ものまね芸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 23:26 UTC 版)
「コロッケ (タレント)」の記事における「ものまね芸」の解説
姉の影響でものまねを始めた。姉もケロッケの芸名で活躍している。 昔、形態模写の特訓のため、半分にした割り箸を口に入れて、顔面を矯正するという一見すると無謀とも思えることを行っていた。しかし、これが、形態模写に発揮され、現在では、「顔面ブレイクダンス」といった芸に生かされることとなっている。 一般的に言われる「ものまね」ではなく、模写する人物の中でも、コロッケ自身が特徴的だと思いこんだ一部分を強調したものまねを披露する。極端なデフォルメ(誇張ものまね)のあまり、本人とは全く違う別物になってしまう事が多く、他の人から「何故ああいう風になったのか?」と聞かれても説明できないとの事。 その代表的なものが、「ヴェ〜!」と吼えながら頭を開く森進一 ロボットのような動作をする五木ひろし(顔を変える動作の途中で間違えて志村けんになるというパターンもある) 歌う途中で、バタンと床に倒れる細川たかし 目を大きく見開きながら歌うちあきなおみ 口が半開きで目が泳ぎ、極端に歩幅が短く、鼻くそをほじって食べる野口五郎 顎を突き出し、目を真上に向け、笑いながら歌う岩崎宏美 右の口角を上げ、「アァン!」と変な声を入れる美川憲一 目を閉じ、まぶたに目を描いた状態で、舌をベロベロと出しながら、語尾を「り」にして歌う八代亜紀 脳天気で音程と滑舌が悪く、大股で動きながらマイクの向きが上を向いていて、「ウォ〜!」と雄叫びをあげ、掛け算を間違える田原俊彦 歌の途中で「アッ!」や、「ウワッ!」等の声を入れる近藤真彦 「プゥ〜!」と言いながら口の周りでマイクを回す、髪ありからだんだん頭が禿げてくる松山千春 歌の途中で、「アウッ!」や「ペ〜!」と言う長渕剛 ブルドッグのようにしかめっ面の吉幾三 頭が重い島倉千代子 「ンモゥォォォォォォウ」と牛のように鳴いたり走り回る瀬川瑛子 マイクを口元から大きくずらしながら歌うピーター 歌いながら語尾の延長で「アァァァァ〜!」と叫ぶ中森明菜 顔が崩れた工藤静香 流動体のように床に寝ながら歌う河村隆一 不気味な笑いで、吐息がオーバーな玉置浩二 ハエを目で追いかけて素手で捕まえるように歌う堀内孝雄(その捕まえたハエを食べるというパターンもある) やたら動きながら大げさな訛りで、歌の伸ばし方と区切りが不自然な千昌夫 歌う途中で鼻を鳴らす北島三郎 などである。本人によれば、映画を見るなどしているうちにインスパイアされるらしく、「頭を開く森進一」は『ジュラシックパーク』を見ているときに森が横切って完成したという。五木に関しては『ロボコップ』を見て思いつき、そればいわゆる「五木ロボ」へと変わった。 田原俊彦の「抱きしめてTONIGHT」では、「悩み事は何にも無い!」という替え歌にすることが多い。 その他、誰かと誰かを組み合わせた「合体ものまね」(沢田研二と志村けんを組み合わせた「沢田けん」、北島三郎と野口五郎を組み合わせた「北島五郎」、GLAYと岩崎宏美を組み合わせた「岩崎テル」、森進一と武田鉄矢を組み合わせた「森鉄矢」、ちあきなおみと田村正和を組み合わせた「ちあき正和」など)や、観客に「やってほしいものまね」のアンケートを取る「即興ものまね」、5倍速の速さで顔の動きを表現する「早送りバージョン」なども得意としている。さらに派生させたものではさながらビデオテープのように早送り・巻き戻し・コマ送りなどを行うものもある。 日本テレビ系『人生が変わる1分間の深イイ話』に出演した際、ものまねをするのは「自分が好きな人だけ」と話した。 努力家としても知られる。「フラフープが上手な淡谷のり子」というネタでは、三日三晩フラフープを練習したというエピソードがある。また、松山千春のものまねをするタレントは多いが、松山と同じキーで歌真似が出来るタレントというのは殆どいない。コロッケはボイストレーニングを積むことで同じキーで歌えるようになり、本人からもお墨付きを貰った。 研究熱心であり、同じ低音でも美川憲一の低音とピーターの低音は全然違うと言い、美川の低音(圧力釜みたいな声)とピーターの低音(井戸の底から聞こえてくるような声)を足して2で割るとフランク永井の声になるという成果を発表している。また「徹子の部屋」出演時、ジャイアント馬場のくぐもった低い声を高くしていくと淡谷のり子の声になる、という例を実演したこともある。 野口五郎本人の前でモノマネを披露したところ、野口本人に「大事な曲なんだよ!」と怒られ、以後お歳暮を毎年野口に贈っているらしい。最近では「まだ野口さんとは連絡が付かない」と発言している。だが、実際には何度もものまね番組などで野口と共演しており、関係は良好である。また、「私鉄沿線」を作曲した野口の実兄の佐藤寛からもクレームがきたという。2015年2月に放送された「水トク!・極楽加藤のお節介な旅」の企画で行われた「コロッケ無許可ものまね謝罪の旅」でもターゲットとして野口が登場したが、登場直後からコロッケは委縮しており、そこへさらに野口が追い打ちを掛けてその状況を楽しむという有様だった。また前出のお歳暮の話も上がり、野口によれば贈られてくるのは「すごくお粗末な、別にどうでもいいようなもの」(具体例として、1000円相当の韓国のり)だといい、贈る相手も野口だけではなく自身がモノマネしているすべての芸能人が対象であることを明かした。 しかし同時に野口は、自身が2010年頃に40周年記念ライブにてこれまでリリースしたすべてのシングル曲を1週間の公演期間一杯掛けて歌う企画を行った際にコロッケが観覧に訪れ、それに感動したコロッケが公演終了後の楽屋に野口を訪ねて「僕は五郎さんのことを何も知りませんでした。もう二度と五郎さんのマネはできません」と床にひれ伏して大泣きで謝罪。それを見た野口がコロッケの肩を抱いて「そんなこと言うなよ」「僕のモノマネやって良いんだよ、やれよ!」と必死で宥めた、というエピソードを明かした。また野口はコロッケが出演するモノマネ番組を必ず観るほどのファンであったがそれ以来5年間TVではコロッケはずっと野口のモノマネをしていなかったといい、その男気と純粋さはきちんと認めていた。また野口は自身が芸能生活45周年を迎えるにあたっての記念に(リップサービスであった可能性はあるにせよ)「どこかにコッソリ隠れて、(二人で)僕たちらしくやりませんか?」とコロッケに持ち掛け、加藤浩次の「二人で鼻ほじる可能性もあるんですか?」との問いに「ありますね!」と即答するなど、本質的にはコロッケの芸を毛嫌いしているわけではないことも窺わせている。 1980年代、岩崎宏美のものまねを毎回「シンデレラ・ハネムーン」に乗せて歌っていたが、その影響として岩崎がコンサートで同曲を歌おうとしてイントロが流れ出すと観客がうつむいて笑ったり客席から笑い声が漏れてくるようになり、「あの曲はコロッケにあげた」と一時期封印するとともに、意識的にあごを引いて歌うようになった。宏美はその顔真似について後日「どうすればああいう顔になるの?」とコロッケに聞いたところ、「アントニオ猪木が笑ったイメージ」と表現され、大きな衝撃をうけたという。岩崎宏美の実妹・岩崎良美には、TBSの玄関先で宏美の顔真似をしながら練習をしていたところを偶然に見つかり、コロッケへつかつかと近寄って「お姉ちゃんはそんな顔してないもん!」と良美に怒鳴られた事があった。しかし数年後、とあるバラエティ番組で岩崎姉妹が一緒に、コロッケの「シンデレラ・ハネムーン」のものまねを間近で見た良美は「でもなんか似ていますよね…」と笑うと、宏美は吃驚した表情をみせている。 また、かつてコロッケが六本木で飲食店を経営していた際に、その店の看板が破壊されるという事件が起こった際、宏美と野口五郎の二人が破壊していたという噂が六本木界隈で流れたという。但し宏美本人は「もし本当に腹が立って壊したいと思ったら他人を利用しますよ」と苦笑いしていた。 現在の宏美はコロッケに対して「私の物真似は今も正直嫌で酷いけど(笑)、一時期『岩崎宏美』を休憩していた間にも、(モノマネで)若い世代達にも私の名前を繋げてくれた恩人。それには感謝していますし、今後も頑張って欲しいです」との旨を明かしている。 1980年代後半からの四天王ブーム期では、千昌夫のネタを十八番としていた。千とジョーン・シェパードとの悲惨な結婚生活ネタ、金髪ネタ、「おら金持ってんどー」に代表されるビル所有ネタなど、ほぼ漫談と化していた。ただし声帯模写も若かりしころの千に酷似している。また、額につけるホクロは、我修院達也が伝授したものである。現在、千本人はレーザー手術によりホクロは除去済だが、コロッケはホクロがあった時の千を今でもネタにしている。 ものまねで芸能関係者からのクレームをたびたび受けていたが、北島三郎が物真似の芸を認めてからは、他の芸能人からのクレームが来なくなったという。 ライブでは藤沢一賀が司会を務め、主に音楽家・門司肇とタッグを組んでいる。 映画などに用いられているモーフィングを摸して自身の表情を次々に変化させ、複数の有名人のモノマネをすることができる(2008年9月16日放送の『森田一義アワー 笑っていいとも!』のテレフォンショッキングより[信頼性要検証])。これを使い、SMAPの「世界に一つだけの花」を口パク=エアボーカルしながら次々に表情を変える「ものまね33面相」を得意とする。最後には、同曲のメロディにのせて、高速で一気に33人連続で顔を変える。(46面相バージョンもあるが、こちらは少し違い、1つの歌を歌いながら次々に変えていくものではなく、その人の歌を少しずつ歌いながら、順番にモノマネしていくものだった。ただし、最後の46人連続モノマネは、「世界に一つだけの花」のメロディにのせて行った) このように進化し続ける「芸の深さ」は、同業者でも恐れ入る部分が多いという。ものまねバトルで審査員を務める平尾昌晃は、番組内でコロッケのものまねに対して「これはもう一つの芸術だね」とまで言い切っている。 長年、モノマネを「する側」として活動してきたがコージー冨田に「色々なモノマネをするコロッケのモノマネ」を目の前でされた時には「(モノマネをされる本人は)こういう気持ちなんでしょうねえ」と苦笑していた。 松本人志は、「どんぐりころころ」を歌う長渕剛のネタが大好きで、披露した際には松本や浜田雅功に「はい(長渕に)怒られた」と言いながら爆笑され、さらには松本に「絶対年末の笑ってはいけない(のオファーが)来たら断って下さいね!」と言われた。
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