2002年からの価格動向
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 15:06 UTC 版)
原油価格の項も参照のこと ニューヨーク商業取引所でのWTI原油価格は2002年夏頃まで1バレル(約159リットル)が20ドル前後で低迷していたが、アメリカ合衆国のイラク侵攻の可能性が高まるにつれて上昇に転じた。2003年春の開戦直前に1バレル40ドルを付けた後、下落に転じた。米軍のイラク占領後も原油輸出が回復せず再び上昇に転じた。また中国の石油需要が高まったために原油価格は下げにくくなった。また主要産油国となっているロシアの大手石油会社ユコスに倒産の可能性が高まったことから高値を付け、2004年のアイバン、2005年のカトリーナなどのハリケーンによって米国の精油所が被害を受けたことや産油国ナイジェリアで反乱が拡大したことから2004年9月28日に標準原油価格が1バレル50ドルを突破した。その後、2008年には初めて1バレル100ドルに到達した。2008年7月11日には一時1バレル147.27ドルの最高値をつけたが、9月15日には1バレル100ドルを割るまでに急落した。その後9月22日には1バレル120ドル台にまで急騰したが、リーマン・ショックに端を発する世界的な金融・経済不安を背景に12月18日には1バレル40ドルを割るまでに暴落した。この乱高下には投機マネーが大きく影響していると考えられている。そして、景気指標の改善と共に2011年中頃の110ドル超えまで原油価格は上昇して行った。その後、上下動を繰り返し、中国の成長率鈍化が伝えられ始めた、2014年5月の107ドル付近から急速に下降を始め、2015年1月13日には44ドル付近となっている。(逆オイルショック)
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