ソナチネとは? わかりやすく解説

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ソナチネ【(イタリア)sonatine】

読み方:そなちね

内容形式ともに小規模なソナタ小奏鳴曲


ケーラー:ソナチネ

英語表記/番号出版情報
ケーラー:ソナチネSonatine Op.300

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 No Data No Image
2 第2楽章 No Data No Image
3 第3楽章 No Data No Image

スカルソープ:ソナチネ


ラヴェル:ソナチネ

英語表記/番号出版情報
ラヴェル:ソナチネSonatine作曲年: 1903-05年  出版年1905年  初版出版地/出版社: Durand 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 中庸速さで 1st mov. Moderé4分00 No Image
2 第2楽章 メヌエット 2nd mov. Menuet3分00 No Image
3 第3楽章 生き生きと 3rd mov. Anime4分00 No Image

作品解説

執筆者: PTNA編集部

 ラヴェル音楽雑誌主催作曲コンクールのために書いた曲で、小節数の規定のため小規模な作品となっている。しかしどれもが魅力的な旋律繊細な響きふんだんに用いながらも、古典的形式則っていて簡潔にとめられ、実に見事な完成度を誇るソナチネと言えよう。曲は3楽章構成だが、第1楽章第1主題が第2、3楽章にも和声リズム変形しながら登場し循環主題風に扱われている。作曲当時から大好評博しラヴェルの名前を広めた1曲でもある。
 第1楽章 中庸速さ
 繊細な輝きを持つメロディー叙情的に歌われながら、簡潔なソナタ形式見事にとめられている。
 第2楽章 メヌエット
 トリオのないメヌエット優美可憐な旋律が、無駄のない和声上を流れていく。結びには、ラヴェル自身が「踊りのあとのお辞儀と言った部分現われる
 第3楽章 生き生き
 自由なロンド形式書かれ快活なパッセージ活躍する


アイスラー:ソナチネ(グラドゥス・アド・パルナッスム)

英語表記/番号出版情報
アイスラー:ソナチネ(グラドゥス・アド・パルナッスムSonatine (Gradus ad ParnassumOp.44作曲年1934年 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 Mov.1 Andante2分30秒 No Image
2 第2楽章 Mov.2 Allegretto scherzando1分30秒 No Image
3 第3楽章 Mov.3 Larghetto2分00 No Image
4 第4楽章 Mov.4 Allegro comodo1分00 No Image

シューマン, クララ:ソナチネ(ソナタ)

英語表記/番号出版情報
シューマン, クララ:ソナチネ(ソナタSonatina作曲年: 1841、1842年  出版年1991年  初版出版地/出版社: Breitkopf & Härtel 

作品概要

作品解説

執筆者: PTNA編集部

 自筆譜タイトル・ページには”Sonatine”と記されており、初めアレグロスケルツォの2楽章であった結婚後のクララ作品多くのように、この2楽章最愛の夫ローベルト贈られたもの。「私の大切な夫よ、愛情持って受け取って下さい。そしてあなたのクララ寛容であって下さい1841年クリスマス。」という献辞付けられている。そして次のような注意書き添えられた。「最終楽章と、おそらく小さなアンダンテ後でできるでしょうそれまでこの2つ楽章大目に見て下さい。」この言葉通りクララは翌1842年ゲヴァントハウスでのニューイヤー・コンサート出演後すぐに、このソナタ完成させるために作曲再開したようだ。そして1月半ば頃、アレグロト短調)・アダージョ変ホ長調)・スケルツォト長調)・ロンドト短調)という循環ソナタ形式のこの作品完成された。
 ローベルト誕生日クリスマスには、新作プレゼントしていたクララ1840年クリスマス1841年6月8日誕生日歌曲であった久々に帰ってきたピアノ曲は、それまで挑戦したことのなかった大きな形式であった1840年以前クララ作曲したピアノ曲は、小品がほとんどであった。またこのソナタ完成した1842年出版されピアノ曲も、即興曲練習曲オペラ幻想曲変奏曲中心で、ソナタごくわずかこのような循環形式達成することは、クララにとって実に新しいことだっただけでなく、この時代考えると非常に野心的なことだったのだ。「ソナタ」としては、長い間出版されていなかったけれど、この作品クララ成長の中で最も重要な画期的作品1つであるということは間違いないだろう。
 第1楽章 アレグロ ト短調
クララがよく演奏したヴェーバーヘ短調ピアノ協奏曲思い起こさせる冒頭主題は、初めpで静かに始まりMit tiefer Empfindungと記され美しフレーズ挿入された後、fで活気満ちて再び聴かれる。変ホ長調第2主題、そしてUm vieles schnellerの陽気なエピソードが続く。この提示部は、やや素材過剰なようにも感じられるが、簡潔な展開部バランスがとられている。展開部初めは、リュッケルト歌曲Er ist gekommen(あの方はやってきた)Op.12-2類似している。そして、やや短縮され再現部続きアニマートコーダ閉じられる
 第2楽章 アダージョ 変ホ長調
当初言葉通り小さなアダージョレガート美しく歌い上げる。6連音符流れるような伴奏特徴的
 第3楽章 スケルツォ ト長調
とても魅力的な楽章。《4つ幻影Op.15の第4曲に再編され出版されていることからも自信窺えるメロディー創意陽気な雰囲気、そして哀愁ただようホ短調トリオ対照際立つ
 第4楽章 ロンド ト短調
ソナタ・ロンド形式(A B A’ B’ A”)。5つ目を除いて、ほぼ同じ規模を持つ。1楽章のように、短いアニマートコーダで終わる。このロンド主題クララは、ハイネの詩による悲しげ歌曲Sie libten sich beide(彼らは互いに愛し合っていた)Op.13-2にも用いた。この歌曲雰囲気参考にすると、このロンド主題テンポ指示はないものの、あまり活発に演奏することは控えたほうが良いのかしれない


ラインス:ソナチネ

英語表記/番号出版情報
ラインス:ソナチネSonatine Op.39

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 ハ長調  C durNo Data No Image
2 ト長調 G durNo Data No Image
3 ハ長調 C durNo Data No Image
4 ト長調  G durNo Data No Image

ソナチネ

英語表記/番号出版情報
カセッラカゼッラ):ソナチネSonatina Op.28作曲年1916年  出版年1917年  初版出版地/出版社: Ricordi 
クラウゼ ジグムント:ソナチネSonatina na fotepian作曲年1958年 
タカーチ:ソナチネSonatine作曲年1923年  出版年1926年 
キュイ:ソナチネSonatina Op.106作曲年1916年 
ドナートソナチネ ニ短調Sonatine d-moll
ハスリンガーソナチネ ハ長調Sonatine C-dur
ビール:ソナチネSonatine Op.57
オーリック:ソナチネSonatine作曲年1922年  出版年1923年  初版出版地/出版社: Rouart-Lerolle 
ドナートソナチネ ニ長調Sonatine
ウライソナチネ ニ長調Sonatine
レヒトハーラー:ソナチネ ト長調Sonatine
コルナウトソナチネ ト長調Sonatine
メスナーソナチネ 変ロ長調Sonatine Op.62
ミャスコフスキ:ソナチネ ホ短調Sonatina in E minor Op.57作曲年1942年  出版年1943年  初版出版地/出版社: Muzgiz 
ヨンゲン:ソナチネSonatine Op.88作曲年1929年  出版年1938年  初版出版地/出版社Bosworth 
リャプノフソナチネ 変ニ長調Sonatina in D flat major Op.65作曲年1917年  出版年1922年  初版出版地/出版社: Muzgiz 
ミハロヴィチ:ソナチネSonatine Op.11作曲年: 1922-23年  出版年1925年  初版出版地/出版社Universal 
アーンソナチネ ハ長調Sonatine en ut majeur作曲年1907年  出版年1907年  初版出版地/出版社: Heugel 
ショーソンソナチネ ヘ長調Sonatine作曲年1880年 
リース:ソナチネSonatine Op.3
ウィッフィン:ソナチネSonatina作曲年1985年 
ヘスラー:ソナチネSonatine Op.20
エーベルル:ソナチネSonatine Op.5作曲年1796年  出版年1807年  初版出版地/出版社Leipzig 
モシェレスソナチネ ト長調Sonatine Op.4作曲年before 1815年 
ルセルルーセル):ソナチネSonatine Op.16作曲年1912年  出版年1912年  初版出版地/出版社: Durand 
ヴァイスマンソナチネ ト長調Sonatine Op.68作曲年1917年 
ズーターマイスターソナチネ 変ホ長調Sonatine作曲年1948年 
アンドレ, ヨハン・アントン:ソナチネSonatine Op.73出版年: c1863年 
松平 頼則:ソナチネ作曲年1948年 
ディアベッリディアベリ):ソナチネ ヘ長調Sonatine, F-dur Op.60
ヒラーソナチネ ヘ長調Sonatina, F-dur Op.196初版出版地/出版社: Breitkopf 
ヒラーソナチネ ト長調Sonatine, G-dur
フィビヒフィビフ):ソナチネSonatina Op.27作曲年1869年 
ベルコヴィッチ(ベルコヴィチ):ソナチネSonatina
ディアベッリディアベリ):ソナチネ ハ長調Sonatine Op.54
ディアベッリディアベリ):ソナチネ イ短調Sonatine Op.58
ディアベッリディアベリ):ソナチネ ヘ長調Sonatine Op.60
清瀬 保二:ソナチネ作曲年1937年 
林 光:ソナチネ作曲年1966年 
原 嘉壽子:ソナチネ作曲年1957年 
間宮 芳生:ソナチネ作曲年1948年 
諸井 誠:ソナチネ作曲年1966年 
フュルストパウル ヴァルター:ソナチネSonatine Op.6出版年1997年 
グルリット, コルネリウス:ソナチネSonatina
カプースチン:ソナチネSonatina Op.100作曲年2000年 

アルカン, シャルル=ヴァランタン:ソナチネ イ短調

英語表記/番号出版情報
アルカン, シャルルヴァランタン:ソナチネ イ短調Sonatine Op.61出版年1861年  初版出版地/出版社: S.Richault 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章イ短調 アレグロ・ヴィヴァーチェ Allegro vivaceNo Data No Image
2 第2楽章ヘ長調 アレグラメンテ AllegramenteNo Data No Image
3 第3楽章ニ短調 スケルツォ-メヌエット Scherzo-MinuettoNo Data No Image
4 第4楽章イ短調 テンポ・ジュスト Tempo giustoNo Data No Image

ベートーヴェン:ソナチネ ト長調

英語表記/番号出版情報
ベートーヴェン:ソナチネ ト長調Sonatine für Klavier G-Dur Anh5(1)出版年1830年  初版出版地/出版社: Cranz 

作品解説

2008年10月 執筆者: 稲田 小絵子

 「2つのソナチネ」Anhang(補遺)5のひとつ。ソナチネ・アルバム収録されピアノ学習者にはなじみのある作品だが、作曲に関する資料がなく、ベートーヴェン真作かどうか疑わしい
 作品は、ABA+コーダ3部形式をとる2つ楽章から成りソナタ形式楽章はない。素わかりやすい主題をもつ第1楽章は非常に弾きやすく、それに比べると「ロマンツェ」と題され第2楽章は、より旋律叙情性フレーズ対照性引き立っている。


ベートーヴェン:ソナチネ ヘ長調

英語表記/番号出版情報
ベートーヴェン:ソナチネ ヘ長調Sonatine für Klavier F-Dur Anh5(2)出版年1818年  初版出版地/出版社ベーム 

作品解説

2008年10月 執筆者: 稲田 小絵子

 「2つのソナチネ」Anhang(補遺)5のひとつ。ソナチネ・アルバム収録されピアノ学習者にはなじみのある作品だが、作曲に関する資料がなく、ベートーヴェン真作かどうか疑わしい
 作品2つ楽章から成る第1楽章は、調的に不完全ではあるがソナタ形式の形をとり、2主題提示されている(本来のソナタ形式では第2主題属調ハ長調あるべきだが、この作品ではヘ長調のまま)。推移的展開部経て再現部第2主題から始まる。第2楽章ABACAロンド形式軽やかに弾むロンド主題の間に、2つエピソード挿入されている。


プレイエル:ソナチネ 変ロ長調

英語表記/番号出版情報
プレイエル:ソナチネ 変ロ長調Sonatine

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 メヌエット No Data No Image

ソナチネ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/22 10:40 UTC 版)

ソナチネ複: sonatine)は、クラシック音楽ジャンルまたは形式である。


  1. ^ 広辞苑』第6版「ソナチネ」


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