百万遍

デジタル大辞泉

ひゃくまん‐べん【百万遍】

読み方：ひゃくまんべん

１ 百万回。また、数限りなく繰り返すこと。「—頼まれても承服できない」

２ 一人で念仏を百万回唱えること。

３ 浄土宗で、極楽往生を願って10人ずつの僧や信者が輪になって念仏を唱え、1080個の玉の大数珠を100回、順送りにする仏事。合わせて百八万遍の念仏になる。京都知恩寺で始まり、のちに一般でも行われるようになった。百万遍念仏。

４ 知恩寺の異称。

歴史民俗用語辞典

百万遍

読み方：ヒャクマンベン（ｈｙａｋｕｍａｎｂｅｎ）

（１）念仏を数限りなく繰返すこと。
（２）京都の知恩院の修法。

世界宗教用語大事典

ひゃくまんべん 【百万遍】

百万遍念仏のこと。鎌倉末期、京都知恩寺八世空円が、勅命で疫病退散のため百万遍念仏を修し、以来、同寺を百万遍と呼ぶが、念仏を多数唱えて功徳を願う風は平安時代からあった。大数珠をくりながら唱える。一人で幾日もかかって念仏百万遍を唱えるものと、幾人かで唱えた総計を数えるものとがある。中国では唐代に多数念仏の行が見られる。→ 知恩寺

寺院名辞典

百万遍

読み方：ヒャクマンベン（ｈｙａｋｕｍａｎｂｅｎ）

正称 知恩寺

宗派 浄土宗

所在 京都府京都市左京区

本尊 釈迦如来、毘沙門天、不動明王

寺院名辞典では1989年7月時点の情報を掲載しています。

短編小説作品名辞典

百万遍

作者平居一郎

収載図書だいじょもん椿―お婆の囲炉裏ばなし 第1編 全30話
出版社アトリエ・イオス
刊行年月2007.10

隠語大辞典

百万遍

読み方：ひゃくまんべん

1. 百万遍。輪姦の隠語。「ねんぶつかう」（※「ねんぶつこう」）に同じ。
2. 「念仏講」（※参照箇所欠）を見よ。
3. 輪姦、即ち一人の女を大勢で強姦すること。

隠語大辞典は、明治以降の隠語解説文献や辞典、関係記事などをオリジナルのまま収録しているため、不適切な項目が含れていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ。

ウィキペディア

百万遍

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2019/09/11 03:55 UTC 版)

百万遍（百萬遍、ひゃくまんべん）

• 百万遍念仏
• 京都府京都市左京区田中門前町にある百萬遍知恩寺（知恩寺）の通称。
• 百万遍交差点 - 京都府京都市左京区にある交差点。周辺地域も「百万遍」と呼ばれる。名称は寺院に由来。

このページは曖昧さ回避のためのページです。一つの語句が複数の意味・職能を有する場合の水先案内のために、異なる用法を一覧にしてあります。お探しの用語に一番近い記事を選んで下さい。このページへリンクしているページを見つけたら、リンクを適切な項目に張り替えて下さい。

ウィキペディア小見出し辞書

百万遍

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/08/13 02:25 UTC 版)

「阿弥陀院 (足立区鹿浜)」の記事における「百万遍」の解説

当院には「百万遍」と呼ばれる行事がある。毎年5月28日に近い日曜日に行われる行事で、直径4～5メートルの大きな数珠を十数人が持ち上げて回しながら念仏を唱えるものである。 「百万遍」という名称であるが、念仏を百万回唱える訳ではなく、1回を1万回とみなしている。つまり実際に唱えるのは百回である。 第二次世界大戦中に一時中断したが、戦後に復活して、現在は足立区の無形民俗文化財に登録されている。