LRT導入構想社会実験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 14:40 UTC 版)
京都市は日本を代表する国際観光地であり、全国各地から多くの観光客が訪れる。しかしながら京都市内(とりわけ洛中地域)では交通渋滞の慢性化が社会問題となっており、今出川通も例外ではない。この渋滞問題を緩和するためにLRT構想が立ちあげられ、大環状線、東大路通線などが立案された。その中で社会実験の実験線として今出川線が選ばれた。 その理由としては、次の三点が挙げられる。 特に金閣などのある白梅町地域と銀閣のある北白川地域の両観光地地区を行き来するには要と言える道路であるうえ、その途中の烏丸今出川には京都御所や同志社大学、百万遍には京都大学と、主要施設が林立しており、交通量が多いこと。 この区間が結ばれた場合、叡山電鉄(京阪電車)と京福北野線の相互乗り入れが可能になり、採算性が高いとみなされること。 この区間が結ばれた場合、幅の狭い今出川通周辺住民・商店に与える影響が大きいと思われるため、その検証をする必要があること。 これらの点を考慮し、2007年1月24日に今出川通の白梅町~出町柳間での交通実態の調査が行われた。 しかしながらこの調査の結果、車両幅員のせまい今出川通(特に烏丸今出川付近)ではかえって渋滞が悪化したうえ、悪影響が出たという実験後の市民アンケートの結果が出ている。更に、周辺住民の反対運動もあることから、実験以降LRT導入実現への具体的な動きはない。2010年には見通しが立たないことを理由に推進団体が解散の意向を示したとの報道がなされた。 社会実験に至る過程、また構想そのものに関する事項は、京都市LRT構想を参照。
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