全日本学生自治会総連合 中核派系

全日本学生自治会総連合

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/10 02:13 UTC 版)

中核派系

全日本学生自治会総連合
略称 全学連
前身 全日本学生自治会総連合(三派全学連)
設立 1968年
関連組織 マルクス主義学生同盟中核派
ウェブサイト https://www.zengakuren.jp/wp/
全日本学生自治会総連合 (@zengakuren) - X(旧Twitter)
特記事項 中核派系
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選挙運動をする中核派全学連活動家

中核派系とされる全学連である。2017年現在5大学5自治会が加盟[5]

拠点校・自治会は2005年時点で東北大全学、法大経営Ⅱ部教養、富大全学、京大農、広大全学、九大学友会の6大学(いずれも2007年時点で非公認)[37][10]

また、2008年時点で山形大学、弘前大学、秋田大学、新潟大学、大阪市立大学などでも活動を展開していたほか、京都大学熊野寮自治会に大きな影響力をもち、東北大学有朋寮と山形大学学寮の自治会を掌握していた[38]

同派系全学連公式サイトによれば、沖縄大学にも同派系の学生自治会がある(大学側の公認非公認は不明)[39]

京都大学では2012年以降、それまで存在が形骸化していた「同学会」を同学会規約を参考にした選挙によって再興したとしている(この「同学会」については、京都大学は公認団体である同学会とは一切関係ない組織と断定している[40])。

2018年選出の委員長は東京大学教養学部の学生であるが、東京大学教養学部学生自治会は全学連に加盟していない[41]

2017年に週刊ダイヤモンド編集部が中核派全学連委員長へ取材した際、同席した中核派メンバーは、全学連は、共産党・中核派・革マル派と解放派に2つの計5団体あること、実際に学生運動をしているのは共産党・中核派・革マル派の各全学連である旨を回答している[1]

2010年代以降の動向

2010年1月、上部団体と共闘関係にある韓国・全国民主労働組合総連盟(民主労総)主催の全国労働者大会に全学連活動家が派遣された[15]。同年、法政大学ではのべ24人が逮捕(この時点でのべ112人逮捕)、富山大学では自治寮改修工事反対のビラを配布していた2名が逮捕[15]

2011年3月、アメリカ合衆国カリフォルニア州における学費値上げに反対するストライキに学生活動家を派遣したほか、6月には上部団体と共闘関係にあるブラジルのコンルータス(全国闘争連盟)大会に織田委員長を派遣した[16]。同年、法政大学では入試情宣で6人が逮捕[16]。2011年9月には齋藤郁真が委員長に就任し、以降7年ほど勤めた[42][4]

2012年、京都大学で既存の自治会であり表立った活動をしていなかった京都大学全学自治会同学会の掌握に乗り出し、同学会役員の意向を無視する形で役員選挙を実施、同学会を「再建」したと宣伝した[43][44]。これに先立ってマル学同中核派京大支部は学生自治会権力の確立を訴え、また同学会「再建」直後にも大々的なアピールを行っている[45]。京大当局は6月22日付で「告示第5号」を発し、選挙方法に疑義があるとして再建同学会を交渉相手とすることを拒否した[43]が、『前進』紙上で「当局が選挙の無効を絶叫していることこそが選挙の勝利の地平だ」と主張[44]、7月6日には再建同学会はキャンパス内にて集会を開き再建を宣言した[45]

2012年の「定期全国大会(議案)」では、法政大学、東北大学、福島大学、京都大学での「活動」が記載された[46]。同年11月、東北大学にて全国の学生活動家を結集させ東北電力への抗議集会を実施、そのまま大学キャンパスに居座って自治会選挙を実施し自治会が「多数の信任を受けた」とアピールした[44]。また同年より京大・東北大に続く獲得目標として広島大学自治会の建設を訴え、2013年7月5日に自治会選挙を行い自治会を再建したとアピールした[44]。広島大学は7月25日に「『広島大学学生自治会』について」と題する文章を発し、無関係な大学が介入した選挙であり公認しないことを表明した[44]

2013年より沖縄大学での自治会再建を強く主張し[44]、2014年には沖縄大学で学生自治会が「再建」した。2014年11月、京都大学構内で京都大学同学会の演説を見ていた京都府警の警察官を取り押さえ、大学当局に引き渡す事件が発生[47]

2015年10月、京都大学において京都大学同学会と全学連活動家が吉田南1号館のバリケードストライキを行い[9]、2016年2月に活動家6名が逮捕[5]。全学連と京大同学会中執は反戦ストライキが成功裏に終わったと大々的に発表したが、一般学生からは迷惑という声が上がったほか、報道などではバリケードストライキという形態への時代錯誤性も指摘された[45]。京都大学は4名の活動家に無期停学処分を下した[5]

2016年の第77回大会において、警視庁公安部が参加者への暴力的な参加妨害行為を行ったとして、告訴・国家賠償訴訟を行った[5]。2021年に東京地裁は東京都に計120万円の支払いを命じた[48]。2022年に東京高裁は警察官の行為は「適法だった」として1審東京地裁判決を取り消し、原告側の請求を棄却した[49]。2023年9月20日に最高裁が原告側の上告を棄却し、原告側の敗訴とした2審判決が確定した[50]

一連の法政大学での中核派系全学連排除策動とそれへの反対運動においては、2017年6月時点でのべ126人が逮捕されている[45]

2018年9月には、東京大学教養学部2年の高原恭平(21歳)が就任した[4]。同時に就任する副委員長(22歳、就任時点で停学処分中)と書記長(19歳)は、京都大学の学生である(すべて2018年9月時点)[4]

2019年4月21日の統一地方選挙・杉並区議選に、全学連救援対策部の洞口朋子が「都政を革新する会」から出馬し、得票数3,275票で当選する[51]

2021年3月8日、高原は委員長から解任された[52]。3月15日には、高原の全学連からの追放が発表された[52]


  1. ^ a b c d 「革命」は現代でも起こせる、中核派・全学連委員長が激白(4)(取材:週刊ダイヤモンド編集部)、2018年6月20日閲覧
  2. ^ a b 東大自治会が全学連脱退 「共産党、不当支配」」『産経新聞』 2012年6月17日配信。(2012年6月18日時点のアーカイブ
  3. ^ a b c d e f 代々木小夜 「ついにとどめを刺される「全学連」-東大の自治会が引き起こす社会運動史上の大事件とは」『JBpress』 2012年5月24日配信。
  4. ^ a b c d 小林哲夫. “中核派・全学連のトップに現役東大2年生が就任 新委員長の高原恭平氏インタビュー” (日本語). AERA dot.. https://dot.asahi.com/articles/-/99914?page=1 2018年9月3日閲覧。 
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m (国内動向 2017)
  6. ^ a b 小林 哲夫 『平成・令和 学生たちの社会運動』 光文社 2021年1月 340ページ
  7. ^ a b 似田貝香門「全学連」『日本大百科全書』 JapanKnowledge Libにて閲覧 2017年5月8日
  8. ^ 全学連(革マル派)公式サイトの委員長名(閲覧 2021年3月14日)
  9. ^ a b c (国内動向 2016)
  10. ^ a b c 学生青年運動 2011b.
  11. ^ a b 学生青年運動 2007b.
  12. ^ a b c d 学生青年運動 2007c.
  13. ^ 堀部 2006.
  14. ^ 学生青年運動 2003.
  15. ^ a b c 学生青年運動 2010a.
  16. ^ a b c d e 学生青年運動 2011a.
  17. ^ 革共同革マル派機関紙 「解放」第2432~2433合併号 1面”. www.jrcl.org. 2023年8月7日閲覧。
  18. ^ 「全学連各派:学生運動事典」(双葉社、1969年)、p448
  19. ^ 「全学連と全共闘」(講談社、高木正幸、1985年)p77
  20. ^ 全日本学生自治会総連合 (2014年7月14日時点のアーカイブ
  21. ^ 学費・雇用WEBアンケート2015にご協力ください、全日本学生自治会総連合(民青系)公式ブログ(2015年10月31日)、2017年5月26日閲覧
  22. ^ a b 全日本学生自治会総連合(民青系)の2016年4月12日のツイート
  23. ^ 奨学金の会ニュースNo.96 (奨学金の会 2016年5月26日発行)2019年8月13日閲覧
  24. ^ プロフィール|奨学金の会(2021年1月30日閲覧)最終更新日は、奨学金の会の公式サイトの新着情報(2021年1月30日閲覧)による。
  25. ^ 「全学連」を勝手に名乗る過激派にご注意ください、全日本学生自治会総連合(民青系)公式ブログ(2015年8月13日)、2017年5月1日閲覧
  26. ^ 全学連第67回定期全国大会を東京都内にて行います第67回定期全国大会、無事成立
  27. ^ 全学連(民青系) 「そもそも自治会・全学連ってなに?」(2012年3月26日時点のアーカイブ
  28. ^ a b (国内動向 2012)
  29. ^ 石丸整 「全学連:「東大教養学部自治会」が脱退決議」『毎日新聞』 2012年06月14日21時33分配信(毎日jp)(2012年6月18日時点のアーカイブ
  30. ^ 法自治会学生投票 8票差で成立 遠隔授業併用など要求へ 2022.12.16公表 京都大学新聞社
  31. ^ 京都大学法学部学生自治会の公告京都大学法学部学生自治会の公告2023年1月22日公表 京都大学法学部学生自治会常任委員会
  32. ^ 共産党員、自治会人事を掌握 東大・中国人学生が反旗」『産経新聞』 2012年6月17日配信。(2012年6月18日時点のアーカイブ
  33. ^ https://web.archive.org/web/20090102230450/http://www.geocities.jp/fugakuren/ 2018年12月9日閲覧
  34. ^ a b http://blog.livedoor.jp/k_fugakuren/ 2018年12月9日閲覧
  35. ^ 愛知県学生自治会連合 (@aichikengakuren) - X(旧Twitter) 2018年12月9日閲覧
  36. ^ 愛知県議会-委員会情報平成28年12月定例議会の委員会の概要にて、「愛知県に給付型奨学金制度の導入などを求める」の請願者として愛知県学生自治会連合の執行委員長名が記載されている。 2018年12月9日閲覧
  37. ^ a b c 学生青年運動 2007a.
  38. ^ 西久保 2008.
  39. ^ 沖縄大学学生自治会ビラ
  40. ^ 京都大学平成24年6月22日付告示
  41. ^ 教養学部学生自治会と全日本学生自治会総連合との関係について「東京大学教養学部学生自治会の公式ツイート」 2018年9月3日公表
  42. ^ 全日本学生自治会総連合「2011年全学連執行体制」2011年9月11日 2019年8月14日閲覧
  43. ^ a b (国内動向 2013)
  44. ^ a b c d e f 萩原 2014.
  45. ^ a b c d 砥堀 2017.
  46. ^ 全学連第73回定期全国大会 議案 2012年9月5日~6日(中核派系全学連)
  47. ^ (国内動向 2015)
  48. ^ “全学連メンバーへの警察官の暴行認め賠償命じる 東京地裁”. 神戸新聞. (2021年5月31日). https://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/202105/sp/0014375446.shtml 
  49. ^ “警察官の全学連活動家制止は「適法」、都が逆転勝訴 東京高裁”. 産経新聞. (2022年7月21日). https://www.sankei.com/article/20220721-2XNZS7STUBL5JNXMQOKR43F2OA/ 2022年7月22日閲覧。 
  50. ^ “全学連側、逆転敗訴が確定 警視庁の集会参加者制止”. 産経新聞. (2023年9月21日). https://www.sankei.com/article/20230921-Y3LKZPPM6RJAROFZSAE22GA3MI/ 2023年9月21日閲覧。 
  51. ^ 平成31年4月21日執行 杉並区議会議員選挙 投開票結果のお知らせ”. 2019年5月30日閲覧。
  52. ^ a b 高原氏による全学連運動の破壊に対する弾劾声明 全日本学生自治会総連合中央執行委員会 2021年3月15日公表
  53. ^ 全日本学生自治会総連合(伍代委員長)
  54. ^ 全日本学生自治会総連合(伍代委員長) 資料室
  55. ^ 11・29 全学連第54回定期全国大会の圧倒的成功かちとる、解放 1165号3面(2015年12月17・24日づけ)、2017年5月1日閲覧
  56. ^ a b 学生青年運動 2010b.
  57. ^ (菅 1982, p. 75)
  58. ^ (菅 1982, p. 101)





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