3代目 ローバー・100シリーズ(1994 - 1998年)
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「ローバー・メトロ」の記事における「3代目 ローバー・100シリーズ(1994 - 1998年)」の解説
1994年秋に登場した3代目は「メトロ」を名乗らず、海外で販売されていた先代メトロの名である「100シリーズ」が統一名称となった。 エクステリアは一新されたものの、メカニズムはほぼそのまま先代より継承され、1.1Lのガソリンエンジンを搭載した「111」と1.4Lのガソリンエンジンを搭載したモデル「114」がラインナップされていたが、100では新たにプジョー製1.5Lディーゼルエンジンを搭載したモデル「115」が追加された。 豊富なボディカラーとクロムトリムによってプレミアム性を高め、インテリアにもトリムを使用して高級感を上げたが、基本設計がメトロのままのため、当時のライバル車と比べると車内スペースは狭かった。さらに100には一部モデルを除いて、ABSやパワーステアリングなども搭載されておらず、装備の乏しさなども批判対象にされた。結局100はフェイスリフトはされたものの、根本的な所ではメトロと何も変わっていなかった。 エアバッグやサイドインパクトバーなどの安全装備が搭載されていたが、基本設計が1970年代のままで安全性に問題があり、1998年2月のユーロNCAPの衝突試験の「Adult Occupant Rating」部門では星1つの評価が下された唯一のクルマとなってしまった。他の部門でも星2〜3つ程度の評価しか下されず、衝突試験では前方、側面ともドライバーが全身に怪我を負う危険性があることが分かった。 経済性の良さや値段の手頃さにも関わらず、デザイン・品質・スペックなどの面で同クラスのライバル車よりはるかに劣っていたことで、市場での売れ行きは極めて低調なものであった。1998年に生産終了。 ローバーではミニのデザインを受け継いだ新型メトロを後に発表し、それまでは100と25でつなぐという計画が練られていた。しかし、当時のオーナーであったBMWがローバー部門をフェニックス・コンソーシアムに売却したため、計画は白紙となる。BMWはメトロの後継車を25やMG・ZRとしていたが、実際はメトロよりボディサイズが若干大きかったため、厳密には後継車とは言えなかった。その後2003年にメトロと同クラスのシティローバーが発売されたが、知名度の面でメトロや100に並ぶことができなかった。 114 111リア インテリア
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