藤原定家とは? わかりやすく解説

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ふじわら‐の‐さだいえ〔ふぢはら‐さだいへ〕【藤原定家】

読み方:ふじわらのさだいえ

ふじわらのていか


ふじわら‐の‐ていか〔ふぢはら‐〕【藤原定家】

読み方:ふじわらのていか

[1162〜1241]鎌倉初期歌人。名は「さだいえ」とも。俊成の子。父のあとを継いで有心(うしん)体の象徴的歌風確立し歌壇指導者として活躍。「新古今和歌集」の撰者一人。のち「新勅撰和歌集」を撰し、「源氏物語」などの古典校訂研究者としてもすぐれた業績残した家集拾遺愚草」、歌論書近代秀歌」「毎月抄」「詠歌大概」、日記明月記」など。


藤原定家―火宅玲瓏

作者塚本邦雄

収載図書塚本邦雄全集 第5巻 小説
出版社ゆまに書房
刊行年月1999.4


藤原定家

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/19 00:14 UTC 版)

藤原 定家(ふじわら の さだいえ/ていか)は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての公家歌人藤原北家御子左流正三位藤原俊成の二男。最終官位正二位権中納言京極殿または京極中納言と呼ばれた。『小倉百人一首』の撰者で権中納言定家を称する。


注釈

  1. ^ 明月記にはおうし座超新星爆発が起こったこと(現在のかに星雲)に関する記述があり、天文学上でも重要な資料となっている[2]
  2. ^ 定家と後鳥羽院との交流は正治2年(1200)秋の最初の百首歌合より始まり、歌を通じた心の通い合いがあった一方で「新古今集」成立以前より早くも定家に対して院が不快感を抱くに至る局面はあったようであり、徐々に広がっていった二人の間の心理的な疎隔は承久2年(1220)2月13日順徳天皇の内裏歌合で決定的となった。この日、亡き母の28年目の祥月命日にあたるので出席を免除願いたいという定家の申し出を後鳥羽院は却下し、三度も使を出して督促し無理やり定家を参内させた。この際に定家が詠進した歌が「春山月 さやかにもみるべき山はかすみつゝわがみの外も春のよの月」「野外柳 道のべの野原の柳下もえぬあはれなげきのけぶりくらべに」の二首であり、後者、野外柳の歌の五句「けぶりくらべ」の語が後鳥羽院の逆鱗に触れたとされる[26]
  3. ^ 国書刊行会『藤原定家全歌集』序文に引用される霊元天皇の言葉「人麻呂貫之が亡くなりたる後には、ただ京極の黄門のみぞ。古(いにしえ)を正し今を教へ、独(ひとり)この道の聖(ひじり)なりける」
  4. ^ 当該記事以前の記事は冷泉家時雨亭文庫所蔵の定家直筆の『公卿補任』写本・建暦元年条「藤定家」条による。国史大系本『公卿補任』と内容が異なる部分(国史大系本にある仁安2年12月30日条の紀伊守補任の記事が存在しないなど)があるものの、定家自身が記した官歴がより正確な記述と考えられている。なお、五味文彦によれば国史大系本に登場する仁安2年補任の紀伊守季光は定家のことではなく、同国の知行国主藤原光能の息子のことである(五味(2000), p. 4-5)

出典

  1. ^ 藤原定家が古今和歌集の歌の解釈記した注釈書 原本が見つかる”. NHK NEWS WEB. NHK (2024年4月18日). 2024年4月19日閲覧。
  2. ^ 水野倫之 (2020年2月19日). “「爆発間近か? ベテルギウス」(くらし☆解説)”. 解説委員室ブログ. 日本放送協会. 2022年2月18日閲覧。
  3. ^ 村山(1989), p. 42.
  4. ^ 村山(1989), p. 43.
  5. ^ 村山(1989), p. 44.
  6. ^ 『古今著聞集』
  7. ^ 村山(1989), p. 47.
  8. ^ “藤原定家、宮中で狼藉 除籍の窮地を父救う 神戸に嘆願書の写し”. 神戸新聞. (2014年5月17日). http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201405/0006967627.shtml 2014年5月17日閲覧。 
  9. ^ 村山(1989), p. 48.
  10. ^ 村山(1989), p. 49.
  11. ^ 村山(1989), p. 50.
  12. ^ 村山(1989), p. 69.
  13. ^ 村山(1989), p. 65.
  14. ^ 村山(1989), p. 66.
  15. ^ 五味(2000), p. 11-12.
  16. ^ 村山(1989), p. 87.
  17. ^ 村山(1989), p. 90.
  18. ^ 村山(1989), p. 100-102.
  19. ^ a b 村山(1989), p. 323
  20. ^ 村山(1989), p. 70.
  21. ^ 村山(1989), p. 71.
  22. ^ 村山(1989), p. 72.
  23. ^ 村山(1989), p. 74.
  24. ^ 村山(1989), p. 75.
  25. ^ 村山(1989), p. 113.
  26. ^ 久保田淳「後鳥羽院の『時代不同歌合』と藤原定家の『百人秀歌』」『日本學士院紀要』第76巻第1号、日本学士院、2021年、1-19頁、CRID 1390008688855953536doi:10.2183/tja.76.1_1ISSN 03880036 
    林直道「隠岐の後鳥羽院と『百人一首』の秘密」『北東アジア研究』第6巻、島根県立大学北東アジア地域研究センター、2004年1月、141-151頁、CRID 1050001201682317824ISSN 1346-3810 
  27. ^ a b 村山(1989), p. 76
  28. ^ 『明月記』貞永2年4月5,6,13日条
  29. ^ 五味文彦「中納言定家と上卿故実」(初出:『明月記研究』3号(明月記研究会、1998年))
  30. ^ 村山(1989), p. 325.
  31. ^ 村山(1989), p. 328.
  32. ^ 新潮社版『定家明月記私抄』帯の広告
  33. ^ 丸谷才一編『別冊文芸読本 百人一首』(河出書房新社)の「百人一首」撰者考(石田吉貞)より(166頁下段)
  34. ^ 丸谷才一『後鳥羽院』258頁
  35. ^ 宮本義己『歴史をつくった人びとの健康法 : 生涯現役をつらぬく』中央労働災害防止協会〈中災防新書〉、2002年、152-153頁。ISBN 4805908068全国書誌番号:20342773 
  36. ^ 風巻景次郎『中世の文学伝統』より「八 源実朝、『金槐集』、実朝の歌の多くは風流の歌である」岩波書店1985年
  37. ^ 家入博徳『中世書写論 -俊成・定家の書写と社会』勉誠出版、2010年、ISBN 978-4-585-03251-9
  38. ^ 『明月記』安貞元年9月27日条
  39. ^ 松薗,1996年
  40. ^ 『明月記』嘉禄2年6月2日条(五味(2000), p. 225-226)
  41. ^ 『玉葉』文治元年11月25日条
  42. ^ a b 『明月記』
  43. ^ 『近衛府補任』
  44. ^ 県内神社紹介 高崎支部”. 群馬県神社庁. 2019年4月22日閲覧。
  45. ^ 定家神社社宝(縁起一巻ほか)”. 高崎市. 2019年4月22日閲覧。
  46. ^ a b 高崎観光協会 会報 Vol.129』高崎観光協会、2015年
  47. ^ 早川愿次郎編『高崎案内』上野日日新聞社、1910年、147-148頁
  48. ^ 高崎市編『高崎市史 下巻』高崎市、1927年、445-446頁
  49. ^ 五味文彦『日本の中世』財団法人放送大学教育振興会、1999年(1刷98年)、ISBN 4-595-55432-X p.67.
  50. ^ 山口博『日本人の給与明細古典で読み解く物価事情』(角川ソフィア文庫2015年)p.156.
  51. ^ 山口博『日本人の給与明細』p.156.
  52. ^ 山口博『日本人の給与明細』p.155.
  53. ^ 権藤芳一『能楽手帳』(駸々堂、1979年)pp.176-177.


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