阿蘇山 概要

阿蘇山

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/13 00:14 UTC 版)

概要

外輪山の大観峰から見たカルデラと阿蘇五岳

阿蘇山は、世界でも有数の大型カルデラと雄大な外輪山を持ち[5]、「火の国」熊本県のシンボル的な存在として親しまれている。火山活動が平穏な時期には火口に近づいて見学できるが、活動が活発化したり、有毒ガスが発生した場合は火口付近の立入りが規制される。

阿蘇山のカルデラ内部に出来た中央火口丘群のうち、その中核を成しほぼ東西に一列に並ぶ根子岳、高岳、中岳、杵島岳、烏帽子岳の五峰を阿蘇五岳(あそごがく)と呼ぶ[6]。北側の阿蘇谷方面から阿蘇五岳を見た姿は、釈迦が寝ている姿を表した涅槃像に似ていると言われている[7]。阿蘇五岳の中央に位置する噴火口のある山が中岳、最高峰が高岳、ギザギザの山が根子岳である。各山の山頂付近は九重連山雲仙岳と並ぶミヤマキリシマの一大群生地となっており、最盛期には南郷谷から烏帽子岳の斜面がピンクに染まる山肌を見ることができる。根子岳は地層調査によって他の山よりも古くからある山であることが分かり、カルデラ形成前からあったものであると推定されている。阿蘇山の南麓には名水として知られる白川水源がある[8]

阿蘇山は外輪山の内側を中心として阿蘇くじゅう国立公園に指定されており、温泉や観光・レジャースポットが点在する有数の観光エリアとなっている。夏になると多くのライダーがツーリングに訪れる。

噴火時の災害対策として、中岳火口周辺には退避壕が9つ建てられている[9]

名称

漢字の阿蘇山の「阿」は原点、「蘇」は蘇生復活を意味し、原点に返り復活する場所の意味とする説がある[10]

地形

阿蘇カルデラの地形図
中央火口丘の地形図

最高峰の高岳(1,592.3m)を始めとする中岳(1,506m)、根子岳(1,408m)、烏帽子岳(1,337m)、杵島岳(1,270m)の阿蘇五岳の他、往生岳(1,235m)などを含む1,000m級の山が連なる。烏帽子岳山頂には一等三角点「西烏帽子岳」、高岳山頂には三等三角点「高岳」、根子岳山頂東側の尾根には二等三角点「根子岳」が設置されている[11]

名称 種類 形成時期 備考
中岳 成層火山 中央火口丘の最高峰。7つの火口を持ち現在活動中の火山
高岳 成層火山[12] 鷲ヶ峰火山の上に載る小型の成層火山[12]
烏帽子岳 成層火山[12]
草千里ヶ浜 軽石丘[12] 約27,000年前[13] 二重の火口[14]
杵島岳 スコリア丘 約4,000年前[15]
往生岳 スコリア丘[12] 約3,600年前[16]
米塚 スコリア丘[16] 約3,300年前 基底直径約380m、比高約80m[14]
蛇ノ尾 スコリア丘[15] 4,900-4,100年前[17] 米塚の溶岩流で大部分を埋められる[12]
楢尾岳 成層火山[12] 北西に開いた馬蹄形の火口地形がある[12]
御竈門山 成層火山[12] 長径800mの東北東に開く馬蹄形火口がある[12]
夜峰山 火砕丘[12] 現在の山体は火砕丘の南半部にあたる[12]
池の窪 タフリング[14] 1万年より古い[14] 夜峰山の北側にある[14]
根子岳 成層火山[12] 約15万年前[12] 中央火口丘の他の火山より古く、Aso-4の大噴火前の火山(Aso-3よりも古い)[12]

中央火口丘群

「阿蘇山」は、狭義にその中央火口丘群である根子岳、高岳、中岳、烏帽子岳、杵島岳の5峰の総称を指すこともある。最高地点は高岳の1,592メートルで、「ひごくに(肥後国)」の語呂合わせで覚えられる。中岳の火口は現在も噴煙を上げ続け時々噴火する活火山で、火口西側まで道路(阿蘇山公園道路)が通じている。

阿蘇カルデラ

カルデラ壁

阿蘇カルデラは、27万年前から9万年前に発生した4回の巨大カルデラ噴火により形成されたカルデラ地形である。その大きさは日本で2番目で、1位は北海道屈斜路カルデラである。また3位は鹿児島県の桜島の北にある姶良カルデラである。阿蘇山は火口湖も海もなく、カルデラの中に立って周囲の外輪山を見渡すことができる。カルデラを取り囲む外輪山も阿蘇火山に含まれ、東西約18キロメートル・南北約25キロメートルに及ぶ。カルデラを見下ろす大観峰などは、カルデラ噴火前の火山活動による溶岩とカルデラ噴火による火砕流堆積物溶結凝灰岩)で構成された山である。

カルデラ盆地は中央火口丘によって南北に二分され、北は阿蘇谷、南は南郷谷と呼ばれる。阿蘇谷は阿蘇市に、南郷谷は阿蘇郡高森町および南阿蘇村に属する。阿蘇谷には、熊本大分を結ぶJR豊肥本線が通る。南郷谷には豊肥本線立野駅から分岐する第三セクター南阿蘇鉄道が走る。カルデラ内は湧き水が豊富で平坦な地形が開け、農業生産に適しており、古くから人が住み集落を形成していた。7世紀の中国の歴史書『隋書(隋書倭国伝)』や『北史北史倭国伝)』にも「阿蘇山」の名が見え、火を噴き上げる山として知られていた。

火砕流台地の範囲

9万年前の巨大カルデラ噴火による噴出物は384 km3 DRE(見かけ体積600km3、ほぼ富士山の山体全部の大きさ)に達し、火砕流は九州の半分を覆ったと推定されている。特に厚く堆積した地域では火砕流台地となって残っている。この台地は九州中央部に広く分布し、緩やかに波打つ平原を形作っている。周辺自治体の熊本県高森町東南部、熊本県山都町北部一帯のほか、隣県の宮崎県五ヶ瀬町北部や、同県西臼杵郡高千穂町大分県竹田市などもその中に入る。


注釈

  1. ^ 噴火による堆積物の見かけの量である噴出量は、火山灰や軽石などの比重が軽い噴出物が多い場合、DRE(マグマ噴出量)より大きな値となる。

出典

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  75. ^ 石原は高天原の要件を5点上げている。①「ヤマト発祥の地」であるので、やまとらしい風情がある(大和参照)。②日向の高千穂から昇る位置にある(ニニギノミコトは高天原から高千穂へ降臨されたため)。③地上と同じような山や川があり、「高原平野」が広がっている。④高天原では、営みがなされているが、自然災害もある。⑤ニニギノミコト雲海の中を日向の高千穂のくじふるに降り立った。そのため、筑紫国(白日別)・豊国(豊日別)・熊襲(建日別)ではなく、隣接する火国「建日向日豊久士比泥別」の何処かに高天原はあった。
  76. ^ 邪馬台国 石原洋三郎 令和元年十月 第一印刷 P1-50によれば、北史倭国伝は『其國境東西五月行、南北三月行、各至於海。』の概念が提示されており、魏志倭人伝で曖昧とされた旅程日数・方角・総距離の記述が明確化されていると述べられている。
  77. ^ 邪馬台国 石原洋三郎 令和元年十月 第一印刷 P18-24  熊襲日向国含む)が支配地域外であるため、天岩戸以前の時代背景となり、石原は卑弥呼について大日孁貴尊を比定している。
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  81. ^ 『邪馬台国』 石原洋三郎 令和元年10月 第一印刷 P25-26、P48-50 新唐書や宋史では、天照大御神は筑紫城(筑紫日向宮)にいると記述されている。国産み神話における筑紫嶋は白日別・豊日別・建日向日豊久士比泥別(火国)・建日別の四面である。
  82. ^ 『邪馬台国』 石原洋三郎 令和元年10月 第一印刷 P30-35






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