M60パットン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/31 01:10 UTC 版)
採用国
- 現役
- アフガニスタン - 13輌 M60A3(旧ギリシャ軍の車両)
- ボスニア・ヘルツェゴビナ - 45輌 M60A3
- バーレーン - 180輌 M60A3
- ブラジル - 91輌 M60A3
- エジプト - 1,700輌 M60A3
- イラン - 150輌 M60A1
- イスラエル - 711輌
- ヨルダン - 250輌
- レバノン - 66輌
- モロッコ - 560輌
- オマーン - 73輌
- ポルトガル - 100輌 M60A3TTS
- サウジアラビア - 450輌 M60A1、A3
- スペイン - 50輌 M60A3TTS
- チャド
- 中華民国(台湾) - 450輌 M60A3TTS
- タイ - 178輌 M60A1、A3
- チュニジア - 84輌 M60A3
- トルコ - 925輌 M60A3TTS/A1
- イエメン - 240輌
その他
1973年の第四次中東戦争にて、イスラエル国防軍(IDF)の使用したM48/M60に、被弾時に砲塔旋回機構の駆動油に引火して炎上するという欠点が明らかになった。この事から、同軍内でのM60系の愛称である「マガフ(Magach)」が、実はヘブライ語で「焼死体運搬車(Movil Gviyot Charukhot)」の略だとするジョークが語られた。
1995年5月17日、カリフォルニア州サンディエゴの州兵兵器庫に保管されていたM60(砲塔の形状から、M60A1かM60A3)が元陸軍戦車兵のショーン・ネルソンに強奪され、サンディエゴ市内を練り歩いて路上に駐車されていた車や消火栓などを多数踏みつぶし、高速道路上で中央分離帯に乗り上げてキャタピラが外れるまで暴走を続ける事件が発生した。
登場作品
映画・テレビドラマ
- 『X-ファイル』
- シーズン7第13話にて、A3がバーチャル・ゲーム空間内にCGで登場。ゲームをプレイする主人公たちを襲撃してくる敵キャラが搭乗する。
- 『ウォーキング・デッド』
- シーズン4にA1が登場。
- 『おかしな関係』
- クウェートでテストされている最新鋭戦車として、マガフ7を改造した車両が登場。
- イスラエルでロケが行われたため、当該の車両の他にもM60のイスラエル軍仕様やマガフシリーズが画面の端々に写っている。
- 『トランスフォーマー』
- 冒頭でカタールのアメリカ軍基地が襲撃されるシーンにて、基地内に多数のM60が駐車してある。
- 撮影はニューメキシコ州で行われており、オーディオコメンタリーによれば、これらの車両はアメリカ軍が射撃標的用として保管しているものであるとのこと。
- 『パラダイス・アーミー』
- A1がアメリカ軍の戦車として登場するほか、サイドスカートとダミーのマズルブレーキを装着して赤い星を描いたA1がソビエト軍の戦車として登場。
- 『ブラックホーク・ダウン』
- パキスタン軍の戦車としてA1が登場。終盤にて、モガディシュの市街地に取り残された第75レンジャー連隊やデルタフォース隊員らの救援に駆け付ける。
- 撮影には、ロケ地のモロッコ軍所属車両が使用されている。
アニメ・漫画
- 『ウォッチメン』
- アメリカ軍の車両が登場。パフォーマンスとして公開された映像にて、DR.マンハッタンが放った光線によって破壊されている。
- 『ガールズ&パンツァー 劇場版』
- マガフ6B ガル・バタシュの模型がしほの部屋に飾られている。
- 『ゴルゴ13』
- エピソード「宴の終焉」にて、デイブ・マッカートニー製作の30mm対物ライフルの試射の際、展示されている本車が標的として用いられ、車体前面の装甲を貫かれる。
ゲーム
- 『Armored Warfare』
- 『Operation Flashpoint: Cold War Crisis』
- アメリカ軍陣営で使用可能な戦車として登場する。
- 『Project Reality(BF2)』
- ベトナム戦時のアメリカ海兵隊の兵器としてM60に火炎放射器を搭載した改良型、M67A1 Flamethrower Tank (Zippo)が登場する。
- 『Wargame Red Dragon』
- NATO陣営のアメリカ軍デッキで使用可能な戦車として迷彩を施したA1・爆発反応装甲を装着したA1・A1 AOS・A1RISE・A3・MGM-51 シレイラ対戦車ミサイルを搭載したA2E1とA2E2が、火炎放射戦車としてM67A1が、戦闘工兵車としてM728が登場する。
- 『War Thunder』
- アメリカ中戦車ツリーにて開発可能。初期のM60にM60A1(AOS)とERAを装備した海兵隊バージョンであるM60A1 RISEが使用可能である。駆逐戦車ツリーにはM60A2も存在する。中国ツリーにはM60A3 TTSが追加された。
- 『World of Tanks』
- アメリカ中戦車M60として限定配布。
- 『エースコンバットシリーズ』
-
- 『エースコンバット04』
- エルジア軍の戦車として、サイドストーリーにマガフ7Cが登場。
- 『エースコンバットX』
- レサス軍の戦車として登場。
- 『エースコンバット3D』
- オープニングにマガフ7Cが登場。
注釈
- ^ M60およびM60A1は"スーパーパットン"(SuperPatton)の名称で記述されていることがあるが、これはあくまで非公式の愛称である。また、M60A1は"シャイアン"、M60A3は"スーパーシャイアン"と呼ばれていることがあるが、これは、タミヤ模型が発売したプラモデルキットに付けた商品名である
- ^ もっとも、このため熱帯のジャングルのような地域では、M48よりも走破性で劣ると乗員は評価している。そのため、一部車両は車輪をM48用の鋼製転輪に換装している
- ^ ほぼ同一の形状ではあるが、M48の砲塔を砲だけ換装したわけではなく、装甲厚が全体的に増しており、砲塔側面上端から天面にかけてのラインが異なる。外見上の識別点は、3箇所の吊り下げ用フックの位置が異なっている(M48は前部上面1ヶ所/後部側面2ヶ所、M60では前部側面2ヶ所/後部上面1ヶ所、と逆になっている)ことである。
- ^ M60の生産車のうち230両はM48より改装されて製造されているため、M48と同一の砲塔を搭載している
- ^ M1の陸軍への配備が優先されたためと、海兵隊ではガスタービンエンジンを始めとする新機構の多いM1の信頼性に疑問が持たれていたことによる
- ^ 乗員の練度や軍の作戦指揮能力ではイラク側が優れており、イラン側の損害が大きいという結果となった。この戦争でイラク側に鹵獲されたM60は、他の鹵獲イラン軍戦車と共に「戦勝記念」として報道陣に公開されており、2003年のイラク戦争の後にはイラク軍のスクラップヤードで発見されている
- ^ M60A1E4は文献によっては"M60E2"の名称で記載されている。
- ^ M60A2は"チェロキー"の名称で記述されていることがあるが、これはM60A1を"シャイアン"と呼ぶのと同様にタミヤ模型が発売したプラモデルキットに付けた商品名である
出典
固有名詞の分類
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