A Nice Derangement of Epitaphs
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 15:02 UTC 版)
「サクラノ詩」の記事における「A Nice Derangement of Epitaphs」の解説
夏目雫の個別ルート。I章より少し時間が遡り、病気のため帰国した健一郎と直哉の再会、雫との出会い、さらに前章でほのめかされていた、当時美術部部長だった明石亘らの協力を得て以前直哉が実行した事、直哉が健一郎の遺産を放棄した本当の理由などが描かれる。また、御桜稟に隠されていた別の真実、吹という謎の少女の正体が明かされる。 時間は遡り、健一郎が病気のため死期を近くして帰国し入院した頃。直哉は、健一郎がニューヨークから連れてきた「草薙葛」(雫)という少女の身柄を預かってほしいと頼まれ、自宅のマンションで葛と暮らし始める。やがて葛は、人の夢から占いなどを行い、そのたびに過去何度も中村家を復興させたと言われる“伯奇”の力があるため、中村家に追われていることが判明。中村家から彼女を解放するための金を用意するには、今や世界的画家となった、草薙健一郎の現在の全財産でもまだ足りなかった。 そこで直哉は、健一郎の名を世界的画家とした名画「横たわる櫻」に連なる連作を、「草薙健一郎の作品」という贋作として自分が描くことを決意。健一郎の後援をしていたフリッドマンと、彼に一時的に雇われていた明石亘の協力を得て、自分の失われた腕力を補う仕掛けを作り「櫻七相図」を描き上げる。こうして直哉は健一郎が“遺産”として残していた全財産と、“草薙健一郎の連作の絵”を中村家に手放す取引で葛を自由にし、彼女が「夏目雫」として安全な生活を送れるようにしてやったのだった。 そして現在。「櫻達の足跡」を見ていた直哉は、吹が手伝った部分が、特にレベルが高いことに気が付く。そこに雫と吹がやってくる。吹についての話を聞いた雫は、皆をショッピングモールに連れて行く。そのまま雫は吹に水着の試着をさせるが、その時直哉は、吹の身体の関節が、球体関節人形のような構造になっているのを目の当たりにさせられた。 直哉は入院していた健一郎から、幼い頃の稟にはとてつもない絵画能力があったこと、健一郎はそんな稟と雫を会わせ、稟の絵に観客を与えると同時に、当時感情がなかった雫に、稟の絵で感情を与えるのを試みたことまでは教えられていた。だが改めて直哉は雫より、その後火災で母を失った稟が、伯奇神社にて千年桜を“描いて”咲かせ、千年桜が起こすという奇跡の力で母を蘇らそうとしたが、雫がそれを夢、虚構として伯奇の力で吞み込んだ結果、母や雫に関する稟の記憶と、稟の絵画能力が失われたという事実を教えられる。 後日、直哉と雫が伯奇神社に行くと、そこには吹がいた。3人は「櫻達の足跡」に向かって歩きながら、吹の正体、吹と雫の過去を語る。
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