那賀町
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/13 08:07 UTC 版)
概要
那賀町は2005年(平成17年)3月1日に平成の大合併により、それまでの那賀郡5町村の合併により発足した。なお、現在の那賀郡は当町のみとなっている。徳島県の自治体としては、三好市に次いで2番目に広い町域を有しており、大釜の滝や大轟の滝など自然に恵まれた町である。
那賀町は2006年(平成18年)11月3日に県南部で初、上勝町・三好市に次いで県下3番目の景観行政団体になった。美しい自然や景観を保全するための景観条例を県下で初めて制定する予定であり、徳島県の景観保全の先進地となりつつある。
最近では、豊かな自然を売り物に貸し家・売り家を含めた団塊世代などの移住を求めており、町のホームページでは空き家情報を掲載したり、移住交流支援センターを設立した。2007年(平成19年)10月には同様の取り組みを行っている県内の自治体では初めて、近畿地方からのIターン予定者との契約が成立した。
県庁所在地の徳島市よりも、高知県高知市に近い地域も少なくない。
地理
四万十帯および秩父帯を基盤としている。那賀川が蛇行して流れていて平地に乏しく、集落は川沿いの狭い段丘に限られるが、那賀川の侵食による流路短絡で残った旧流路を利用した集落がいくつかある。旧相生町の延野、大久保、蔭谷などがこれに該当する。
山
- 竜王山、矢筈山、長滝山、鉢ノ山、西三子山、雲早山、しがきの丸、六郎山、青ノ塔、高城山、源蔵ノ窪、鰻轟山、天貝山、古堂山、平家平、大森山、神戸丸、八早山、勘場山、権田山、熊谷、折宇谷山、西山、石原丸、一ノ森、槍戸山、丸石、桃の丸、湯桶丸、杉生山、新九郎山、御朱印谷山、甚吉森、西又山、池野河山、行者山、高ノ瀬、赤城尾山、中東山、高丸山、八郎山、次郎笈、剣山、吉野丸、砥石権現、高磯山
河川
地名
大字の頭に「木頭」とついているものは旧木頭村である。例えば、「木頭出原」は旧木頭村出原である。ただし、「木頭」という大字は旧・木沢村木頭であり、「木頭名」という大字は旧・木沢村木頭名である。
隣接している自治体
気候
冬は寒冷で、朝晩の気温は氷点下になる。多雨地域として知られ、台風が襲来した際には豪雨に見舞われることも多い。旧上那賀町海川で2004年8月1日に観測された1317mmは、1日の降水量としての日本記録である[1]。それ以前の日本記録も、旧木頭村日早で1976年9月11日に観測された1114mmであった[2]。
木頭(1991年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 18.7 (65.7) |
22.3 (72.1) |
25.2 (77.4) |
31.7 (89.1) |
33.1 (91.6) |
36.1 (97) |
38.2 (100.8) |
39.0 (102.2) |
34.7 (94.5) |
30.4 (86.7) |
25.8 (78.4) |
21.3 (70.3) |
39.0 (102.2) |
平均最高気温 °C (°F) | 9.0 (48.2) |
10.3 (50.5) |
14.1 (57.4) |
19.4 (66.9) |
23.7 (74.7) |
25.9 (78.6) |
30.0 (86) |
30.8 (87.4) |
26.6 (79.9) |
21.6 (70.9) |
16.2 (61.2) |
11.0 (51.8) |
19.9 (67.8) |
日平均気温 °C (°F) | 2.6 (36.7) |
3.9 (39) |
7.4 (45.3) |
12.5 (54.5) |
16.9 (62.4) |
20.3 (68.5) |
24.0 (75.2) |
24.5 (76.1) |
21.1 (70) |
15.6 (60.1) |
9.8 (49.6) |
4.5 (40.1) |
13.6 (56.5) |
平均最低気温 °C (°F) | −2.0 (28.4) |
−1.1 (30) |
2.0 (35.6) |
6.6 (43.9) |
11.4 (52.5) |
16.2 (61.2) |
20.1 (68.2) |
20.6 (69.1) |
17.3 (63.1) |
11.4 (52.5) |
5.3 (41.5) |
0.0 (32) |
9.0 (48.2) |
最低気温記録 °C (°F) | −8.5 (16.7) |
−10.9 (12.4) |
−6.8 (19.8) |
−2.3 (27.9) |
1.7 (35.1) |
7.3 (45.1) |
12.0 (53.6) |
13.2 (55.8) |
7.2 (45) |
0.9 (33.6) |
−3.0 (26.6) |
−6.5 (20.3) |
−10.9 (12.4) |
降水量 mm (inch) | 77.0 (3.031) |
108.2 (4.26) |
176.2 (6.937) |
204.9 (8.067) |
277.4 (10.921) |
398.7 (15.697) |
479.6 (18.882) |
546.8 (21.528) |
611.2 (24.063) |
283.5 (11.161) |
131.4 (5.173) |
96.4 (3.795) |
3,391.3 (133.516) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 6.6 | 7.7 | 11.2 | 10.5 | 11.4 | 15.0 | 13.9 | 13.8 | 13.9 | 10.3 | 7.8 | 6.6 | 128.7 |
平均月間日照時間 | 171.8 | 165.0 | 188.8 | 196.1 | 194.6 | 128.3 | 147.2 | 171.9 | 130.4 | 156.8 | 157.5 | 164.3 | 1,972.7 |
出典1:Japan Meteorological Agency | |||||||||||||
出典2:気象庁[3] |
人口
那賀町と全国の年齢別人口分布(2005年) | 那賀町の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 那賀町
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
那賀町(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
歴史
- 2005年(平成17年)3月1日 - 鷲敷町・相生町・上那賀町・木沢村・木頭村が合併して発足。同日町章を制定[4]。
- 2014年(平成26年)8月9日 - 平成26年台風第11号の集中豪雨により被害。災害救助法の適用を受ける[5]。
三好市 | つるぎ町 神山町 | 上勝町 勝浦町 | ||
香美市 | 阿南市 | |||
那賀町 | ||||
馬路村 | 海陽町 牟岐町 | 美波町 |
- ^ 災害をもたらした気象事例 台風第10・11号 平成16年(2004年)7月29日~8月6日 - 気象庁
- ^ 台風17号による降雨量の分布 - 防災基礎講座「災害はどこでどのように起きているか」
- ^ “木頭 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2024年3月22日閲覧。
- ^ 図典 日本の市町村章 p191
- ^ “災害救助法の適用p11 災害救助法の適用に当たって ③法適用の状況(平成26~令和元年度)”. 内閣府政策統括官 (2020年). 2023年6月3日閲覧。
- ^ “「わじき温泉」は「ゆり野」に店名を変更しています。”. 那賀町 (2021年10月11日). 2023年11月19日閲覧。
固有名詞の分類
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