「メモリーズ」設立
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「遺品整理」に興味を抱いたきっかけは、33歳の時の祖母の入浴中の孤独死だった。遺品の整理をしていた母が、あまりの大変さに片付け中に体調を崩したのを見て、遺族の負担と心情に思い至り、仕事として代わりに遺品を整理することで遺族の力になり社会貢献にもつながるのではと思った。日本で最初に遺品整理業を手掛けた会社「キーパーズ」に入社、ノウハウを学ぶ。想像していたのとは全く違うすさまじい現場であった。ラグビーで鍛えた体も心もボロボロになったという。しかし、凄惨な現場での作業後に故人の娘から泣いて感謝されたことや、ほとんどの遺族からは喜んでもらえたことがモチベーションとなり、続けることができた。しかし、既存の業者の多くが「遺品整理」と称しながら、故人の思い出の詰まった遺品を不用品のごみとして処分するのは、遺品整理とは言えず単なる不用品処分ではないかと疑問を感じ、2年後の2008年に独立。遺品整理専門会社「メモリーズ」(堺市堺区)を設立。仕事を通じ社会に貢献したいとの思いもあり、不要な遺品は買収し、リサイクルで施設や海外ボランティアへの寄付に充当した。それにより処分代を大幅に削減し、料金を安くするなどの工夫をした。日本全国で1万社以上存在するといわれる遺品整理業者の中でも、メモリーズは受注件数・成約率でトップクラスで、月に150件近い依頼があり、その数は10年前に比較し約15倍に増えているという。また、当初は遺品整理が主体であった依頼が、2010年代に入って以降は生前整理が半数を占めるようになった。 メモリーズの社員は20-30代を中心に15名の男女で構成され、2018年には新卒も採用している。横尾が立ち会った現場はすでに1万件を超えている(2017年現在)。孤独死の現場からは貴重品や大金が出てくることも多く、横尾は「もし現場から出てきた現金を会社の利益にできたら、自社ビルが建っていた」と言い、業者選びの重要性を強調している。「まずは家のものを会社の倉庫に運び出し、一気に部屋をきれいにしましょう」「買取金額は後ほど連絡」という業者は絶対に避けるべきと警鐘を鳴らす。
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