31ビットアーキテクチャとは? わかりやすく解説

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31ビットアーキテクチャ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/16 07:53 UTC 版)

31ビット」の記事における「31ビットアーキテクチャ」の解説

31ビットのコンピューティングアーキテクチャは、恐らく31ビットアドレッシングのみであり、最も有名で有用なひとつである。1983年IBMメインフレーム用System/370-XA (S/370-XA) アーキテクチャ発表し従来モデル24ビットアドレッシングからの拡張として31ビットアドレッシングを発表した。これによりアドレス空間128広がりプログラム従来の上限の16MBよりも、更に「上」を使用できるようになった従来System/360初期System/370アーキテクチャでは、アドレスは常に32ビットワード記憶されたが、アドレッシング24ビットであり、マシンワードの上1バイト無視していた。S/370-XAの拡張により、無視されるバイト無くなった移行巧妙だった。アセンブリ言語プログラムにはこれ以前の約20年の間、アドレスを含むワードポインタ)中の上1バイトが、アドレスとしてはマシン無視されることを活用しタグなどに使用しているものがあった(またLISPなどでも、言語処理系実装するのに同様の技巧使われる場合がある)。32ビット化してしまうとその技巧が全く使えなくなる。そこでIBM移行負担最小とするため、以下の2形式アドレッシングサポートすることを選択した最上位ビットオンならば、続く31ビット全てアドレスとして使われる拡張されアドレッシング 最上位ビットオフならば、従来通り下位24ビットのみがアドレスとして使われる互換アドレッシング 最上位バイトの全ビット使っているプログラムなければ最上位ビットオフにして、先頭1バイトの残る7ビット従来同様の別の目的で使う事ができた。31ビットアドレッシングへの修正は、最上位ビットオンセットすれば良かった1990年代IBM後継の 370/ESA アーキテクチャ発表し、後に 390/ESA、ESA/390、S/390となったが、この31ビット仮想記憶とアドレッシング・モード・フラグによる進化保持し続けた。これらの後のアーキテクチャでは、2GB を超える物理メモリーや、2GBまでの複数アドレス空間同時稼働サポートされた。2009年現在では、この複数31ビットアーキテクチャアドレス空間狭くなったため、あまり多くプログラムでは使用されていないこのため2000年IBMは、IBM zSeries モデル900同時に64ビットz/Architectureシステム発表しアドレス空間の2GBの壁(バリヤー)を撤廃した。このz/Architectureでは、S/370-XAでの移行方法とは異なり最上位1ビット従来コードとの判別用にリザーブしない。しかしz/Architectureは、24ビット31ビットコード互換性維持し、これらを新し64ビットコード同時に稼働できる。 Linuxでは1999年に、既存32ビットデータ / 31ビットアドレッシングのハードウェア用に、最初のLinux/390 がリリースされたが、初期メインフレーム用Linuxアプリケーションは、z/Architecture以前モードコンパイルされ、31ビットアドレッシングの制約受けた。この制約は、現在の64ビットハードウェア64ビットLinux on zSeries64ビットLinuxアプリケーション組み合わせでは、消滅した。しかし64ビットLinuxディストリビューションでは、現在でも31ビットプログラムをサポートしている。 IBMの31ビットアーキテクチャでは、拡張記憶(expanded storage)をサポートし31ビットコードが(主記憶装置とは別に追加メモリー使用することができた。しかしどのインスタンス最大2GBの作業アドレススペースであった31ビットLinuxは、2GBを超えるメモリーRAMディスクのようにアサインすることができる。

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