検索表
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 10:22 UTC 版)
最初に Ridsdale & Bakhuizen van den Brink (1975:543–544) における検索表のうち一部を、次いで Ridsdale (1978:320–323) における検索表の全体を示す。見ての通りいずれもコリン・リズデイルが設定に携わったものであるが、それぞれが対象とする属や地域の範囲に差異があるため、2種類の検索表を個別に示すこととする。 Ridsdale & Bakhuizen van den Brink (1975): アフリカおよびマダガスカルのタニワタリノキ連(他地域の種に関しても考慮に入れられている)。ただしこの時ヤマタマガサ属(Cephalanthus)・ミトラガイナ属(Mitragyna)・カギカズラ属(Uncaria)の3属とそれ以外のもの(リズデイルのいう「狭義のタニワタリノキ連」)とを区別する措置が取られている。またこの時点ではヨヒンベノキ属(Corynanthe; シノニム: Pausinystalia)はタニワタリノキ連には含まれていなかった。 1.1a. 2つの胎座が隔壁に様々な接し方をする; 上部3分の1で接している場合は2本の短い上向きの腕と長い下向きの足でY字形となっているか、あるいは小さく短い倒卵状の突起である; 中間で隔壁に接している場合は中央に結合のある円盤状か、あるいは偏長形からわずかに2裂し枝分かれがない; 胎座の色は淡色である; 胎座ごとの胚珠や種子が下垂する(こちらの方が優勢)か、あるいは全方向にだだ広がり、決して胎座の全長に沿って上向きに重なり合う鱗状とはならない。小果が花托上で結合せずに内果皮が下から上に向かって裂けるか、あるいは緩く結合して非裂開性か、あるいは複数の子房と複数の小果が融合して(疑似的な)集合果となる。花冠裂片が鱗状に重なり合う(アジアやマレー群島区系では重なり合わないものもある)。……3. へ 1b. 2つの胎座は隔壁に沿着するか、あるいは上部3分の1で接し、長く下垂し、厚く、暗褐色から黒色; 胎座ごとの胚珠や種子は胎座全体に沿って上向きの鱗状に重なり合う。小果は花托上で結合せず、果実の内果皮は上から下に向かって裂ける。花冠裂片は互いに重ならずに接し合う敷石状である。……2. へ 2.2a. つる性で、短い花軸が鉤爪となり、種子が翼(よく)つきで長い尾を有し、尾の一つが2つに分かれる。…… カギカズラ属 2b. 高木性で、短い花軸は鉤爪とはならない; 種子に翼(よく)はあるが尾は長くなく、尾の一つには時に浅く刻み目がつく。…… ミトラガイナ属 3.3a. 胚珠が単一で、珠柄(しゅへい)によく発達した仮種皮が見られる。…… Cephalanthus natalensis 3b. 胚珠は単一から多数で、仮種皮は存在しない。……「狭義のタニワタリノキ連」 Ridsdale (1978): 全世界の「狭義のタニワタリノキ連」 (Razafimandimbison & Bremer (2002) からヤマタマガサ属・ミトラガイナ属・カギカズラ属・ヨヒンベノキ属を除いたもの)。一部の属に関しては今日では受容されていないものや、受容されていても構成種の内訳が今日受容されているものとは異なるものがある為、その都度注釈で詳細な説明を行うこととする。 1.1a. 萼筒(英語版)や小果の集合は癒合していない(参照: 右側の果実の図、下段)。…… 8. へ 1b. 萼筒や小果の集合は最初から癒合し集合果となる(参照: 右側の果実の図、上段左2つ)か、花や若い果実の段階で癒合するか、もしくは結合して疑似的な集合果を為す(参照: 右側の果実の図、上段右2つおよび中段)。…… 2. へ 2.2a. 頭状花が必ず頂生する; 柱頭が紡錘形あるいは球形である。大陸アフリカ、大陸アジア、マレー群島区系に分布する。…… 4. へ 2b. 頭状花は必ず側生である; 柱頭は棍棒形から球形である。マダガスカルに分布。…… 3. へ 3.3a. 頂生生長の芽が円錐状である。頭状花が強く結合する托葉で囲まれ、托葉が帽子様で横周裂開性である。…… #Breonia属 3b. 頂生生長の芽は強く扁平である。頭状花は緩く伏した卵形の苞のような托葉で囲まれ、托葉は後に分離する。…… Breonia decaryana 4.4a. 頭状花あるいは若い果実序が擬似的な集合果となり、子房壁と隣接する節ではっきりと認められる。柱頭が紡錘形となる(Ochreinauclea属の場合)か球形となる。種子が翼(よく)つきで、時に長い尾が見られる。…… 7. へ 4b. 頭状花や果実序は真正の融合した集合果となるか、見かけ上そのようになり(Ochreinauclea属の場合)、子房壁と隣接する節でははっきりとは認められない。柱頭は紡錘形である。種子は卵状から楕円状で、翼(よく)はついているものとそうでないものとがあり、長い尾は決して見られない。…… 5. へ 5.5a. 頂生生長の芽が角錐状から幾ばくか扁平である。托葉がデルタ字(Δ)状か短く鈍角で、準宿存性である。胎座は隔壁の中心につき(右図を参照)、幾ばくか円盤状である。アフリカに分布する。…… ナウクレア・ラティフォリア(Nauclea latifolia)およびシボ(Neuclea pobeguinii) 5b. 頂生生長の芽は扁平か、円錐状から角錐状(ただしこの場合アフリカには分布せず)である。托葉は卵形、楕円形、もしくは倒卵形、はたまた幾ばくか細く3角形(アフリカには見られない)、脱落性か準宿存性である。胎座(右図を参照)は隔壁の上部3分の1につき、Y字形か、あるいは隔壁の中心に付き心臓形であるがアフリカには分布しない。大陸アジア、マレー群島区系、アフリカに分布する。…… 6. へ 6.6a. 頂生生長の芽が扁平で、まれに幾分か細く3角形・強く竜骨状となり、見かけは幾ばくか円錐状となり、この場合に托葉は濃く細軟毛が見られる。托葉が芽においては伏しており、(細く)楕円形から倒卵形、まれに幾ばくか細く3角形で、無毛から濃く細軟毛つきで、竜骨状となるものやならないものがあり、ふつう脱落性である。萼片は短く、鈍角かへら形で、宿存性である。種子は卵状から楕円状で、時にわずかに偏平で、翼(よく)はない。大陸アフリカ、大陸アジア、マレー群島区系に分布。…… ナウクレア属 6b. 頂生生長の芽は円錐状から角錐状である。托葉は芽において半跨状で、細く3角形から偏長形、無毛で、竜骨状にはならない。萼片は偏長-3角状で、宿存性である。種子は翼(よく)を持つ。大陸アジア、マレー群島区系に分布。…… #Ochreinauclea属 7.7a. 頂生生長の芽が円錐状から角錐状である。托葉が芽において半跨状で、細3角形から偏長形である。萼片が偏長形-3角状で、宿存性である。柱頭が紡錘形である。胎座が心臓形で、隔壁の中心についている。種子が翼(よく)を持つが長い尾は見られない。…… #Ochreinauclea属 7b. 頂生生長の芽は扁平。托葉は芽において伏しており、楕円形から卵形-偏長形(-披針形)である。萼片には棍棒形から倒円錐形の脱落性の先端部分が認められる。柱頭は球形である。胎座は小さな倒卵状の突起が隔壁の上部3分の1についている。種子は翼(よく)を持ち、腹面の翼(よく)は長い尾つきで、最短でも中央部分の長さの5倍はある。…… #Myrmeconauclea属 8.8a. 柱頭が球形か倒卵状から(倒卵-)棍棒形(まれに幾分3角状)で、時に尾根がある。胎座(右図を参照)は短い倒卵状の突起が隔壁の上部3分の1についている。種子は扁平で、3角の突起があるか翼(よく)があり、時に長い尾が見られる。…… 11. へ 8b. 柱頭は紡錘形である。胎座(右図を参照)は心臓形から線-偏長形からわずかに2裂し、隔壁の中心に接するか沿着する; あるいは胎座は「┤」の形かY字状で隔壁の上部3分の1についている。種子は卵状から楕円状、3角状あるいは扁平で翼(よく)つきである。…… 9. へ 9.9a. 胎座が心臓形であり、細い茎により隔壁の中心についている。萼筒や小果が擬似的な集合果を形成し、小果は落ちた果実では分裂している。種子が扁平で、翼(よく)つきである。大陸アジアおよびマレー群島区系に分布。…… #Ochreinauclea属 9b. 胎座は線形-偏長形からわずかに2裂し隔壁の中心部に沿着するアフリカ産、あるいは胎座は「┤」の形かY字形で隔壁の上部3分の1に接するアジア産もしくはマレー群島区系産である。小果は非裂開性である。種子は卵状から楕円状あるいは3角状で、翼(よく)はない。…… 10. へ 10.10a. 頂生生長の芽が円錐状; 托葉が芽においては半跨状で、細3角形である。子房の上部が4室で洞があり、白く、軟骨質の構造を持つ(右の胎座の図版の上段を参照); あるいは子房は2室で全体にわたって4つの固形のガラス質の構造を持つ。大陸アジアおよびマレー群島区系に分布。…… #クビナガタマバナノキ属 10b. 頂生生長の芽は扁平; 托葉は芽においては伏しており、卵形である。子房は2室で、太くなった構造物は持たない。アフリカに分布。…… Nauclea nyasica 11.11a. 頭状花が絶対に側生であるか、側生が優勢であり、時に短めの若枝上に頂生する。…… 23. へ 11b. 頭状花は絶対に頂生である。…… 12. へ 12.12a. 花同士の間に小苞が存在する。…… 16. へ 12b. 花同士の間に小苞は存在しない。…… 13. へ 13.13a. 頂生生長の芽が強く扁平である; 托葉が楕円形から卵倒形である。…… 15. へ 13b. 頂生生長の芽は円錐状である; 托葉は細3角形から長披針形である。…… 14. へ 14.14a. 頭状花がふつう6個以上; 複数の萼の直径が(3-)5-8、複数の花冠の直径が10-15ミリメートル。柱頭が縦方向の尾根つきで、必ず大量の花粉で覆われる。萼片が楕円-披針形から剣状もしくはへら状となり、先端部分は脱落性あるいは半宿存性で、若い頭状花の際は未熟な花冠よりも短い。ボルネオ、フィリピンに分布。…… #Ludekia属 14b. 頭状花は1-3(-5)個; 複数の萼の直径は8ミリメートルを超え、複数の花冠の直径は15ミリメートルを超える。柱頭は平滑で、さほど大量の花粉に覆われてはいない。萼片ははっきり膨れた倒3角状からへら状もしくは幾ばくか棍棒状で先端部分は脱落性、若い頭状花の際は未熟な花冠よりも長く、花冠を覆い隠す。ニューギニア、モルッカ諸島に分布。…… #マルバハナダマ属 15.15a. 萼筒や小果が絶対に癒合しない。種子の腹面の翼(よく)が中央部分の長さの3倍以下である。低木や高木で、時に流水に生育する。…… #マルバハナダマ属 15b. 萼筒は癒合せず、若い果実の段階で緩く合着しだして疑似的な集合果を形成し、熟した小果は互いを繋ぐ繊維の腐敗により分離していく。種子の腹面の翼(よく)は中央部分の長さの5倍を超える。大半が流水に生育し、時に高木性である。…… Myrmeconauclea属 16.16a. 花同士の間の小苞が糸状から糸-棍棒形からへら形である。…… 18. へ 16b. 花同士の間の小苞は円錐状、光沢があり、無毛である。…… 17. へ 17.17a. 萼片が長い倒3角状からへら状もしくは幾ばくか棍棒形の脱落性の先端部分を持つ。スリランカには分布しない。…… #マルバハナダマ属 17b. 萼片は楕円-偏長形で、脱落性の先端部分は持たない。スリランカに分布。…… #Diyaminauclea属 18.18a. 頂生生長の芽が強く扁平とはならず、角錐状から円錐状となるか、あるいは曖昧な形となり、托葉で緩く囲われる(ヘツカニガキには見られない)。托葉が全縁か浅く刻み目つきから深く2裂となる。花冠裂片が重なり合わない敷石状で、時に先端が(半)鱗状となって重なり合う。…… 20. へ 18b. 頂生生長の芽は強く扁平となる。托葉は全縁。花冠裂片は重なり合う鱗状か重なり合わない敷石状で、先端は部分的に重なり合う半鱗状である。…… 19. へ 19.19a. 萼片が極めて短く、鈍角である。花冠裂片が重なり合う鱗状である。北東インド、ビルマに分布。…… #Khasiaclunea属 19b. 萼片は楕円-偏長形。花冠裂片は重なり合わない敷石状であるが、先端は部分的に重なり合う半鱗状である。モルッカ諸島に分布。…… Adina fagifolia (Teijsm. & Binn. ex Havil.) Valeton ex Merr. 20.20a. 頂生生長の芽が曖昧な形で、緩く托葉に囲われる。托葉が長さ3分の2を超えて深く2裂する。頭状花が単一で、まれに7個以下のものもあり、単密錐花序様となる。胚珠が各室につき4個以下である。…… タニワタリノキ属 20b. 頂生生長の芽は(知られている限りでは)角錐状から円錐状。托葉はデルタ字状から細3角形か偏長形、時に先端に浅い刻み目が見られる。花序は多数の頭状花を持ち、概して7個よりも多い。胚珠は各室につき4-12個。…… 21. へ 21.21a. 萼片が短く、鈍角で、濃く長柔毛が生える。花冠筒にも濃く軟毛が生える。頭状花が(1-)3-9(-13)個で、花の側軸が分枝しない。日本、台湾、中国を横断してビルマ、タイ北東部に分布する。…… ヘツカニガキ 21b. 萼片はデルタ字状から楕円-偏長形、長柔毛はさほど濃くは生えない。花冠筒の軟毛もさほど濃くはなく、まれに粗粉のように軟毛が生えるものもあるが、その場合分布はタイの半島部、モルッカ諸島、ニューギニアである。…… 22. へ 22.22a. 頭状花が多数つき、概して10個以上で、花の側軸は分枝し、数個の頭状花をつける。…… Adina trichotoma (Zoll. & Moritzi) Benth. & Hook.f. ex B.D.Jacks. 22b. 頭状花は1(-3)個である。…… Adina eurhyncha (Miq.) Å.Krüger & Löfstrand、A. metcalfii Merr. ex H.L.Li、A. malaccensis (Ridsdale) Å.Krüger & Löfstrand、A. multifolia Havil. 23.23a. 花同士の間に小苞が存在する。…… 24. へ 23b. 花同士の間に小苞は存在しない。…… 27. へ 24.24a. 葉が、少なくとも複数の主軸にあるものは3あるいは4の輪生となる。大陸アフリカとマダガスカルに分布。…… Breonadia属 24b. 葉は全て対となる。大陸アジアとマレー群島区系に分布。…… 25. へ 25.25a. 頂生生長の芽が扁平。托葉は全縁、軟毛、竜骨状、芽においては伏す。大陸アジアに分布。…… ハルドゥ 25b. 頂生生長の芽は扁平とはならず、円錐状か曖昧な形状であり、緩く托葉に囲われる。托葉は芽においては半跨状で全縁あるいは2裂、多かれ少なかれ芽においては互いに離れている。大陸アジアおよびマレー群島区系に分布。…… 26. へ 26.26a. 頂生生長の芽が緩く托葉で囲われる。托葉が深く2裂し、幾ばくか宿存性で、芽においては多かれ少なかれ互いに離れている。胚珠が各室につき4個以下である。…… タニワタリノキ属 26b. 頂生生長の芽は円錐状。托葉は半跨状で、上部3分の1は時に糸状に2裂するか全縁。胚珠は(2-)4-10個である。…… Adina eurhyncha (Miq.) Å.Krüger & Löfstrand、A. metcalfii Merr. ex H.L.Li、A. malaccensis (Ridsdale) Å.Krüger & Löfstrand、A. multifolia Havil. 27.27a. 頂生生長の芽が円錐状であり、superobvoluteな托葉を伴う…… Gyrostipula属 27b. 頂生生長の芽は強く扁平であり、伏した托葉を伴う…… Janotia属
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 02:10 UTC 版)
以下は Ridsdale (1978a:58–59) で設定された、本属の構成種10種すべてを網羅した検索表である。リズデイルが扱った10種はいずれもキュー植物園系データベース World Checklist of Selected Plant Families(Govaerts et al. (2021))において独立種として認められている。 1.1a. 花冠裂片に小さく頂生で無毛の付属物があり、外側が毛深い。葯は直立し、花冠筒からは突出しないか、突出したとしても部分的である。柱頭は卵形-切形(せっけい)からほぼ球形で、表面全体にわたって乳頭毛が見られる。アフリカ産でHallea属に分類されたことがある…… 8. へ 1b. 花冠裂片に付属物は見られず、外側は無毛である。葯は直立あるいはだだ広がり、花冠筒から顕著に突出する。柱頭は僧帽状から細長い形-棍棒形で、乳頭毛が見られるのは先端(ただし時に基部も)のみである。分布はアフリカ、アジア、マレー群島区系[ニューギニアを含む]のいずれか。…… 2. へ 2.2a. 花同士の間の小苞が萼と萼筒の長さの2倍を超え、若い頭状花中の花冠や小果の集合よりも高い位置に見られる。アフリカ産。…… Mitragyna inermis 2b. 花同士の間の小苞は萼と萼筒の長さの2倍未満であり、若い頭状花中の花冠や小果の集合よりも相当低い位置に見られる。分布はアジアとマレー群島区系[ニューギニアを含む]…… 3. へ 3.3a. 萼片が線形から線-へら状で、長さは1.5ミリメートルを超える(#図版も参照)。…… M. hirsuta 3b. 萼片は鈍角から浅く波状縁、あるいは3角形で、長さ1.5ミリメートル以下である…… 4. へ 4.4a. 萼が長管状、長さが2.5ミリメートルを超え、実った小果上にも残る宿存萼である。南インドおよびスリランカに分布。…… M. tubulosa 4b. 萼は短管状あるいは漏斗状から鐘状、長さ2.5ミリメートル未満で、早落性あるいはやや宿存性である…… 5. へ 5.5a. 萼が花同士の間にある小苞の柄の中間の高さに位置し、若い頭状花では小苞で隠れる。花冠管が最短でも花冠裂片の長さの2倍はあるか、ない場合は側脈が(9-)11-15対となっている; 喉(開口部)が無毛あるいは有毛である。…… 6. へ 5b. 萼は柄の中間よりも高い位置にあり、およそ花同士の間にある小苞の先端部分の高さか、少し高いか、わずかに低く、若い頭状花では小苞で隠れるか小苞の上に突出する。花冠管は必ず花冠裂片の2倍未満で、喉は有毛である。側脈は5-10対である。…… 7. へ 6.6a. 花冠筒が最短でも花冠裂片の長さの2倍はあり、喉が無毛でまばらに毛が生えているものもあるがその場合に毛は突出しない。花同士の間の小苞は密に細かく繊毛が生えているか、あるいは無毛からまばらに繊毛が生えている(インド北東部産、ビルマ産)ものの場合、葉の形状が多様で、概して8×4センチメートル以下、側脈が5-8対である。大陸アジア産。…… M. parvifolia 6b. 花冠筒は花冠裂片の2倍未満であり、喉は有毛で、毛は顕著に突出する。花同士の間の小苞は無毛からまばらに繊毛が生えている。葉は卵形から楕円形で、概して8×4センチメートルを超え、側脈は(9-)11-15対である。ビルマ、タイ(栽培品)、マレー群島区系[ニューギニアを含む]に分布する…… アヘンボク (M. speciosa) 7.7a. 萼の長さがほぼ萼筒の長さと等しい; 萼片がふつう花同士の間にある小苞の先端部分よりも高い位置にあるため、若い頭状花中にははっきりと視認できる; 花同士の間にある小苞がふつう無毛で、繊毛が見られるのは例外的な事例である。成熟した葉が平均6-14×3-9センチメートルで、側脈が中肋から(55-)60-75度の角度で伸びる。ビルマ、タイ、ラオス、カンボジア、ベトナム、マレー群島区系産。…… M. diversifolia 7b. 萼の長さは萼筒の長さの半分にも満たない; 萼片は花同士の間にある小苞の先端と同じ高さかわずかに低い位置にあり、若い頭状花では小苞で隠れる; 花同士の間にある小苞は縁に繊毛が見られる。成熟した葉は平均14-25×10-20センチメートルで、側脈は中肋から35-60度の角度で伸びる。アッサム、ビルマ、アンダマン諸島、タイ、ラオス、カンボジア、ベトナム、雲南に分布…… M. rotundifolia 8.8a. 萼には明瞭に分かれた裂片がついており、萼片は細楕円形あるいは3角形で長さ(1-)1.25-2ミリメートルである; 萼状総苞がふつう存在する。葉の先端はふつう先鋭形である。…… M. rubrostipulata 8b. 萼は幾分か杯状で、萼片は萼の基部まで明瞭には分かれておらず、切形から波状縁形、時に小歯状からわずかにデルタ字(Δ)状である。葉の先端はふつう円形である…… 9. へ 9.9a. 萼片が切形から波状縁形で、縁は無毛、花同士の間の小苞と同じ高さに位置するかあるいはそれよりわずかに短めで、若芽中には視認できない。枝につく頭状花の数がふつう10未満である…… M. stipulosa 9b. 萼片は短い小歯状からわずかにデルタ字状で、縁に繊毛があり、花同士の間の小苞よりも高い位置にあり、若い頭状花中にははっきりと視認できる。枝につく頭状花の数はふつう10を超える…… バイヤ (M. ledermannii)
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検索表
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/22 06:55 UTC 版)
検索表は、生物の形質を1つ1つ調べることで同定を行うための仕組みである。生物群をある形質の違いによって2つのグループに分け、さらにそれぞれのグループをまた別の違いによって2つのグループに分けるという作業の繰り返しでできたもので、形質を1つ1つ調べて進んでいくことで同定することができる。しかし、専門家以外が検索表を用いるのは、現実には難しいことが多い。たとえば、ある部位が「大きい」か「小さい」かが判定基準になっているような場合、その分類群のことをよく知っていなければ、目の前にある標本が「大きい」のかどうか判断できない。この問題は識別点の図を付すことで緩和できる。 また検索表は通常、特定の上位分類群(たとえば科)の中の種を同定するように作られているため、上位分類群の所属が不明な(何の科かわからない)場合には使えない。さらに、出発点が一か所で、ある種にたどり着く経路が1つしかないという検索表の構造的な問題もある。始めのうちに識別の難しい形質が出てきた場合、初心者はそれ以上に進むことができなくなってしまうのである。進んでいったとしても、1度でも間違えると決して正しい答えを出せないため、独力で使いこなすのは困難である。 図鑑に検索表を併せて掲載した検索図鑑と呼ばれるものも出版されている。
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