《施策 》の正しい読み方
「施策 」の正しい読み方
「施策」の正しい読み方は「しさく」である。「せさく」という読み方は一般的には誤りである。しかし、行政機関においてあえて「せさく」と読む場合がある。これは「しさく」の同音異義語である「試作」や「思索」と間違えることを防ぐ目的がある。従って、行政用語として「施策」を「せさく」と読むことは間違いではないといえる。「施策 」の意味解説
「施策 」はある事柄に対処するために政策を実施すること、または実施される政策や戦略のことをいう。「施策 」は本来、実施主体が国・政府・地方公共団体の場合に使用される言葉だったが、最近は実施主体が民間企業の場合にも使用される。企業において「施策 」は売上増加等の目標を達成するために実施される戦略という意味で使用されることが多い。一方、政治や行政において「施策 」は、目指すべき理念や政策そのものではなく、その理念を達成するために、具体的に実施される政策という意味で使用される。従って、通常国会の冒頭で総理大臣が、目指すべき理念や政策を演説することを「施策方針演説」と呼ばず「施政方針演説」と呼ぶのはこのためである。なぜ「施策」と読むのか・理由
「施策 」の「施」は「し」とも「ほどこす」とも読むが、「し」と読んだ場合は、実行する・行うという意味となる。従って、政策を実施するという意味を持つ「施策 」は「しさく」と読むことが理にかなっている。これが「施策 」を「しさく」と読む理由である。「施策」の類語・用例・例文
「施策」の類語としては、「実施」という言葉がある。「実行」も実際に行うという意味なので「施策」の類語といえるが、「施策」のように政策・戦略を実施する必要はない。また「対策」は既に起こっている事態に対処するという意味なので、目標・理念を実現するための政策・戦略を実施する「施策」と類語とはいえない。「施策」の用例・例文としては「市は、人口流出を防ぐために子育て世帯を支援する施策を打った。」「社内で売上増加及び生産性の合理化を図るための施策を立案することになり、私がその責任者に選ばれた。」「大統領は自信が掲げる理念を実現するために、具体的な施策をメディアに初めて公表した。」「総理大臣は、将来起こるとされている大地震の発生による損害を減少させるための施策の策定を各省庁に命じた。」等があげられる。「施策」の英語用例・例文
「施策」に直接対応する英語はないが、「政策」という「施策」に近い意味を持つ英語としてpolicyがある。用例・例文としては「to take a wrong policy（施策を誤る。）「to establish a state policy（国の施策を立案する。）」等があげられる。- 《施策 》の正しい読み方のページへのリンク
