シャルマン
シャルマンはフランス語で魅力的なという意味。語感のもつシャレた味わいのクルマを象徴する。初代モデルは1974年11月に発売、2代続いた。ダイハツとしては初の、やや高級な大衆車だった。
既に67年11月、トヨタとの業務提携を結んでいたため、最初のクルマはフロアパン、サスペンション、ブレーキ、エンジン、駆動系などがカローラ20と共用だった。2335mmのホイールベースは同数値。ボディはダイハツオリジナルだが、フロントドアはカローラからの流用だった。エンジンはトヨタの3K型1166cc・71psとT型1407cc・86psの2種で、これはカローラ30用とエンジン、スペックが同じ。ただし、型式名は異なった。インスツルメントパネルは独自のデザインだった。
エクステリアでは。丸4灯のヘッドランプ、リヤフェンダーにあるキャラクターラインなど、単なる大衆車以上のものを感じさせた。1400ハイカスタムの東京標準価格は77万2000円。グレードはデラックス、カスタム、ハイカスタムで、1200、1400ともに設定があった。
76年11月にマイナーチェンジ、ラジエーターグリルのデザインを新しくした。同時に1400のスポーティカスタム(92万1000円)とグランドカスタム(94万6000円)を追加。
78年3月のマイナーチェンジでは1.2Lエンジンを1.3Lに、1.4Lエンジンを1.6Lに積み替えた。7月、1.6L搭載車に3速ATを設定し、9月には1300ラグジュアリーカスタムというモデルをラインアップした。
81年10月、フルモデルチェンジ。2代目で最終モデルとなった。ホイールベースは2400mmで、カローラおよびスプリンターのセダンと同じだった。しかしボディ寸法は全長4150mm、全幅1625mm、全高1380mmで、カローラ・セダンの4120mm/1610mm/1385mmと微妙に異なっていた。またリヤクォーターウインドウのあることが、カローラ、スプリンター・セダンとは違った。エンジンは型式名も一致するトヨタ製となり、1290ccは4K-U(Ⅱ)、1452ccが3A-U(Ⅱ)で、最高出力はそれぞれ74psと80psだった。3速AT仕様もあった。シャシー関係もすべてカローラ、スプリンターと同じ。東京標準価格は、1300系がLD(4速MT):88万1000円、LC(同):98万1000円、LE(同):106万7000円で、1500系はLGF(4速MT):108万1000円、LGX(5速MT):117万6000円、アルティア(3速AT):140万円。81年11月、1500スポーティLGX設定。
83年8月、アルティアのLとGを新発売。ミッションは前者が4速AT、後者が5速MTを採用。車名のアルティアとは七タの民話で有名なワシ座の一等星、牽牛星(彦星)の英語名。織女星(織姫)と対をなし、満天にロマンを漂わす華麗な姿にあやかっての命名だった。
84年8月のマイナーチェンジで、アルティアにボディ同色の大型樹脂バンパーを採用し、ブロンズガラスを取り入れた。オプションとしてヒーター付きシートなどを設定。しかし、87年7月をもって生産を打ち切った。
- charmantのページへのリンク