4章:ドクター・ボンサントの手記(断片)
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「N (スティーヴン・キングの小説)」の記事における「4章:ドクター・ボンサントの手記(断片)」の解説
7月5日を診察予約としていたが、ジョニーは新聞でNの死亡記事を知る。Nの娘から自殺と聞き、葬儀に参列する。ジョニーはNの症例を論文に書こうと考えるが、そのためには問題の空き地にいってNの幻想と現実を比較してみる必要があると結論付ける。一方で、Nが憑りつかれた幻想を追体験して自分も無事に済むかという疑問もあった。 7月17日、ジョニーは現場に出かけ、空き地と石が確かに存在することを確認する。石の数は8つ、近くのウルシの茂みがなにかしら変異している。またポリ袋に納められた封筒が置いてあり、ジョニーへの宛名が記され、中には鍵が入っていた。ジョニーは引き上げ時と悟り、後ずさりつつ、最後にもう一度石を見遣ると、7つ、また闇らしいものが。ジョニーは、カメラを持っていない自分は消えた1つを呼び戻して8つに直すことができないという妄想に囚われ震える。正気に返ったとき、石は8つに戻っていた。ジョニーは「Nのことは忘れる。論文は書かない」と決めて帰宅する。 7月28日、ジョニーは師の医師に電話をかけ、患者から分析医へのOCD症状の転移について、それとなく尋ねる。自身のことではないだろうなと勘付かれるも、笑ってはぐらかす。この頃からジョニーは、Nのように、なんでも数えるようになる。8月になるとジョニーは強迫観念を抑えきれなくなる。カメラを持って再びアッカーマンズ・フィールドに行ったところ、闇に一つ目を見るが、自分の見たものに対して半信半疑に囚われる。9月16日、再び出かけ、悪意に満ちた神々を視認するが、とにかく8つに戻すことに成功する。Nの言った通り、あれが通路を食い破ってこちらの世界に出てこようとしている。10月にまた出かけ、8つあることを確認し、また冬至と夏至についてのNの見解を思い出す。11月16日、8つ。12月25日、妹一家とクリスマスを祝った際に、ふとチャーリーの話題が出る。 2008年4月1日、アッカーマンズ・フィールドの夢を見る。夢の中で石は7つ。行かなければと思い、現場で確認してみると、7つ、カメラを覗くと8つ、もう勘弁してください。4月6日、7を8にするには手間がかかった。5月2日、くとぅんくとぅんくとぅん。ジョニーの頭からはあの目が離れず、自殺することで扉を閉ざすという結論に至る。ジョニーは現場までの道中にある橋に行き、身を投げる。くとぅん。手記の最後の日付は5月4日となっている。
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