Lapis_Lazuli_(AKIHIDEのアルバム)とは? わかりやすく解説

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Lapis Lazuli (AKIHIDEのアルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/07 00:27 UTC 版)

『Lapis Lazuli』
AKIHIDEスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル J-POP
ロック
レーベル ZAIN RECORDS
プロデュース AKIHIDE
チャート最高順位
AKIHIDE アルバム 年表
Amber
(2013年)
Lapis Lazuli
(2013年)
RAIN STORY
2014年
ミュージックビデオ
Battle - YouTube
Rain - YouTube
Home - YouTube
Lapis Lazuli - YouTube
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Lapis Lazuli』(ラピス・ラズリ)は、日本ギタリストAKIHIDE2013年10月30日ZAIN RECORDSから発売した2枚目のオリジナルアルバムである。

内容

前作『Amber』から約4か月ぶりのオリジナルアルバム

歌ものだった前作から一転し、今作はアコースティックギターを主軸に置いたインストゥルメンタルで構成されている[1][2]。この案はソロ活動を開始する際にあった「今まで作り溜めてきた楽曲を自分で歌う」「ギターのインストゥルメンタルをやりたい」という2つの構想に端を発しており、前者が前作に、後者が今作を指している。歌があると歌に耳がいってしまうし、生活の中にあるリズムとして聴くには、インストが心地いいと感じることが多くなり、前作を制作していた時より自身がリスナーとして聴く音楽が歌ものではない作品が増えたという。それもありより一層インスト作品の制作意欲が湧き上がり、また、前作が完成したことで今作の制作に自信が付いたという。ただ、この時点ではアコースティックギターでいくかエレクトリックギターでいくかは定まっておらず、前作制作時にはエレクトリックギターによるインストも数曲制作していた。最終的にアコースティックギターに決まったのは『AKIHIDE 1st Live Tour 2013 "Amber"』の終了から1か月後で、1人でギターを使って表現することがアマチュアの方の間で増えてきており、かつ、ソロギタリストができることをバンドのようなサウンドと合わせたら面白いかもしれないと考えが出てきたからだと語っている[3]。サウンドイメージとしては普段よく聴くアルバムである坂本龍一の『1996』のようにバイオリンチェロとの3編成でやる音楽に感化され、さらに楽曲によってはドラムスベースも入ることで形作ったという。ただこれは絶対に必要だから他の楽器が入ったわけではなく、あくまで主軸はアコースティックギターであり、楽曲をより一層情景深くするために要所で取り入れられているに過ぎない。同時に生楽器の鳴りの良さを追求したため今作では打ち込みは一切使用していない。これについてAKIHIDEは、「音源を発売するにあたりCD音楽配信にしたり、様々な方法があるがどうしてもフィルターが掛かってしまう。ならば根本の楽器を生にすることで、音楽の色気や深みといったものを最大限残せると思った。」と語っており、さらには当初サンプラーを使って録音していた昆虫の音も、富士山のほうまでテープレコーダーを持って行きフィールドレコーディング手法で取り入れられている[4]

今作ではパーカッショニストは招かずその類は全てAKIHIDEが担当している。打楽器に通ずる音色はラウル・ミドンに倣ってギターだけで和音リズムを刻む練習を見よう見まねでやるなかで10年前には独流を編み出したが、BREAKERZスタジオ・ミュージシャンとして活動するなかで披露する機会が中々無く、最適だと判断し今作では「Battle」「Sayonara」「Home」で取り入れられている。また、パーカッションには打楽器だけでなくシェイカーなどの類も含まれている[3]

アコースティックギターの弾き方もピック弾きフィンガー・ピッキングで使い分けていたり、奏法も前述のギターの胴を叩いてパーカッションに通ずる演奏法に始まり、「Lapis Lazuli」と「Lost」にてギターでのスラップ奏法を、「Tomorrow」ではタッピング奏法が使用されている[4]。楽曲によっては一般的なスティール弦アコースティックギター以外に三線マンドリンガットギター12弦ギターも使われている[5]

アートワークはギターのコラージュで架空のキャラクター「ナミダくん」が描かれている。タイトルはラピスラズリから引用されており、意味としての浄化とは別に試練を与える意味も含まれている。AKIHIDEによると「世間的にあまり馴染みのないインストゥルメンタルという分野でどこまで満足してもらえるか否か」という意味合いでは大きな挑戦であったと語っている[5]

ジャケットの異なる初回限定盤と通常盤の2形態で発売された。初回限定盤は3面デジパック仕様で、特典としてジャケット写真のアザーカットやロケ撮影レコーディング風景など完全撮り下ろし写真で構成された48頁からなるフォトブックが同梱された。また、通常盤にはボーナストラックが追加収録された[1][2]

収録曲

全編曲: AKIHIDE
# タイトル 作詞 作曲 ストリングスアレンジ
1. Birthday   AKIHIDE Daisuke Ikeda & AKIHIDE
2. Lapis Lazuli   AKIHIDE  
3. Sayonara   AKIHIDE  
4. Moon Dancer   AKIHIDE Daisuke Ikeda & AKIHIDE
5. Okinawa   AKIHIDE Daisuke Ikeda & AKIHIDE
6. Namida   AKIHIDE Daisuke Ikeda & AKIHIDE
7. Home   AKIHIDE  
8. Rain   AKIHIDE Daisuke Ikeda & AKIHIDE
9. Lost   AKIHIDE Daisuke Ikeda & AKIHIDE
10. Battle   AKIHIDE  
11. Tomorrow   AKIHIDE Daisuke Ikeda & AKIHIDE
Bonus Track
.
遠き山に日は落ちて   Antonin Dvorak  

解説

  1. Birthday
  2. Lapis Lazuli
    今作の表題曲。前作制作時には既に完成していた楽曲。この楽曲と次曲は『Amber』の流れが汲まれた歌もののようなアレンジが強いと語っている[3]
  3. Sayonara
    前曲同様、前作制作時には既に完成していた楽曲。アコースティックギターロックの融合を試みた際に自然と湧いてきたといい、ラテンサンバを意識したわけではなく、自身が元々好きなキューバの音楽の要素が反映されたという[3]
  4. Moon Dancer
  5. Okinawa
    母親沖縄県出身で、母方の祖母沖縄戦を経験しているが、その辛さや悲しさを感じさせない優しい笑顔をしているといい、そういうことを表現する優しい曲を作りたいという想いが元になって制作した楽曲。制作に際し沖縄音楽を勉強し、メロディラインを作ったが、それに伴い三線の音が欲しくなったためこの楽曲では三線が取り入れられた。また、スライドギターのパートは戦争などの痛みを表現しており、その痛みを抜けて静かな波の前に祖母が佇んでいる楽曲構成のイメージとなっている[3]
  6. Namida
  7. Home
    唯一、今作のために書き下ろされたものではなく、自身のウェブサイトで使用している1分未満のループトラックで、スタッフと会話するなかでこの楽曲を気に入っているファンが多いことを知り新たにジャズの要素を取り入れて完成させた。原曲はウェブサイト自体がいつも変わらずにそこにあって、訪れてくれた人にとってみたいな存在でありたいと思い制作した楽曲だった。そのため、家に帰った時の家族で団らんや談笑している感じとかを出す際にハネたリズムやジャズの要素を入れることでそれが表現できると感じたという[4]
  8. Rain
    チェリストの伊藤ハルトシを迎えて制作した楽曲。伊藤と向かい合った上でレコーディングスタジオにて一発撮りされ、今作発売に先駆けてYouTubeにてセッション動画が公開された[6]
  9. Lost
  10. Battle
    mouse on the keysの川﨑昭を迎えて制作した楽曲。川﨑と向かい合った上でレコーディングスタジオにて一発撮りされ、今作発売に先駆けてYouTubeにてセッション動画が公開された[注 1][7][8]。結果として「ドラムスの音がギターマイクに被っていたり生々しいトラックになった。」と語っている。また、ギターも弾くだけでなく、胴をパーカッションのように叩くなどの試みも行われた[3]
  11. Tomorrow
  12. 遠き山に日は落ちて
    通常盤のみ収録されているボーナストラック

参加ミュージシャン

Support Musician
  • 川﨑昭:Drums (#2〜5,9〜11)
  • 二家本亮介:Bass (#2〜6,9,11)
  • 沖増菜摘:Violin (#1,5,6,9)
  • 吉田篤貴:Violin (#4,11)
  • 伊藤ハルトシ:Cello (#4,8,11)
  • 島津由美:Cello (#1,9)

脚注

注釈

  1. ^ 出典では川とあるが、正式名称は川である。

出典




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