FMの登場・深夜編成の多様化
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「深夜放送」の記事における「FMの登場・深夜編成の多様化」の解説
FMラジオにおいては、1967年に当時大学の実験局だったFM東海において放送を開始した『JET STREAM』が深夜放送の先駆けとされる。『JET STREAM』は初代DJ城達也の静かな語り口等もあって絶大な人気を博し、FM東海が民放・FM東京となった後も現在まで続く長寿番組となった。1972年、民放FM4社の調査では、FMで最も聴かれている時間帯は「21時から0時」だった。また、女性の聴取者の割合が高かった。 なお、AM放送と異なり、夜間の遠距離受信に適さない(FM放送に使われる超短波は電離層反射がほとんど起こらない)ことや、放送技術の未成熟(番組のやりとりが長らくテープネットに限られ、生放送の全国ネットができなかった)などから、大都市圏ローカルを除く独自の人気深夜放送の登場は次に述べる条件の整った1980年代以降を待たなければならなかった。 FM情報誌の隆盛、1981年のジャパンエフエムネットワーク(JFN)発足、1982年のFM愛媛開局を皮切りとした地方FM局の開局ラッシュなどによって、FM深夜番組の需給環境が整った。1984年にエフエム沖縄が前身のAM局極東放送から放送波転換で引き継いだ自社制作番組『メロディー・フェア』(後に『FMルート58』に改題)によって、日本のFM局で初の連日終夜放送を実施(その後自社制作番組を終了し一時期終夜放送を休止したがJFNラインネットで終夜放送を再開した)。同年JFNはBラインネットで『FMナイトストリート』の放送を開始。1988年には同番組が終了時間を延長。また同年に開局したJ-WAVEが開局当初から終夜放送を実施したことに刺激される形で、1989年にはFM東京が『スーパーFMマガジン』をスタートさせ終夜放送を開始。1990年代以降、FM局でも終夜放送が普及することとなった。 一方、AMでは、1980年代の日曜深夜(放送休止直前の26:00まで)はアイドルラジオ(女性アイドルがトークをする番組)が多かった。90年代半ば頃からは、文化放送・東海ラジオ・ラジオ大阪・ラジオ関西の深夜帯を中心にいわゆるアニラジが編成されるようになった。
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