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厚賀駅

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/21 15:21 UTC 版)

厚賀駅
駅舎(2017年9月)
あつが
Atsuga
清畠 (4.5 km)
(5.5 km) 大狩部
所在地 北海道沙流郡日高町字厚賀町
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 日高本線
キロ程 65.6 km(苫小牧起点)
電報略号 ツカ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業年月日 1924年大正13年)9月6日[1]
廃止年月日 2021年令和3年)4月1日[JR北 1][運輸局 1]
備考 無人駅
路線廃止に伴う廃駅
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厚賀駅(あつがえき)は、北海道日高振興局沙流郡日高町字厚賀町にあった、北海道旅客鉄道(JR北海道)日高本線廃駅)である。電報略号ツカ事務管理コードは▲132210[2]

1986年(昭和61年)10月まで運行されていた急行えりも」の停車駅であった。

歴史

1978年の厚賀駅と周囲約750m範囲。右下が静内方面。少しずれた相対式ホーム2面2線と駅舎横苫小牧側の貨物ホームへ引込み線、この時点では既に貨物扱いを廃止しているが、駅裏に木工場敷地界に沿って左側水路手前まで静内方から側線が伸びている。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

駅名の由来

当地はもともと「厚別(あつべつ)」と呼ばれていたが、西隣の「賀張(がばり)」との境界に駅ができたため、双方の頭文字から駅名が「厚賀」と命名された[3][4][11]。その後、駅前に市街ができたことで「厚賀」の名称は地名化し、地名としての「厚別」は消滅した[11]

「厚別」の名称は現在も日高町と新冠町の境界を流れる川の名称(厚別川)として残存している[11]。名称由来については諸説ある(当該項目を参照)。

「賀張」の名称は現在も地名として残存している。アイヌ語の「カパㇽ(kapar)」(平たい、薄い)に由来すると考えられている。永田方正はより詳細に、同地の海岸に「カパㇽシラㇻ(kapar-sirar)」(平べったい・岩)が多く、「カパルシ(Kapar-us-i)」(平たい〔岩〕・多い・ところ=暗礁)と呼ばれていたことが由来と考察している[11]

駅構造

単式ホーム1面1線を有した地上駅だった。ホームは線路の南西側(様似方面に向かって右手側、旧1番線)に存在した。転轍機を持たない棒線駅となっていた[9]。かつては単式ホーム島式ホーム(片面使用)複合型2面2線を有する列車交換可能な交換駅であった[12]。互いのホームは駅舎側ホーム中央部分と対向ホーム東側を結んだ構内踏切で連絡した[12]。駅舎側(南西側)が上りの1番線、対向側(北東側)が下りの2番線となっていた[12]。また島式ホームの外側1線が様似方の転轍機が維持された行き止りの側線となっていた[12]。交換設備運用廃止後は対向側の線路は側線を含め1993年(平成5年)までには撤去されたが、ホーム前後の線路は転轍機の名残で湾曲していた[9]

静内駅が管理していた無人駅だった。駅舎は構内の南西側に位置しホームに接していた。有人駅時代の駅舎は改築され、アーチ状で木製のを持つ木製板張りの外壁を有する駅舎となっていた[10]。駅入口の駅銘板は一枚板に駅名が彫刻された立派な物であった[10]。駅舎横に駅舎とは別棟で、富川駅の建物と同型のトイレ棟を有した[10]

かつては駅舎内に売店があった(1993年(平成5年)3月時点では営業中であった[9])。

駅附近は落石の多い区間であり、1983年(昭和58年)4月時点では落石予防・早期発見設備が存在した[12]

利用状況

乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去の各調査日における平均である。当駅についてはバス代行期間が存在するため、一部でバスと列車が別集計となっているほか、各年で集計期間が異なる。備考も参照。

年度 乗車人員 出典 備考
年間 1日平均 JR調査
列車 代行バス
1981年(昭和56年) (51.0) [12] 1日乗降人員:102
1992年(平成04年) (91.0) [9] 1日乗降人員:182
2014年(平成26年) 40 [JR北 4] 当年の列車は単年の値。
2017年(平成29年) 17 [JR北 5] 2015年度末から鵡川 - 様似間バス代行。当年のバスは単年の値。
2018年(平成30年) 20.5 [JR北 6] 代行バスの値は過去2年平均
2019年(令和元年) 20.7 [JR北 7] 代行バスの値は過去3年平均
2020年(令和02年) 21.0 [JR北 8] 代行バスの値は過去4年平均

駅周辺

駅の周辺には材木工場などがある。

隣の駅

北海道旅客鉄道(JR北海道)
日高本線
清畠駅 - 厚賀駅 - 大狩部駅

脚注

注釈

  1. ^ 1993年(平成5年)3月時点では簡易委託駅(書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館、1993年6月発行)102ページより。)。

出典

  1. ^ a b c d 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、863頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、228頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362022年12月10日閲覧 
  3. ^ a b 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日。ASIN B000J9RBUY 
  4. ^ a b 太田幸夫『北海道の駅 878ものがたり~駅名のルーツ探求~』(1版)富士コンテム、札幌市、2004年2月29日。 ISBN 4-89391-549-5 
  5. ^ “日本国有鉄道公示第182号”. 官報. (1977年1月31日) 
  6. ^ “「通報」●日高本線浜厚真駅ほか17駅の駅員無配置について(旅客局)”. 鉄道公報 (日本国有鉄道総裁室文書課): p. 2. (1977年1月31日) 
  7. ^ 「日高富内両線の営近 二月から実施」『交通新聞』交通協力会、1977年1月30日、1面。
  8. ^ 土肥, 一重、内田, 隆一「日高本線電子閉そく装置の施工について」『信号保安』第42巻第1号、信号保安協会、1987年1月、3-8頁、doi:10.11501/2369858ISSN 0286-3006 
  9. ^ a b c d e 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館1993年6月発行)102ページより。
  10. ^ a b c d e 書籍『北海道鉄道駅大図鑑』(著:本久公洋、北海道新聞社2008年8月発行)348ページより。
  11. ^ a b c d 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 山田秀三著作集 別巻〉、2018年11月30日、358-359頁。 ISBN 978-4-88323-114-0 
  12. ^ a b c d e f 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館、1983年7月発行)101ページより。

JR北海道

  1. ^ a b 日高線(鵡川・様似間)の廃止日繰上げの届出について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2021年1月5日。 オリジナルの2021年1月5日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210105050338/https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20210105_KO_hidakahaishi0401.pdf2021年1月5日閲覧 
  2. ^ 日高線 厚賀〜大狩部間 67k506m 付近における盛土流出について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2015年1月13日。 オリジナルの2015年1月15日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20150115032522/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/150113-3.pdf2020年10月30日閲覧 
  3. ^ 日高線運休に伴う列車代行バスの追加運行及び乗降場所変更について” (PDF). 北海道旅客鉄道. 2022年10月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年2月16日閲覧。
  4. ^ 日高線(鵡川・様似間)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2018年8月1日). 2018年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月17日閲覧。
  5. ^ 日高線(苫小牧・鵡川間)」(PDF)『線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために)』、北海道旅客鉄道、3頁、2018年7月2日。 オリジナルの2018年8月17日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20180817123514/http://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/region/pdf/senku/12.pdf2018年8月17日閲覧 
  6. ^ 日高線(鵡川・様似間)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2019年10月18日). 2019年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月18日閲覧。
  7. ^ 日高線(鵡川・様似間)” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 輸送密度200人未満の線区(「赤色」「茶色」5線区). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月4日閲覧。
  8. ^ 駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2022年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月14日閲覧。

北海道運輸局

  1. ^ a b 鉄道事業の一部廃止の日を繰上げる届出について』(PDF)(プレスリリース)国土交通省北海道運輸局、2021年1月5日。 オリジナルの2021年1月5日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210105055746/https://wwwtb.mlit.go.jp/hokkaido/press/presspdf/202101/20210105.pdf2021年1月5日閲覧 

関連項目



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