《ゴーレム》、《クノックのドラゴン》、ハノーファーの《ナナ》
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「ニキ・ド・サンファル」の記事における「《ゴーレム》、《クノックのドラゴン》、ハノーファーの《ナナ》」の解説
最初の建築プロジェクトは、南仏に夏の休暇のための住宅を建てたいというある個人からの依頼であった。また、1971年にはエルサレム市長テディ・コレックからの依頼で、ラビノビッチ公園に子ども用の建築物《ゴーレム》を設計した。ヘブライ語で「形なきもの」、ユダヤ教経典『タルムード』では「胎児」を表わす「ゴーレム」を、ニキは滑稽なモンスターとして表現した。3本の赤い舌が滑り台になっている。 1973年から75年にかけて、ベルギー・ウェスト=フランデレン州クノック=ヘイストの一地区クノックに《クノックのドラゴン》を建設した。これはクノック=ヘイスト在住の美術品蒐集家で画家・版画家でもあるロジェ・ネレンスからの依頼で、ティンゲリー、リコ・ウェーバー(フランス語版)、そしてネレンス自身も制作に協力した。後にキース・ヘリングがクノックを訪れたときに、内部の階段の手すりにフレスコ画を描いた。 1974年、大規模な《ナナ》を3体制作した。白い身体の踊るようなナナ、臀部を強調した色鮮やかなナナ、逆立ちする緑のナナで、ハノーファー(ドイツ)の市庁舎近くに設置された。ハノーファーの歴史上重要な女性(ハノーファー選帝侯エルンスト・アウグストの妃ゾフィー・フォン・デア・プファルツ、ゲーテの『若きウェルテルの悩み』のロッテのモデルとなったシャルロッテ・ブッフ、天文学者カロライン・ハーシェル)の名前に因んで《ゾフィー》、《シャルロッテ》、《カロライン》と名付けられ、当初は抗議運動が起こったが、激論の末、公共の場における芸術作品のあり方について見直す機会となり、ニキはハノーファー市の名誉市民の称号を与えられた。
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