EMIレーベル時代
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「チャンバワンバ」の記事における「EMIレーベル時代」の解説
チャンバワンバは1997年に大手のレーベルEMIと契約したが、過去にEMIを非難していた(1989年に『Fuck EMI』というコンピレーション・アルバムに参加したことなど)ため、各所から批判を浴び、アナーキー・パンク・バンドであるオイ・ポロイ(英語版)は『anti-Chumbawamba』というアルバムを発表することさえした。チャンバワンバは、EMIと武器メーカーとの繋がりが数年前に切れたためであることを主張し、財政的にバンドが生きていける機会をもたらしたために契約したことをメッセージとして発表した。 チャンバワンバ最大のヒット曲「タブサンピング」(全英シングルチャート2位、全米シングルチャート6位)は、彼らの歌詞の中で最も非政治的なうちの1つである。この曲は労働者階級の歌で、貧困や不平等によってノックダウンされるにも関わらず、楽しいひとときを過ごす一般人を称えるものである。日本国内で深夜に放送されていた音楽番組『BEAT UK』(フジテレビ)でもUKシングルチャートでNo.1を獲得した。次いでリリースした「記憶喪失」(Amnesia) は全英シングルチャート10位を記録したが、全米シングルチャートではチャートインしなかった。1998年に開催されたブリット・アワードに出演した際、「タブサンピング」の歌詞を労働党政権批判に変えてパフォーマンスし、バンド・メンバーのダンバード・ノバコンが、出席していたイギリス副首相ジョン・プレスコットの頭からバケツ1杯の水を浴びせる事件を起こした。メンバーのアリスがABCに出演した際に自分たちのアルバムを窃盗するよう促す発言をし、彼らは数週間大きく報道された。大手レコード会社であるHMVとヴァージンは、窃盗を防止するためにチャンバワンバのアルバムを棚から取り除き、カウンターの後ろに置いて販売する対応を行った。1998年には日本限定でミニ・アルバム『記憶喪失』(Amnesia) を発売した。このミニ・アルバムは「タブサンピング」と「記憶喪失」のカントリー&ウエスタンヴァージョンを収録している。 ミレニアム記念として、チャンバワンバは限定版シングル「トニー・ブレア」を発売した。この曲は、すべての約束を破った元恋人に対して悲嘆する内容のバラードだった。バンドはさらに2年後、ビートルズの「ハー・マジェスティ」をカヴァーしたシングルを発表した。チャンバワンバは、ビージーズの「ニューヨーク炭坑の悲劇(英語版)」のカヴァーを含む9thアルバム『WYSIWYG』を2000年に発表した。このアルバムからシングルカットされた「She's Got All the Friends That Money Can Buy」のカップリング曲「Passenger List For Doomed Flight #1721」の歌詞は、姿を消してほしいと考えている人々を羅列した内容で、その中にはトニー・ブレア、アリー・マクビール(コメディ・ドラマ『アリー my Love』の主人公)、U2のボノ、ビル・ゲイツ、ビル・クリントンなども含まれている。そして、チャンバワンバは2001年にEMIから離れた。
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