三省堂 大辞林 |
みる 1 【見る】
[一]
(1)視覚によって、物の形・色・様子などを知覚する。
「建物を正面から〈みる〉」「〈み〉たことのない鳥がいる」「不正を〈み〉て〈み〉ないふりをする」「〈みる〉からに強そうな男」「しばらく〈み〉ないうちにずいぶん変わった」「〈みる〉も無残な最期」
(2)(「観る」とも書く)風景などを、そこへ出かけていって楽しむ。見物する。
「桜を〈み〉に行く」
(3)(「観る」とも書く)芝居や映画、スポーツの試合などを鑑賞する。
「まだ歌舞伎を〈み〉たことがない」「内野席で野球を〈みる〉」
(4)文字・図などによって表されている内容を理解する。
「朝刊はまだ〈み〉ていない」「心電図を〈みる〉」
(5)存在を確認する。認める。ある。「みられる」の形で用いることが多い。
「まれに〈みる〉秀才」「昔の農家に多く〈み〉られる間取り」
(6)判断を下すために、物事の状態などを調べる。
「雲を〈みる〉」「相手の出方を〈みる〉」「様子を〈みる〉」「味を〈みる〉」「湯かげんを〈みる〉」
(7) (ア)判断する。評価する。
「世間を甘く〈みる〉」「人を〈み〉て法を説く」
(イ)(「診る」とも書く)医者が体の様子を調べ、健康状態を判断する。診断する。
「患者を〈みる〉」
(ウ)うらなう。
「手相を〈みる〉」
(エ)鑑定する。
「彼が〈み〉て一休の書というのだから確かだろう」
(オ)(「…からみて」などの形で)その立場に立って判断することを表す。…からいうと。
「私から〈みる〉とどっちもどっちだ」「全体として〈みれ〉ばよくできている」
(カ)(「…にみる」の形で)ある限られた範囲を対象として結果・結論を導く。
「流行歌に〈みる〉世相」「若者に〈みる〉敬語意識」
(8)(「看る」とも書く)悪い事態にならないよう、気を配って世話をする。
「買い物に行っている間、この子を〈み〉ていて下さい」「入院中の親の面倒を〈みる〉」「かの御かはりに〈み〉奉らむ/源氏(玉鬘)」
(9)責任をもって指導・助言をする。
「息子の勉強を〈み〉てもらう」「子会社の経理も〈みる〉ことになった」
(10)好ましくないことを身に受ける。経験する。
「失敗の憂き目を〈みる〉」「馬鹿を〈みる〉」「痛い目を〈みる〉」
(11)動作・作用が実現する。
「完成を〈みる〉」「なかなか意見の一致を〈み〉ない」
(12)会う。特に、異性と会う。また、男女の交わりをする。
「今は〈み〉きとなかけそ/源氏(帚木)」
(13)夫婦として暮らす。
「さやうならむ人をこそ〈み〉め/源氏(桐壺)」
[二](補助動詞)
(1)動詞の連用形に助詞「て(で)」を添えた形に付いて用いられる。
(ア)(意志動詞に付いて)ある動作を試みにする意を表す。ためしに…する。古語では、助詞「て」を伴わず、動詞の連用形に直接付いた形でも用いることがある。
「ノートに要旨を書いて〈みる〉」「旅行にでも行って〈み〉たくなった」「ちょっとつまんで〈みる〉」「男もすなる日記といふものを、女もして〈み〉むとてするなり/土左」「いざ都へと来てさそひ〈みよ〉/和泉式部日記」
(イ)(無意志動詞にも付いて、「…てみると」「…てみれば」「…てみろ」などの形で用いられる)その運動がなされることを条件として、結果として新しい事態や認識が起こることを表す。
「なるほど、そう言われて〈みれ〉ば、本当にそうだ」「気がついて〈みる〉と、すっかり人通りがとだえていた」
(2)名詞に助詞「で」を添えた形に付いて、「…である」の意に用いられる。
(ア)(「…でみれば」「…でみると」などの形で)「…であるので」「…だから」の意を表す。
「後家で〈みれ〉ば何もさほどの不義といふのでもあるまい/人情本・いろは文庫」
(イ)(下に命令または放任の言い方を伴って)「もし…であったら」の意を表す。
「あれが外の者で〈み〉ねえ、どんなに気の毒だか知れやあしねえ/滑稽本・七偏人」
[慣用] 足下(あしもと)を―・大目に―・血を―・泣きを―・日の目を―・目八分に―・余所(よそ)に―/様(ざま)をみろ・それみたことか
» (成句)見ての極楽住みての地獄
» (成句)見ての通り
» (成句)見て見ぬ振り
» (成句)見ぬ商いはできぬ
» (成句)見ぬが花
» (成句)見ぬ京の物語
» (成句)見ぬこと清し
» (成句)見ぬもの清し
» (成句)見も知らぬ
» (成句)見る影も無い
» (成句)見ると聞くとは大違い
» (成句)見るに忍びない
» (成句)見るに堪えない
» (成句)見るに見かねる
» (成句)見れば見るほど
» (成句)見れば目の毒
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視覚
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/08/20 08:36 UTC 版)
(観る から転送)
視覚(しかく、英: vision[1][2])とは、可視光を物理的入力とした感覚のことであり、いわゆる五感のひとつである。
視覚によって、外界にある物体の色、形、運動、テクスチャ、奥行きなどについての情報、物体のカテゴリーについての情報、物体の位置関係のような外界の空間的な情報などが得られる。したがって、視覚は光情報をもとに外界の構造を推定する過程とみなせる。脊椎動物の神経系では、可視光は網膜において符号化され、外側膝状体 (LGN) を経て大脳皮質において処理される。コンピュータビジョンでは、光センサーからの光情報の入力をもとにした処理が行われる。
本稿ではヒトを中心に、動物の視覚のみを扱う。脊椎動物(ヒトを含む)、節足動物(昆虫、甲殻類)、軟体動物(タコ、イカ)など、多くの動物が視覚をもつ。
なお、視覚を使い、判断する動作を「見る(みる)」といい、転じて、「読む」、「会う]」、「試す」などの意味もある(「試す」の意味での「見る」は、一般的には仮名書きされる)。遠くを眺めるといったニュアンスのある場合は、「観る」とも書く。
- ^ 文部省・日本心理学会編 『学術用語集 心理学編』 日本学術振興会、1986年。ISBN 4-8181-8602-3。
- ^ 文部省・日本動物学会編 『学術用語集 : 動物学編』 丸善、1988年、増訂版。ISBN 4-621-03256-9。
- 1 視覚とは
- 2 視覚の概要
- 3 視覚における困難
「観る」の用例一覧
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