ひたち (列車)
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2015年3月13日以前の運行概況
スーパーひたち | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
← 上野 いわき・原ノ町・仙台 →
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フレッシュひたち | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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2015年3月14日のダイヤ改正以前は、現行の「ひたち」が「スーパーひたち」、「ときわ」が「フレッシュひたち」として運転されていた。
「スーパーひたち」は号数+M、「フレッシュひたち」は号数+1000Mであった。「フレッシュひたち」については、2013年3月までは651系・E657系充当列車(グリーン車連結)が号数+2000M、E653系充当列車(グリーン車なし)が号数+1000Mと区別されていたが、使用車両がE657系に統一されたことで解消された。また、2013年10月より、651系が再び運用に就いていたが、列車番号は変化していなかった(時刻表では、車両が異なる旨の注記があった)。号数は、両者区別されず通しでつけられていた(「スーパーひたち3号」の次に運転する列車が「フレッシュひたち5号」、次が「スーパーひたち7号」)。
651系・E653系とともに運転された2012年3月17日から2013年3月15日までは、E657系で運転する列車には「新型車両で運転」との注記がなされていた。
この当時は現在よりも停車駅が多く、1日に数本しか停車しない駅もあった(これらの駅は、現行制度への移行時に整理された)。「スーパーひたち」では、途中停車駅が水戸駅・勝田駅・日立駅・泉駅・湯本駅の5駅のみという列車(現在の「ひたち」には日立駅 - 泉駅間を無停車で運転する列車はない)や、水戸駅以南の停車駅が「フレッシュひたち」と大差ない列車(土浦駅のほか、赤塚駅・友部駅・石岡駅にも停車)もあった。
なお、水戸駅・勝田駅で当日中に改札を出ずに特急列車に乗り継ぐ場合は、特急料金は乗車駅からの通算で計算することができた。「ひたち」「ときわ」ではこの乗り継ぎ料金制度は採用していない[報道 8][報道 9]。
2011年3月11日の東日本大震災発生前は、上野駅 - 原ノ町駅・仙台駅間の系統も運行されていた。上野駅・仙台駅は正式には東北本線の駅であり、寝台特急や臨時特急などに東北本線経由の列車があることから、上野発仙台行き・仙台発上野行きの行先表示器の字幕表示は下部に小さく「常磐線経由」と表記されていた。また、朝にはいわき発仙台行きが1本(「スーパーひたち」1号・いわき駅7時31分始発)設定され、夜間は7両編成が原ノ町駅で留置されていた。上野駅 - 仙台駅間の所要時間は約4時間09分 - 4時間23分 (362.9km)であった。
東日本大震災の影響と系統分離
2010年12月6日のJR東日本プレスリリースにて、2012年春の新型車両導入に伴う常磐線特急列車の再編が明らかとなった[報道 10]。
計画では、特急の運行区間を上野駅 - いわき駅間[注 9]と、いわき駅 - 仙台駅間に分割し、前者に新型のE657系を充当、後者にはE653系を充当し、651系についてはいわき以南で使用し2012年秋までにE657系に順次置き換え、というものであった。
いわき駅 - 仙台駅間で運行される特急の名称については、2011年2月にJR東日本水戸支社で募集を行い、同年4月上旬以降に発表される予定であった[報道 11]。これに対し相双地域の住民からは「東京が遠くなる」として直通列車の運行継続を求める声もあった[新聞 3]。
しかし、2011年3月に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)および東京電力・福島第一原子力発電所事故による影響により、常磐線は広範囲での運転見合わせを余儀なくされ、その後運転が徐々に再開されるも、「スーパーひたち」の運行は上野駅 - いわき駅間に限られることになった。
震災後、2012年3月17日のダイヤ改正[報道 12]では、当時(上野駅 - いわき駅運行)のダイヤ全体の4割をE657系に置き換えた。しかし、計画と異なりE653系も引き続き「フレッシュひたち」で使用されることになった。また、E657系の導入完了時期も、「2012年秋」から「2012年度中」に変更となった[新聞 4]。改正後は以下のような運用となった。
- 「スーパーひたち」 - E657系:20本、651系:10本
- 「フレッシュひたち」 - E657系:9本、E653系:30本、651系:2本
このダイヤ改正により、東日本大震災以降「当面の間運休」とされていたいわき駅 - 仙台駅間は「スーパーひたち」の運行区間から正式に外れ、「スーパーひたち」は全列車が上野駅 - いわき駅間の運転となった[6][7]。このため、いわき発仙台行きの「スーパーひたち1号」の運行は打ち切りとなり、下り列車は「1号」を欠番として「スーパーひたち3号」からはじまることになる。
2012年度末となる2013年3月16日のダイヤ改正で「スーパーひたち」「フレッシュひたち」は全列車がE657系での運行に統一された(ただし2013年10月1日に651系が復活したため、未統一に戻る)。なお、運行体系については計3本の増発や停車駅見直しは行われるものの、ほぼ2012年のダイヤ改正当時と変更はなされなかった。列車名も「スーパーひたち」「フレッシュひたち」のまま変更はなく、「1号」の欠番もそのままである[報道 13]。
その後、2015年3月14日のダイヤ改正で「スーパーひたち」を「ひたち」、「フレッシュひたち」を「ときわ」に改称するとともに、列車名の号数も「ひたち」を1号から、「ときわ」を51号からと変更したものの、運行形態自体には大きな変化はない。
2019年7月5日、JR東日本は不通となっていた富岡駅から浪江駅間が2019年度末までに復旧し、常磐線全線で運転再開することに合わせてE657系を増備し、東京都区内と仙台駅間を常磐線経由で直通する特急列車を運行する計画であることが公表された[報道 14]。
なお、E653系については、2013年秋から基本編成が新潟駅 - 酒田駅・秋田駅間の特急「いなほ」に、付属編成については、2015年3月14日の北陸新幹線延伸開業に伴い新潟駅 - 上越妙高駅間に新設される特急「しらゆき」に全編成が転用された[報道 15]ため、常磐線内での同系列の転属計画は事実上の中止となった。E653系は2018年10月に勝田車両センターに1編成が転入したものの、波動用として使用されている。
651系については、2013年10月から2015年3月まで、「フレッシュひたち」61号・4号の運用に入ったが、大半の車両が大宮総合車両センターに転属し、高崎線特急「草津」(当時)[注 10]・「あかぎ」[注 11]・「スワローあかぎ」(当時)[注 11]に転用され、残った編成に関しても、常磐線いわき駅 - 富岡駅間の普通列車や臨時列車を中心に運用されたが、2019年までに0番台基本編成は前述のE653系転属に伴い全廃され、付属編成についても、常磐線全線復旧に伴い2020年3月13日をもって定期運用から離脱した。大宮総合車両センターに転属した編成についても、付属編成は2015年3月をもって定期運用から離脱し、うち1本は国府津車両センターに転属の上、2016年7月16日から観光列車「伊豆クレイル」として運用を開始した。なお、当該列車は2020年(令和2年)6月28日を最後に運転を終了することがJR東日本より発表されたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響により運転が中止されたため、3月29日が事実上の最終運転となった。
特定特急料金
水戸駅 - 原ノ町駅間で101 km以上となる区間の自由席特急料金は1,300円だった(東日本大震災後、適用区間なし[注 12])。2014年3月までは1,260円だった。
なお、不通区間の特急料金は震災後も設定されていたが、2015年3月14日のダイヤ改正に伴う制度変更により廃止されている。この特定特急料金も同時に廃止された。
2020年3月のダイヤ改正に伴い、指定席の事前料金及び車内料金が発表された。前例の場合(100km超~150km以下)、指定席の事前料金は1,580円となる[報道 16]。
車両
- E657系電車:2012年3月17日 -
- 651系電車:1989年3月11日[2] - 2013年3月15日、2013年10月1日 - 2015年3月13日
- E657系投入前までは、「スーパーひたち」全列車と、「フレッシュひたち」の一部で使用されていた。
- 2012年3月17日のダイヤ改正前までは、651系で運転される「スーパーひたち」に、勝田駅で増解結を行う列車が設定されていた。また、東日本大震災前はいわき駅での増解結もあり、いわき駅 - 原ノ町駅・仙台駅間は4両(原ノ町駅留置列車は7両)で運行されていた。多客期は切り離しを行わず、全区間を11両編成で運転する列車が設定されていた。なお、2012年3月17日以降は全列車全区間11両編成で運転した。
- 2013年10月1日から2015年3月13日まで、「フレッシュひたち」1往復に使用された[報道 1]。
- 2014年秋季より常磐線内の臨時列車の運用をE653系から引き継ぎ、急行→快速「ぶらり横浜・鎌倉号」などで使用されていた。
- E653系電車:1997年10月1日 - 2013年3月15日
- E657系投入前まで、「フレッシュひたち」の大半の列車で使用されていた。全車普通車でグリーン車は連結されていない。勝田駅で増解結を行う列車が設定されていた(14両・11両→7両)。
- 2013年3月16日のダイヤ改正以降は、多客期に増発される臨時「フレッシュひたち」や臨時急行・快速列車(ぶらり鎌倉号、ぶらり高尾散策号など)で2014年8月まで使用された。基本編成は「いなほ」に[報道 17][報道 18]、付属編成は「しらゆき」に[報道 15]それぞれ転用することとなり、全編成が新潟車両センターに転属した。これにより、2014年秋季以降の臨時列車の運用はE657系および651系が担うことになった。
- 2018年10月19日より、新潟車両センターに所属する1000番台7両編成を旧国鉄色へ変更した上で、2019年(平成31年)春期より常磐線内の臨時列車へ充当する計画が水戸支社より発表された[報道 19]。
- 80系気動車:1969年10月 - 1972年10月[1]
- 483・485系電車:1972年7月・10月 - 1998年12月7日[新聞 1]
-
485系「ひたち」
-
651系「スーパーひたち」
-
E653系「フレッシュひたち」
特別企画乗車券
常磐自動車道を経由する高速バス(「みと号」・「ひたち号」・「いわき号」など)や自家用車との競合があり、通常より割安にした特別企画乗車券が多く設定されていた。一部を除き、利用期間の制限もないものが多かった。しかし、2013年までに大半が廃止されている。
- ひたち回数券 ※2015年3月13日を以って販売終了[報道 8][報道 9]
- フレッシュひたち料金回数券 ※2015年3月13日を以って販売終了[報道 8][報道 9]
- 定期券用月間料金券 ※2013年8月31日を以って一部区間の販売終了 ・ 2015年2月14日を以って全区間販売終了[報道 8][報道 9]
- ひたち東京週末フリーきっぷ(大人・学生・小人) ※2013年9月30日を以って販売終了[報道 20]
- ひたち往復きっぷ ※2013年9月30日を以って販売終了[報道 20]
- ひたち東京フリーきっぷ ※2013年9月30日を以って販売終了[報道 20]
注釈
- ^ 「いなほ」が雪などで遅れた場合には、代替車両として本来急行形車両である451系・453系電車による運転も行われた。
- ^ 2017年3月3日までは「1000+号数+M」。
- ^ ひたち3号のみ7時43分発。
- ^ ときわ57号は品川10時14分発、ときわ55号は東京9時24分発、土休日運転のときわ53号は東京8時24分発。また、2017年3月3日までは、品川発がいずれも1分早かった。
- ^ 2021年開催を最後に廃止のため、その後はひたち野うしく駅の「ひたち」臨時停車は行われていない。2019年までは、サマンサタバサレディースとして開催。
- ^ 2015年以降は平日ダイヤがこの列車の待避に対応していたが、2022年3月12日のダイヤ改正で設定がなくなった。コロナ禍で乗客が減少していた2020 ー 2022年3月にも運転実績があるが、改正後設定があるかは不明。
- ^ 常陸多賀駅・日立駅は東京駅・品川駅からの営業キロが150 kmを超える場合があるが、追加料金等は発生しない。
- ^ 例:上野 - いわき間は水戸で分割すると、1,450円+900円=2,350円で、チケットレスサービス通しで50円・通常の特急券より150円安くなる。
- ^ 原則としてE657系で運行し、置き換えが完了する2012年秋までは一部列車において651系を使用。
- ^ 2023年3月のダイヤ改正によりE257系5500番台に車両変更がされた上、列車名が「草津・四万」に変更された。
- ^ a b 2023年3月のダイヤ改正によりE257系5500番台に車両変更がされた上、「あかぎ」と「スワローあかぎ」が統合され「あかぎ」として運行されている。
- ^ 震災後、営業区間内で最長区間は水戸駅 - いわき駅間で94.1 kmのため該当しない。
- ^ 先頭車化改造により短編成化された九州特急での定員確保の観点から200・300番台を充当し、長編成で定員に余裕のある「ひたち」に定員の少ないボンネット車を充当したため。
- ^ 運転台のユニット表示の増設と1号車の 指定席にトイレがタンク式の車両を充当するための方転が行われた。
- ^ 豪雪地帯を走行する共通運用の「いなほ」の冬季の遅延を考慮。
- ^ 開業は同年6月23日だが、暫定的なものだった。
- ^ 下りは平発仙台行きの「ひたち1号」(後に2011年3月11日まで運行された「スーパーひたち1号」)がある。
- ^ 北千住・松戸・柏・我孫子・取手のうち2駅に停車する列車の場合、基本は北千住と柏に停車するパターンと、松戸と我孫子に停車するパターンに分かれている。1駅だけなら柏のみ・我孫子のみ・取手のみ停車する列車はあったが、逆に3駅以上に停車する列車は設定されていなかった。
- ^ これにより下りは1本減少し、「ひたち」系統全体として「1号」は欠番となる。
- ^ 例外として、土浦駅以外にも石岡駅・友部駅の停車駅追加を実施(53号)。
- ^ これにより1,2,3,4,29,30号を除き上下線とも上野駅 - 水戸駅間が通過。
- ^ 60号を廃止して58号に統合される。
- ^ 85号を廃止して87号に、91号を廃止して93号に統合される。
- ^ 統廃合後は欠番を行わず番号を振り付け直す方針。
- ^ なお、上野駅 - 水戸駅間の途中停車駅の変更は行っていない。
- ^ 当日のひたち25号は強風が見込まれるため、延長運転が取り消しとなった[12]。また、ひたち22号は強風の影響で行き先を上野駅に変更した上で、約4時間遅れで仙台駅を発車し、上野駅には翌日未明に到着している[新聞 7]。
- ^ 23号、25号、27号
- ^ 60号、平日56号、土休日66号
- ^ 73号、77号、81号
- ^ 63・82号の勝田駅 - 高萩駅間、89号の土浦駅 - 勝田駅間
出典
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- ^ “特急ひたち22号、仙台から臨時運行 気遣いに感謝の声”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2021年2月16日). オリジナルの2021年2月16日時点におけるアーカイブ。 2021年2月16日閲覧。
- 1 ひたち (列車)とは
- 2 ひたち (列車)の概要
- 3 2015年3月13日以前の運行概況
- 4 常磐線昼行優等列車沿革
- 5 脚注
- ひたち (列車)のページへのリンク