IV章 What is mind? No matter. What is matter? Never mind.
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 15:02 UTC 版)
「サクラノ詩」の記事における「IV章 What is mind? No matter. What is matter? Never mind.」の解説
III章 A Nice Derangement of Epitaphsで描かれた、櫻七相図の完成直後の話。死期の近い草薙健一郎が、かつての教え子で、現在は弓張学院非常勤講師でもあり、直哉とも付き合いが深い若田清二郎に過去を回想しながら語るという形で、健一郎が若い頃、後に彼と結婚して直哉の母となる、中村水菜とどう出会い何が起きたかなどが描かれる。 当時草薙健一郎は、中村紗希(後の真琴の母、鳥谷紗希)の口利きにより、弓張学園で美術の非常勤講師をしていた。その時、同学園の学生で、秀才として有名だった中村水菜と出会い、興味を抱く。そこで同じ中村家の紗希に、健一郎は水菜のことを尋ねる。だが紗希は微妙な反応をした後「知らない」と答え、さらに中村家に関わるのはやめるよう忠告してくる。また、話をする直前に紗希が“埋木舎”という場所の地図を見て頭を抱えていたのが、健一郎の頭に引っかかった。 そこで健一郎は、一瞬見た地図を頼りにその場所にある屋敷に行ってみると、そこには水菜と幼い藍(後の夏目藍)がいた。だが水菜は、以後この屋敷には近づかないように言って、健一郎を追い返す。翌日、健一郎は紗希に、埋木舎という言葉の由来から、あの屋敷は中村家の庶子、すなわち妾の子を集めている家ではないかという推測を紗希にぶつけ、問い詰める。諦めた紗希は、健一郎の推測が正しいことを認め、さらに自分も理由は知らないが「中村の血を薄めないため」という理由により、妾の子からさらに妾を生ませていると話す。驚いた健一郎がさらに追及すると、紗希は水菜が、既に中村家の妾にされていることを暗に認めた。中村の人間として、自分は家のしきたりに従うしかないという紗希に対し、自分は自分の生徒を守ると宣言する。 以後健一郎は、何度も埋木舎に通うようになる。健一郎を、弓張市で大きな力を持つ中村家のことに巻き込んで危険にさらしたくなかった水菜だが、健一郎のしつこさと、健一郎が絵で藍を手懐けたこともあって諦め、健一郎を屋敷に入れた。それから屋敷内にて健一郎が即興で描く絵や絵本は、他にほとんど来訪者もいないこの屋敷で、藍と水菜にとっての貴重な娯楽になった。 だが藍が親元に帰っていたある夜、水菜を犯すため、紗希の夫である中村章一がやってくる。水菜を守ろうとした健一郎は、章一のボディガードに左腕をへし折られてしまう。水菜は健一郎をすぐ病院に連れて行こうと必死に庇ったため、章一はその日はそのまま帰った。 しかし健一郎は折られた左腕もそのままに、祖母の夏目琴子に連絡。それから水菜をモデルにして、一晩で「オランピア」を模写し描き上げる。この絵は、章一にとっての大きな罠だった。
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