G7es (TⅤ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 14:51 UTC 版)
「G7 (魚雷)」の記事における「G7es (TⅤ)」の解説
音響追跡(ホーミング)魚雷。1934年から開発が始まりプロトタイプである「G7e ファルケ(Falke 鷹)」が1940年に開発されている。G7eは開発にあたり技術的問題を抱えていた。航走による自己発生音により音響追跡センサーが影響されてしまい、改良が行われたが根本的な解決には至らず、結果、雷速を上限25ktに制限した。また、目標となる艦船速度が12kt以下の場合は音源が探知できなくなるなど、開発は困難を極めたが、1943年に試験が成功したことで生産され実戦で使用されている。 このG7eの進化型である「G7es ツァーンケーニッヒ(Zaunkönig ミソサザイ)が1943年9月に開発されている。連合軍はこの開発情報を事前に察知しており、実戦で使用され被害が出始めると、この魚雷に対抗するため「フォクサー」と呼ばれる騒音発生器を開発し、艦尾後方にこれを曳航することで無力化している。しかしドイツ海軍上層部はこの異変を直ちに察知し、欺瞞装置に反応しない様に改良した「G7esⅡ」が生産されている。その他、イギリスはこの魚雷を回収し、その内の一本をアメリカに引き渡している。この技術を基にイギリスはMk11、アメリカはMk18魚雷を開発したが、大戦中に配備させる事が出来たのはアメリカのみであった。なおG7esの派生型として、有線により発射後も追跡している音波が正確か確認し、かつ魚雷の操舵も可能にした誘導機能を備えた「レルヒェ(Lerche 雲雀)」、欺瞞装置に弱いパッシブ方式を補うため、アクティブソナー方式の「ガイアー(Geier 禿鷲)」が開発、実験されている。 詳細は「ソナー」を参照 性能諸元 重量1,495kg 速度24kt 射程5,7km 炸薬274kg(SW36)
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