Jedit_Xとは? わかりやすく解説

Jedit

(Jedit_X から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/05 19:00 UTC 版)

Jedit / Jedit X
開発元 アートマン21
最新版
Jedit Ω Rev.2.32 / 2020年12月5日 (4年前) (2020-12-05)
対応OS macOS
種別 テキストエディタ
ライセンス シェアウェア
公式サイト http://www.artman21.com/
テンプレートを表示

Jedit(ジェイエディット)/ Jedit X(ジェイエディット・テン)/ Jedit Ω(ジェイエディット・オメガ)は、アートマン21が開発しているテキストエディタソフトウェアMac OS用テキスト編集ソフトの定番としてMac OS 7.x時代から続く歴史のあるソフト[1]である。

概要

Classic Mac OS / macOS用のテキスト編集ソフトとして定番的な存在。アプリケーションの開発者やWebコーダー、作家、編集者まで利用者層は幅広い。

Classic Mac OS時代はJeditという名称で、バージョン1から4までが存在した[2]。Jedit 4でカーボンアプリケーションとしてMac OS Xに対応。2001年3月にはCD-ROM付きの解説書『Jedit スーパーマニュアル オフィシャルガイド』がラトルズより販売[3]

Mac OS X専用としてCocoaで開発されたJedit Xからバージョンのナンバリングをリセットし、Jedit X 1.0としてリリースされた[4]。Jedit Xからはプラグインがリリース[5]され、ユーザが好みに応じてプラグインを追加、削除することで多機能エディタとして活用できる。

利用者の声や不具合対応を積極的にサポートしているらしく、マイナーアップデートの頻度が著しい。しかし、マイナーバージョン番号のポリシーはとくにないようである。どのような改変・改良が行われたとしても必ず0.01ずつバージョンが上がるという特徴があるが、そのぶん、マイナーバージョンによる機能性の変化・違いなどが把握しづらい。

当初からエディターの中では早々と Unicode に対応したり、現在の Jedit Ω ではデータのソートでも基準となる言語を選べたりなど、多言語エディタとしては他に類を見ない機能を有している。

姉妹エディタとして日本語原稿執筆に特化し、かつアウトライン機能に EPUB 出力機能も備えた Hagoromo がある[6]

歴史

Jedit

Jedit (1.0) はパソコン通信ソフトJtermの付属的ソフトとしてフリーウェアとしてリリース。フリーソフトウェア大賞(FSP)、アプリケーション部門賞を受賞し、その後、単独のアプリケーションとしてシェアウェア化。

Jedit2

Jedit2は、UGCフリーウェア / シェアウェアアワード国内フリーウェア部門第1位を受賞。

Jedit3

Jedit3、MacPower Product of the Year 2000、ソフトウェア/読者賞を受賞。

Jedit4

Jedit4、MacFan MVP 2000 ソフトウェア部門賞を受賞。

Jedit4ではCarbonにてMac OS Xネイティブ対応。

Jedit X

Mac OS X専用として開発された新生Jeditは、すべてをCocoaで作り直し、名前はJedit Xと変更。新たにJedit X 1.0とバージョン番号を仕切り直す。

2005年、Jedit X Rev.1.29にてUniversal Binary化。intel CPUを搭載したMacでもネイティブに動作可能となる。

2006年、これまで単体アプリケーションとして開発されていたHTMLエディタJCheckerを、Jedit Xのプラグインとしてリリース。Jedit Xのテキストエディタ機能をそのまま使いながら、HTMLのチェック、自動修正などが可能となる。

Jedit X Rev.2

2008年、Jedit Xのメジャーアップグレード、Jedit X Rev.2をリリース。タブによる複数書類編集機能、ファイルドロワ機能、入力補完機能、スマートインデックス機能など、多数の機能を搭載。

2009年、Jedit X Rev.2用プラグイン JDiff Xをリリース。Jedit X で編集中の2つの書類の差異をわかりやすく対照表示可能。Mac OS X の Time Machine バックアップ書類との比較も対応。

Mac App Store 版 Jedit X

2011年1月6日、 Mac App Store公開とともに、Mac App Store版Jedit X Standardをリリース。基本機能はオリジナル版(Web版)と同じだが、プラグインによる機能拡張に未対応。

2011年3月21日、Jedit X Plusをリリース。Jedit X Standardに、JChecker XとJDIff Xを最初から組み込んだバージョン。

2014年11月27日、Mac App Store 版 Jedit Xの公開を中止。Mac App Store側のレギュレーション変更に伴い、Jedit Xに大幅な書き直しが求められたため。Web版は今後も利用可能。また、Mac App Storeで購入したユーザもライセンス登録なしにWeb版を利用可能。

Jedit Ω

2017年8月4日、「Jedit Ω(ジェイエディット・オメガ)」がリリース。Jedit 2以降、シェアウェアとしてリリースされてきたが、Jedit Ωは、基本機能は無料となり、pro版のライセンスコードを購入して入力することで、すべての機能が利用できるようになった。

2020年11月25日、Universal Binary化で、M1 MacおよびmacOS 11 Big Surに正式対応。

Mac App Store 版 Jedit Ω

2020年9月11日、Mac App Store版Jedit Ωをリリース。機能はWebダウンロード版とほぼ同等。

主なpro機能
  • 高度な検索パネル
  • 書類の比較
  • 構文カラーリング
  • ツール機能

主な機能

インターフェイス

ページ表示
ページ表示、ウインドウ表示の切替可能。
ページ表示時は、原稿用紙のような罫線表示などユーザが任意に罫線をデザインできる。
タブ
ワンウインドウ内に複数の書類を同時に展開できるタブ機能。タブの移動や分離、ダブルクリックによるタブの独立ウインドウ化などが実行可能。
Jedit X Rev.2より搭載。
ファイルドロワ
Finderのひとつのフォルダをドロワ上に表示することで、Finderと切り替えずとも簡易にファイルを開くことが可能。
Jedit X Rev.2より搭載。 Jedit Ωでは未搭載。
キーバインド
ショートカットキーの編集可能。

テキスト編集

エンコーディング
Unicodeなど多数のエンコーディングに柔軟に対応。
正規表現
正規表現による検索・置換に対応。正規表現エンジンは鬼車を搭載。
正規表現の構文は、Rubyほか8種類の構文から選択可能。
検索・置換
同時に複数の単語を一括検索、一括置換可能。
複数のファイルにも対応。
入力補完機能
構文カラーリングをもとに入力を自動補完。
プリフィクス編集
プリフィクスの付加、除去などに対応。
カラーリング
構文カラーリング対応。構文カラーリングの設定をファイルとして書き出し、読み込みに対応。
ライブラリとしてアートマン21のWebサイトで公開されている。
AppleScript・Automator
作業自動化のために、AppleScriptAutomatorをサポートする。
JHTMLはAppleScriptで開発されている。

ファイル編集

スマートインデックスメニュー
Jedit X Rev.2より搭載。半自動的にインデックスを作成する機能。
ブックマーク
書類内のブックマークを記録、管理。タブで表示される。
禁則処理
行頭禁則文字、行末禁則文字などを任意に編集。
Spotlightメタデータ対応
Mac OS X Tigerより搭載されたSpotlightに対応するメタデータを任意に編集。
ウインドウ属性の保存
ウインドウサイズ、ウインドウ位置、スクロール位置とキャレット位置などのウインドウ属性の保存対応。

HTML編集

リッチテキストのHTML保存
リッチテキスト書類をHTMLファイルとして保存対応。
テーブル作成
新規table作成、csvファイルを読み込んでのtableタグへの変換など。
リスト作成
新規リストタグ(<li>など)の作成。
HTMLの実体参照
著作権表示記号©を、HTML用の表記&copy;などに自動変換機能。
URLからのファイルオープン
URLを入力、またはブラウザからURLをドラッグ&ドロップで、該当のWebページのHTMLを直接開くことが可能。
ブラウザ確認
任意のブラウザでの閲覧確認。ブラウザの登録も可能。

印刷

不可視文字の印刷
不可視文字の印刷に対応。

対応フォーマット

Jedit Ωの対応フォーマット

付属プログラム

Jedit Xには編集補助用アプリケーションが付属されている。

  • FindWithStyle(スタイル付き検索置換)
  • JHTML X(HTMLタグ編集)

有料プラグイン

Jedit X、Jedit X Rev.2ではプラグインによる機能拡張をサポートしている。

  • JChecker X(HTML 作成支援)
  • JDiff X(書類比較)

リリース履歴

脚注

  1. ^ WindowsユーザーのためのMac OS講座■【第3回】オンラインソフトを選ぶ”. 2021年1月10日閲覧。
  2. ^ “[http://www.artman21.com/old_product/Jedit4/index.html マルチメディア時代のパワフルエディタ Jedit4.0]”. アートマン21. 2021年1月10日閲覧。
  3. ^ 高橋陽,吉沢亨史,松本慧 (2001/3/3). Jedit スーパーマニュアル オフィシャルガイド. 株式会社ラトルズ. ISBN 4-89977-007-3 
  4. ^ Jedit X 改訂履歴”. アートマン21. 2021年1月10日閲覧。
  5. ^ HTML 作成支援プラグイン for Jedit X”. アートマン21. 2021年1月10日閲覧。
  6. ^ Hagoromo 日本語リッチテキストエディタ”. アートマン21. 2021年1月10日閲覧。

外部リンク


Jedit X

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/10 05:41 UTC 版)

Jedit」の記事における「Jedit X」の解説

Mac OS X専用として開発され新生Jeditは、すべてをCocoa作り直し、名前はJedit Xと変更新たにJedit X 1.0バージョン番号仕切り直す2005年、Jedit X Rev.1.29にてUniversal Binary化。intel CPU搭載したMacでもネイティブ動作可能となる。 2006年これまで単体アプリケーションとして開発されていたHTMLエディタJCheckerを、Jedit Xのプラグインとしてリリース。Jedit Xのテキストエディタ機能そのまま使いながら、HTMLチェック自動修正などが可能となる。

※この「Jedit X」の解説は、「Jedit」の解説の一部です。
「Jedit X」を含む「Jedit」の記事については、「Jedit」の概要を参照ください。

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