2006年モナコグランプリとは? わかりやすく解説

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2006年モナコグランプリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/27 18:45 UTC 版)

 2006年モナコグランプリ
レース詳細
日程 2006年シーズン
決勝開催日 5月28日
開催地 モンテカルロ市街地コース
コース長 3.34km
レース距離 260.52km
決勝日天候 晴れ
ポールポジション
ドライバー
タイム 1:13.962
ファステストラップ
ドライバー ミハエル・シューマッハ
タイム 1:15.143
決勝順位
優勝
2位
3位

2006年モナコグランプリ (LXIV Grand Prix de Monaco) は、2006年F1世界選手権の第7戦として、2006年5月28日にモンテカルロ市街地コースで開催された。開幕から6戦目までルノーフェルナンド・アロンソが表彰台を獲得し、3勝を挙げていた。ミハエル・シューマッハアイルトン・セナの持つモナコ最多勝利(6勝)を視野に入れていた。

レースはシューマッハが予選セッション終盤にとった行動で人々に印象付けられた。「ラスカス」コーナーで立ち往生し、アロンソの予選アタックが妨げられた。シューマッハの行動が故意であったかは論争の的であるが、結局スチュワードからは故意と見なされ、最後尾からのスタートとなる。結果として2番手であったアロンソがポールポジションを獲得した。

アロンソは4勝目を挙げ、これは彼にとって初のモナコ制覇となった。2位はファン・パブロ・モントーヤ、3位にはデヴィッド・クルサードが入った。クルサードはヤルノ・トゥルーリの油圧系故障を利用しこれをかわした。レッドブルの初の表彰台獲得であった。

予選

From [1]:

順位 国籍 ドライバー コンストラクター Q3 Q2 Q1
1 フェルナンド・アロンソ ルノー 1:13.962 1:13.622 1:14.232
2 マーク・ウェバー ウィリアムズ-コスワース 1:14.082 1:13.728 1:14.305
3 キミ・ライコネン マクラーレン-メルセデス 1:14.140 1:13.532 1:13.887
4 ファン・パブロ・モントーヤ マクラーレン-メルセデス 1:14.664 1:14.295 1:14.483
5 ルーベンス・バリチェロ ホンダ 1:15.804 1:14.312 1:14.766
6 ヤルノ・トゥルーリ トヨタ 1:15.857 1:14.211 1:14.883
7 デヴィッド・クルサード レッドブル-フェラーリ 1:16.426 1:13.687 1:15.090
8 ニコ・ロズベルグ ウィリアムズ-コスワース 1:16.636 1:13.909 1:14.888
9* ジャンカルロ・フィジケラ ルノー 1:17.260 1:13.647 1:14.614
10 ラルフ・シューマッハ トヨタ 1:14.398 1:14.412
11 クリスチャン・クリエン レッドブル-フェラーリ 1:14.747 1:14.489
12 ヴィタントニオ・リウッツィ トロ・ロッソ-コスワース 1:14.969 1:15.314
13 ジェンソン・バトン ホンダ 1:14.982 1:15.085
14 ジャック・ヴィルヌーヴ BMWザウバー 1:15.052 1:15.316
15 ニック・ハイドフェルド BMWザウバー 1:15.137 1:15.324
16 クリスチャン・アルバース MF1-トヨタ 1:15.598
17 ティアゴ・モンテイロ MF1-トヨタ 1:15.993
18 スコット・スピード トロ・ロッソ-コスワース 1:16.236
19 佐藤琢磨 スーパーアグリ-ホンダ 1:17.276
20 フランク・モンタニー スーパーアグリ-ホンダ 1:17.502
21† フェリペ・マッサ フェラーリ
22‡ ミハエル・シューマッハ フェラーリ
*: ジャンカルロ・フィジケラは1:14.396のタイムを記録したものの、デヴィッド・クルサードを妨害したということで予選の記録3つを抹消され、モントーヤ、バリチェロ、トゥルーリ、クルサード、ロズベルグの後となった。結果9番手スタートとなった[2]
†: フェリペ・マッサは最初のノックアウト・フェーズの間に車を破損し、予選タイムアタックを行うことができなかった。
‡: ミハエル・シューマッハは1:13.898のタイムを記録したが、予選終盤にラスカス・ヘアピンで停止しイエローフラッグが出された。この結果他のドライバーが最高速度でのアタックを行うことができなかった。セッション後他のチームからの苦情が即座に出された。シューマッハはトラブルによるもので故意ではないと主張したが、スチュワードはコース上での停止を故意と認め、最後尾からのスタートを決定した。シューマッハはピットスタートを選択した[3]

決勝

From [4]:

順位 No 国籍 ドライバー チーム 周回 タイム グリッド ポイント
1 1 フェルナンド・アロンソ ルノー 78 1:43:43.116 1 10
2 4 ファン・パブロ・モントーヤ マクラーレン-メルセデス 78 +14.567 secs 4 8
3 14 デヴィッド・クルサード レッドブル-フェラーリ 78 +52.298 secs 7 6
4 11 ルーベンス・バリチェロ ホンダ 78 +53.337 secs 5 5
5 5 ミハエル・シューマッハ フェラーリ 78 +53.830 secs 22 4
6 2 ジャンカルロ・フィジケラ ルノー 78 +1:02.072 secs 9 3
7 16 ニック・ハイドフェルド BMWザウバー 77 +1 lap 15 2
8 7 ラルフ・シューマッハ トヨタ 77 +1 lap 10 1
9 6 フェリペ・マッサ フェラーリ 77 +1 lap 21
10 20 ヴィタントニオ・リウッツィ トロ・ロッソ-コスワース 77 +1 lap 12
11 12 ジェンソン・バトン ホンダ 77 +1 lap 13
12 19 クリスチャン・アルバース MF1-トヨタ 77 +1 lap 16
13 21 スコット・スピード トロ・ロッソ-コスワース 77 +1 lap 18
14 17 ジャック・ヴィルヌーヴ BMWザウバー 77 +1 lap 14
15 18 ティアゴ・モンテイロ MF1-トヨタ 76 +2 laps 17
16 23 フランク・モンタニー スーパーアグリ-ホンダ 75 +3 laps 20
17 8 ヤルノ・トゥルーリ トヨタ 72 ハイドロリック 6
リタイヤ 15 クリスチャン・クリエン レッドブル-フェラーリ 56 トランスミッション 11
リタイヤ 10 ニコ・ロズベルグ ウィリアムズ-コスワース 51 スロットル 8
リタイヤ 3 キミ・ライコネン マクラーレン-メルセデス 50 出火 3
リタイヤ 9 マーク・ウェバー ウィリアムズ-コスワース 48 排気系 2
リタイヤ 22 佐藤琢磨 スーパーアグリ-ホンダ 46 電気系統 19

フェラーリの2台が最後尾からスタート。アロンソに敵はなかった。序盤から中盤にかけて細かい接触はあったもののリタイヤ車は皆無であったが、レース折り返し地点を過ぎて上位を走行中のウェバーが最初に脱落。セーフティカーが入りスロー走行になるなか、ライコネンのマクラーレンが炎上、リタイヤした。その後プライベート船舶上でくつろぐ姿が撮影され、物議をかもした。ウェバーのチームメイトであるロズベルグもセーフティカー退出後にリタイヤした。

フェラーリのシューマッハは最後尾スタートから5位でフィニッシュしたが、アロンソに2戦連続で敗れた。ルノーのアロンソは10ポイントを獲得しドライバーズチャンピオンシップおよびコンストラクターズチャンピオンシップでリードをさらに広げることになった。

2位にはマクラーレンのモントーヤが入り、3位にはクルサードが自身にとって2003年以来、レッドブルに初となる表彰台をもたらした。その結果、表彰台にはミシュランの青いキャップが並ぶことになり、レースの数日前に海難事故でこの世を去ったエドゥアール・ミシュランに捧げる最高の結果となった。なおエドゥアールに弔意をしめし、シャンパンファイトは自粛された。

第7戦終了時点でのランキング

  • :ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。

参照

  1. ^ Domenjoz, Luc et al.. Formula One Yearbook 2006-2007. Chronosports S.A.. p. 122. ISBN 2-84707-110-5 
  2. ^ Fisichella punished by stewards”. Formula One official site. 2006年5月27日閲覧。
  3. ^ Schumacher is stripped of pole”. Formula One official site. 2006年5月27日閲覧。
  4. ^ a b c Domenjoz, Luc et al.. Formula One Yearbook 2006-2007. Chronosports S.A.. p. 129. ISBN 2-84707-110-5 

外部リンク

前戦
2006年スペイングランプリ
FIA F1世界選手権
2006年シーズン
次戦
2006年イギリスグランプリ
前回開催
2005年モナコグランプリ
モナコグランプリ 次回開催
2007年モナコグランプリ



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