2009年スペイングランプリとは? わかりやすく解説

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2009年スペイングランプリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 01:40 UTC 版)

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 2009年スペイングランプリ
レース詳細
日程 2009年シーズン第5戦
決勝開催日 5月10日
開催地 カタロニア・サーキット
スペイン カタルーニャ州 バルセロナ
コース長 4.655km
レース距離 66周(307.230 km)
決勝日天候 晴れ(ドライ)
ポールポジション
ドライバー
タイム 1'20.527
ファステストラップ
ドライバー ルーベンス・バリチェロ
タイム 1'22.762 (28lap)
決勝順位
優勝
2位
3位

2009年スペイングランプリは、2009年F1世界選手権第5戦として、2009年5月10日カタロニア・サーキットで開催される。正式名称はFORMULA1 Gran Premio de España Telefónica 2009

開催前

ヨーロッパ初戦となったスペイングランプリ。フェラーリBMWザウバーがアップデートを行ってきた。

開幕戦以来ニック・ハイドフェルドバーレーンGPロバート・クビサのマシンにKERSを搭載していたBMWだが、スペイン・モナコGPでは搭載しないことを明らかにした。このGPで投入される空力のアップデートパーツを搭載するには、KERSが邪魔になるためである[1]

予選

展開

気温23℃、路面温度40℃、湿度42%の条件下で予選がスタート。

Q1

まずレッドブル・レーシングセバスチャン・ベッテルが1'20.715のタイムを出すが、フェラーリのフェリペ・マッサは1'20.484とトップタイムを更新する。チームメイトのキミ・ライコネンは1'20.291のタイムを残しピットへ戻る。マクラーレンの2台もタイムがなかなか上がってこない。他のチームはライコネンとヘイッキ・コバライネンのタイムを次々と更新していく。残り時間が0の中、トヨタヤルノ・トゥルーリが15番手のタイムを出し、15番手だったライコネンがノックアウトとなる。 その他、トロ・ロッソセバスチャン・ブルデー、コバライネン、フォース・インディアの2台がQ1で敗退。

Q2

残り13分となったところでウィリアムズ中嶋一貴を先頭に次々とアタックが始まる。レッドブルの2台がワン・ツー体勢を築く中、残り1分でマッサが2番手に入り、その後ブラウンGPルーベンス・バリチェロがトップタイムを更新する。残り時間0の中ルノーフェルナンド・アロンソが中嶋を上回り10番手となる。中嶋一貴、ルノーネルソン・ピケ、BMWのニック・ハイドフェルド、マクラーレンのルイス・ハミルトン、トロ・ロッソのセバスチャン・ブエミの5台が敗退。

Q3

最初にトゥルーリがタイムを出すが、その後チームメイトのティモ・グロック、バリチェロ、ベッテルの順にトップタイムを更新していく。残り1分を切ったところでバリチェロがトップに出るが、ミスをしながらも再びベッテルがトップタイムを更新する。ここでグリッド確定かと思われたが、残り2秒でコントロールラインを通過したジェンソン・バトンがトップタイムをたたき出す。バトンは今期3度目のポールポジション獲得。

結果

順位 ナンバー 名前 チーム Q1 Q2 Q3 グリッド
1 22 ジェンソン・バトン ブラウンメルセデス 1'20.707 1'20.192 1'20.527 1
2 15 セバスチャン・ベッテル レッドブルルノー 1'20.715 1'20.220 1'20.660 2
3 23 ルーベンス・バリチェロ ブラウンメルセデス 1'20.808 1'19.954 1'20.762 3
4 3 フェリペ・マッサ フェラーリ 1'20.484 1'20.149 1'20.934 4
5 14 マーク・ウェバー レッドブルルノー 1'20.689 1'20.007 1'21.049 5
6 10 ティモ・グロック トヨタ 1'20.877 1'20.107 1'21.247 6
7 9 ヤルノ・トゥルーリ トヨタ 1'21.189 1'20.420 1'21.254 7
8 7 フェルナンド・アロンソ ルノー 1'21.186 1'20.509 1'21.392 8
9 16 ニコ・ロズベルグ ウィリアムズトヨタ 1'20.745 1'20.256 1'22.558 9
10 5 ロバート・クビサ BMWザウバー 1'20.931 1'20.408 1'22.685 10
11 17 中嶋一貴 ウィリアムズトヨタ 1'20.818 1'20.531 11
12 8 ネルソン・ピケ ルノー 1'21.128 1'20.604 12
13 6 ニック・ハイドフェルド BMWザウバー 1'21.095 1'20.676 13
14 1 ルイス・ハミルトン マクラーレンメルセデス 1'20.991 1'20.805 14
15 12 セバスチャン・ブエミ トロ・ロッソフェラーリ 1'21.033 1'21.067 15
16 4 キミ・ライコネン フェラーリ 1'21.291 16
17 11 セバスチャン・ブルデー トロ・ロッソフェラーリ 1'21.300 17
18 2 ヘイッキ・コバライネン マクラーレンメルセデス 1'21.675 18
19 20 エイドリアン・スーティル フォース・インディアメルセデス 1'21.742 19
20 21 ジャンカルロ・フィジケラ フォース・インディアメルセデス 1'22.204 20

決勝

気温24℃、路面温度44℃

上位勢はソフト側のタイヤを選択。 フェラーリキミ・ライコネンはフォーメーションラップの中、KERSにトラブルが発生した模様。


展開

奇数グリッドが有利と言われる中、3番手のルーベンス・バリチェロがスタートに成功しトップで1コーナーを通過する。トヨタは2台ともスタートに失敗。フェリペ・マッサはKERSを使って1コーナー前でセバスチャン・ベッテルをオーバーテイク。後方ではフェルナンド・アロンソとの接触を避けるためにコースを外れたニコ・ロズベルグが2コーナーの終わりでコースに戻るが今度はヤルノ・トゥルーリがそれを避けるためにコースアウト。戻ってきたところにエイドリアン・スーティルが避けられずに衝突。そのすぐ後ろでセバスチャン・ブルデーがチームメイトのセバスチャン・ブエミに乗り上げるかたちで接触。4台がリタイアとなりセーフティーカーが入る。その隙に16番手スタートのライコネンが6つ順位を上げる。トロ・ロッソはスタート後わずか30秒余りで2台ともリタイヤとなる。

6周目にセーフティーカーが戻り、レースが再開される。ホームストレートでアロンソがマーク・ウェバーにバトルを仕掛けるが、ウェバーが5番手を守りきる。同じ周回でヘイッキ・コバライネンがスローダウンし、そのままリタイヤ。

ジェンソン・バトンはバリチェロよりも1周分燃料が軽いがバリチェロが前にいるためにペースが上がらない。 18周目でライコネンがスローダウンし、リタイヤ。その周回の終わりでバトンがピットイン。バリチェロに抑えられたことと、セーフティーカーが入ったことによりここで3ストップから2ストップに作戦を変更。次の周にバリチェロ、更に次の周にマッサとベッテルが同時にピットイン。1回目のピットインを終えて上位勢は順位が変わらない。

31周目でバリチェロが2度目のピットストップを終え、第3スティントに入るが、ペースが上がらずバトンとの差がどんどん開いていく。残り23周で再びマッサとベッテルが同時にピットイン。そのためベッテルはマッサの前に出られない。マッサとベッテルがここでハード側のタイヤに変わるがマッサのペースが極端に落ち、ベッテルがマッサに抑えられる形になる。残り18周でバトンがピットイン。2周後にバリチェロとウェバーが同時にピットイン。マッサのペースが落ちたためにウェバーが3番手に上がる。

残り14周でマッサに燃料が1周分足りないことが判明する。マッサはそのままのペースで走行し続けるが、残り4周で燃料をセーブするためにペースを極端に落とし、ベッテルが先行する。上位勢は変わらずバトンが1位でチェッカーを受ける。 2位にバリチェロが入りブラウンGPのワン・ツーフィニッシュ。3位は中国グランプリ以来の表彰台となるウェバー。 マッサはその後アロンソにも抜かれ、何とか6位でフィニッシュし今期初めてのポイントとなる。

結果

順位 No ドライバー チーム 周回数 タイム/リタイア グリッド ポイント
1 22 ジェンソン・バトン ブラウンメルセデス 66 1:37'19.202 1 10
2 23 ルーベンス・バリチェロ ブラウンメルセデス 66 +13.056 3 8
3 14 マーク・ウェバー レッドブルルノー 66 +13.924 5 6
4 15 セバスチャン・ベッテル レッドブルルノー 66 +18.941 2 5
5 7 フェルナンド・アロンソ ルノー 66 +43.166 8 4
6 3 フェリペ・マッサ フェラーリ 66 +50.827 4 3
7 6 ニック・ハイドフェルド BMWザウバー 66 +52.312 13 2
8 16 ニコ・ロズベルグ ウィリアムズトヨタ 66 +1'05.211 9 1
9 1 ルイス・ハミルトン マクラーレンメルセデス 65 +1 Lap 14
10 10 ティモ・グロック トヨタ 65 +1 Lap 6
11 5 ロバート・クビサ BMWザウバー 65 +1 Lap 10
12 8 ネルソン・ピケ ルノー 65 +1 Lap 12
13 17 中嶋一貴 ウィリアムズトヨタ 65 +1 Lap 11
14 21 ジャンカルロ・フィジケラ フォース・インディアメルセデス 65 +1 Lap 20
Ret 4 キミ・ライコネン フェラーリ 17 油圧系 16
Ret 2 ヘイッキ・コバライネン マクラーレンメルセデス 7 ギアボックス 18
Ret 9 ヤルノ・トゥルーリ トヨタ 0 クラッシュ 7
Ret 12 セバスチャン・ブエミ トロ・ロッソフェラーリ 0 クラッシュ 15
Ret 11 セバスチャン・ブルデー トロ・ロッソフェラーリ 0 クラッシュ 17
Ret 20 エイドリアン・スーティル フォース・インディアメルセデス 0 クラッシュ 19

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “BMWザウバー、スペインGPではKERS未搭載”. F1-Gate.com. (2009年5月5日). http://f1-gate.com/bmw/f1_3500.html 2009年5月6日閲覧。 

外部リンク

前戦
2009年バーレーングランプリ
FIA F1世界選手権
2009年シーズン
次戦
2009年モナコグランプリ
前回開催
2008年スペイングランプリ
スペイングランプリ 次回開催
2010年スペイングランプリ



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