《抄本》の正しい読み方
「抄本」の正しい読み方
「抄本」の正しい読み方は「しょうほん」である。「抄本」の意味解説
「抄本」の「抄」には、原文通りに書き写す、匙ですくい取る、かすめ取るという意味がある。また、「本」は書籍や文章といった意味を示す。それらの字義を合わせて、「抄本」には原本から必要な一部分だけを抜き出したものという意味がある。例えば、「戸籍抄本」は、戸籍の一部の内容のみを証明するために、原本の一部を抜き出して作成される書類である。また、古典文学の一部を抜き書きしたものや、歌集や漢籍の注釈書を指して「抄本」と呼ぶ場合もある。
なぜ「抄本」と読むのか・理由
「抄本」の「抄」は音読みで「ショウ」「ソウ」、訓読みで「うつ(す)」「す(く)」「すく(う)」「かすめ(る)」と読む。また、「本」は音読みで「ホン」、訓読みで「もと」という読み方がある。「抄本」は両方の音読みである「ショウ」と「ホン」を組み合わせて、「しょうほん」と読む。「抄本」の類語・用例・例文
「抄本」と同じく、原文の一部を抜粋したものを表す類語としては、「抄録」「抄書」などが挙げられる。さらに、一部を抜き出して訳したものは「抄訳」、抜き出したものを解説したものは「抄解」である。また、原文の一部ではなく全部を書き写したものは「謄本」と呼ばれる。例えば、「戸籍謄本」と「戸籍抄本」はよく混同されがちだが、「戸籍謄本」は同じ戸籍に記載されている全員分の情報の写しであり、「戸籍全部事項証明書」とも呼ばれる。それに対し、「戸籍抄本」は戸籍に記載されているうちの一部の情報を抜き出したものであり、「戸籍個人事項証明書」という名称も持つ。つまり、原本からすべての情報を写したものが「謄本」、一部のみを写したものが「抄本」と言える。
そのほか、単に書き写したものを意味するならば「写本」も類語となる。「写本」の書き写し元となるテキストは「原典」、原作」「種本」と呼ばれる。
例文
戸籍抄本を郵送で取り寄せた
清代の抄本を手がかりとしてその物語の変遷について研究する
「抄本」の英語用例・例文
「抄本」の英訳は"abridgment"が挙げられる。「源氏物語の抄本」は、"an abridgment of the Tale of Genji"となる。また、「要約」という意味合いでは"abstract"、"extract"なども利用できる。ちなみに、「戸籍抄本」は"an abstract of one's family register"、「戸籍謄本」は"a copy of one's family register"である。また、「~の抄本を作る」という場合は"make an abridgment of ~"という表現となる。例文
Can I get a copy of the abstract of my family register in City Hall where I live? (住んでいる市役所で戸籍抄本がもらえますか?)
《抄本》の正しい読み方
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