地下茎とは? わかりやすく解説

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ちか‐けい【地下茎】

読み方:ちかけい

地中にある植物の。根のように養分蓄えた繁殖の役をしたりするものが多い。形態から根茎塊茎球茎鱗茎(りんけい)などに分けられる。⇔地上茎

地下茎の画像
タケの地下茎
地下茎の画像
「地下茎」に似た言葉

地下茎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/22 01:26 UTC 版)

地下茎(ちかけい、: underground stem, subterranean stem)とは、通常の状態として地下にあるの総称であり、その形態・機能は多様である[1][2][3](下図1)。これに対して、地表より上に伸びる茎は、地上茎 (aerial stem, epigeal stem, terrestrial stem) とよばれる[4]。地上茎の中には、地表面を這って伸びる匍匐茎もあり、地下茎との区分は必ずしも明瞭ではない[4][3]。地下茎の中には、地表直下にあるものから地下深くを伸びるものまであり、ハスのように水底下の地中に位置するものもある(レンコン[2]。地下茎は、その形態や構造に応じて、根茎球茎塊茎鱗茎に区分されることが多い。


注釈

  1. ^ a b c ヤマノイモ属の「イモ」は、維管束の配列や発生過程から、地下茎が肥大したものであり塊茎の一種と考えられているが、葉を付けず全面に根を生じるため典型的な塊茎とは異なる[9][12][19]。そのため、担根体 (rhizophore) ともよばれるが[9][12][19]、これはヒカゲノカズラ綱イワヒバ属ミズニラ属に見られる担根体とは異なる構造である[20]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x 清水建美 (2001). “地下茎”. 図説 植物用語事典. 八坂書房. pp. 204–208. ISBN 978-4896944792 
  2. ^ a b c d e "地下茎". 改訂新版 世界大百科事典. コトバンクより2024年6月18日閲覧
  3. ^ a b c d e "地下茎". 日本大百科全書(ニッポニカ). コトバンクより2024年6月18日閲覧
  4. ^ a b 清水建美 (2001). “地上茎”. 図説 植物用語事典. 八坂書房. pp. 198–204. ISBN 978-4896944792 
  5. ^ 清水建美 (2001). “普通根”. 図説 植物用語事典. 八坂書房. pp. 236–238. ISBN 978-4896944792 
  6. ^ a b c d e f g h 熊沢正夫 (1979). “地中茎の異形”. 植物器官学. 裳華房. pp. 144−148. ISBN 978-4785358068 
  7. ^ a b c d e f g h i 原襄 (1994). “地下茎”. 植物形態学. 朝倉書店. pp. 30–31. ISBN 978-4254170863 
  8. ^ 巌佐庸, 倉谷滋, 斎藤成也 & 塚谷裕一 (編) (2013). “地下茎”. 岩波 生物学辞典 第5版. 岩波書店. p. 902. ISBN 978-4000803144 
  9. ^ a b c d e f g h i 土橋豊 (2019). “球根”. 最新園芸・植物用語集. 淡交社. p. 81–83. ISBN 978-4473042668 
  10. ^ a b 巌佐庸, 倉谷滋, 斎藤成也 & 塚谷裕一 (編) (2013). “球茎”. 岩波 生物学辞典 第5版. 岩波書店. p. 309. ISBN 978-4000803144 
  11. ^ ポーラ・ルダル (著) 鈴木三男 & 田川裕美 (翻訳) (1997). “球茎”. 植物解剖学入門 ―植物体の構造とその形成―. 八坂書房. p. 135. ISBN 978-4896946963 
  12. ^ a b c d e 寺林進 (2013). “生薬の基原, 特に薬用部位および基原植物の学名について”. 日本東洋医学雑誌 64: 67-77. doi:10.3937/kampomed.64.67. 
  13. ^ 吉田宗弘 (2018). “日本人とイモ”. 食生活研究会誌 38. http://ku-food-lab.com/wp/wp-content/uploads/2019/07/2774f33ed7e947fb03c1d40880e92a23.pdf. 
  14. ^ a b c d e f 山上睦 (1998年). “ジャガイモは根っこか、それとも茎か?”. 環境研ミニ百科 37. 環境科学技術研究所. 2024年6月5日閲覧。
  15. ^ a b c 日本食品標準成分表2015年版(七訂). 文部科学省.
  16. ^ 原襄 (1994). “解説2.11”. 植物形態学. 朝倉書店. p. 35. ISBN 978-4254170863 
  17. ^ 巌佐庸, 倉谷滋, 斎藤成也 & 塚谷裕一 (編) (2013). “塊茎”. 岩波 生物学辞典 第5版. 岩波書店. p. 179. ISBN 978-4000803144 
  18. ^ ポーラ・ルダル (著) 鈴木三男 & 田川裕美 (翻訳) (1997). “塊茎”. 植物解剖学入門 ―植物体の構造とその形成―. 八坂書房. p. 131. ISBN 978-4896946963 
  19. ^ a b 熊沢正夫 (1979). “担根体”. 植物器官学. 裳華房. pp. 166−171. ISBN 978-4785358068 
  20. ^ 巌佐庸, 倉谷滋, 斎藤成也 & 塚谷裕一 (編) (2013). “担根体”. 岩波 生物学辞典 第5版. 岩波書店. p. 883. ISBN 978-4000803144 
  21. ^ a b c 巌佐庸, 倉谷滋, 斎藤成也 & 塚谷裕一 (編) (2013). “鱗茎”. 岩波 生物学辞典 第5版. 岩波書店. p. 1473. ISBN 978-4000803144 
  22. ^ 園芸学会, ed (2005). “小鱗茎”. 園芸学用語集・作物名編. 養賢堂. p. 44. ISBN 978-4842503769 
  23. ^ 球根類. 小学館 日本大百科全書 (ニッポニカ). (2020年5月30日閲覧)
  24. ^ 沖田好弘 (1982). 野生らん (カラーブックス 585). 保育社. pp. 111–112. ISBN 978-4586505852 
  25. ^ 大場良一 (監修) (2010). 失敗しない洋ラン入門. 主婦の友社. p. 8. ISBN 978-4072751510 
  26. ^ 熊沢正夫 (1979). “ラン科の偽球茎”. 植物器官学. 裳華房. pp. 155−156. ISBN 978-4785358068 
  27. ^ アーネスト・ギフォード & エイドリアンス・フォスター (著) 長谷部光泰, 鈴木武 & 植田邦彦 (監訳) (2002). “ヒカゲノカズラ属 器官学”. 維管束植物の形態と進化. 文一総合出版. pp. 116–119. ISBN 978-4829921609 
  28. ^ 清水建美 (2001). “分枝”. 図説 植物用語事典. 八坂書房. pp. 208–212. ISBN 978-4896944792 
  29. ^ a b c 清水建美 (2001). “草本”. 図説 植物用語事典. 八坂書房. pp. 20–21. ISBN 978-4896944792 
  30. ^ 清水建美 (2001). “栄養生殖”. 図説 植物用語事典. 八坂書房. pp. 267–268. ISBN 978-4896944792 
  31. ^ 薬用植物総合情報データベース”. 薬用植物資源研究センター. 2024年6月5日閲覧。



地下茎(根茎)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 00:21 UTC 版)

ワサビ」の記事における「地下茎(根茎)」の解説

地下茎をすりおろしたものは、日本料理薬味として寿司刺身茶漬け蕎麦白焼きなどに添えられる洋食ローストビーフスパゲッティ使われることもある。また西洋料理、特に日本料理影響受けた近代フランス料理ソースなどに使用されることがある牛肉とも相性良いので焼肉添えたり牛カツ添える店もある。ワサビすりおろしたことにより生じ辛味成分アリルイソチオシアネートは、強力な抗菌作用があることが知られており、刺身寿司使われることは理にかなっているといわれ、その香りによって生臭みも防ぐこともできるすりおろす道具としては、上述通り酵素触れなければ辛味出てこないため、細胞細かく摩砕できるサメの皮で作られおろし器良いとされている。陶器セラミック出来たおろし器使われるまた、俗にワサビ金気を嫌うので金おろしを使わないという。ただし現実には、そのことによって料理店良し悪し言われてしまうこともあるものの、細目の金おろしを使っている和食店、寿司店も多い。 ワサビ風味、特に辛味揮発性のものが多いため、すりおろし余り時間を置く風味失ってしまうが、すってすぐの物も味にカド有る。地下茎とおろし器供して自分でするシステムを取る店やその来店客は、おろす動作体験や、おろしたての強い香り重視する。 またワサビ醤油溶いたりしても、ほとんどが醤油含まれるメチオノール消臭されるため、風味弱く感じるようになる作家池波正太郎著書『男の作法』の中で「刺身の上にわさびをちょっと乗せて、それにお醤油をちょっとつけて食べればいいんだ。そうしないとわさびの香り抜けちゃう。醤油濁って新鮮でなくなるしね」と述べている。一方北大路魯山人著書の中で「しょうゆ中にわさびをいれてしまって辛味はなくなる。しかししょうゆの味がよくなる」と記述している。 ワサビ鼻につんとくる独特の刺激的な辛さは、一般的に子供には好まれない。そのため、寿司などにワサビ入れないものを「サビ抜き」といい、子供ワサビが苦手な人のために作られるまた、逆に鉄火巻き要領ワサビだけを巻いた寿司として「ワサビ巻きなみだ巻き)」がある。 刻んだ地下茎を酒粕混ぜて漬け込んだ粕漬け一種わさび漬けは、酒のつまみや米飯副菜となり、静岡県名物となっている。 島根県山間部には山葵風味生かした汁かけご飯一種うずめ飯」がある。 採取切断して販売される地下茎 すりおろした状態 鮫皮ワサビおろし 安曇野市穂高わさび漬け使わず根茎だけを使用

※この「地下茎(根茎)」の解説は、「ワサビ」の解説の一部です。
「地下茎(根茎)」を含む「ワサビ」の記事については、「ワサビ」の概要を参照ください。

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地下茎

出典:『Wiktionary』 (2021/08/22 09:06 UTC 版)

発音(?)

名詞

(ちかけい)

  1. (植物学) 地中にある植物

「地下茎」の例文・使い方・用例・文例

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