ステロイド
重要な生理活性を持つ、共通のC17多環状構造を持つ炭化水素の総称。生理活性を持つ誘導体として、性ホルモン、アルカロイド、コレステロール、副腎皮質ホルモンなどを含む。イ
化合物名や化合物に関係する事項: | ジデオキシリボヌクレオシド ジデオキシリボヌクレオシド三リン酸 ジベレリン ステロイド スフィンゴ糖脂質 スフィンゴ脂質 セルロース |
ステロイド
副腎皮質ステロイド
【概要】 副腎で合成されるステロイドホルモンには、糖質コルチコイド、鉱質コルチコイド、副腎アンドロゲン(男性ホルモン)がある。この中の糖質コルチコイドのことを、副腎皮質ホルモン=副腎皮質ステロイド=ステロイドと呼んでいる。作用には、1)抗炎症作用、2)免疫抑制作用、3)代謝作用、4)中枢神経作用、5)その他がある。薬は人工的に化学的な修飾を加えてあり、自然のステロイドより強力、長時間作用などを持たせてある。経口、注射、外用、点眼など多様な剤型があり、臨床使用範囲が広い。また短期的、長期的な副作用も非常に多彩である。
【詳しく】 短時間作用のハイドロコルチゾン、中間型で標準的なプレドニソロン、そして長期作用のデキサメタゾンやベタメダゾンなどが代表。エイズ/HIV感染症での使用は、薬疹などのアレルギー、ニューモシスチス肺炎の低肺機能、免疫再構築症候群、中枢神経リンパ腫の脳浮腫、副腎炎による副腎不全、神経疾患、食欲改善など。副作用では、1)胃・十二指腸潰瘍の誘発、2)免疫能を抑えるためHIV感染症の進行や感染症の誘発、3)糖尿病・骨粗鬆症誘発、4)精神障害(多幸、うつ)、5)高血圧、6)満月様顔貌・体型変化・ニキビ・多毛、7)月経異常、8)白内障など。また長期使うと自分の副腎皮質が萎縮する。急に中止すると副腎での再生産開始がまにあわず、急性副腎不全が発生するので、階段状に減量・中止する。
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