2進数とは? わかりやすく解説

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にしん‐すう【二進数】

読み方:にしんすう

binary number二進法表される数。→二進法


2進数

読み方にしんすう
別名:二進数
【英】binary number

2進数とは、数値表現形式のうち、「0」と「1」の2種類数字組み合わせによって数値表現する形式のことである。

2進数では、2を基数とし、2倍ごとに位取りを行う。0と1の次は位取りして「10」となり、その次は「11」、その次はまた位取りして「100」となる。基数小さいため、非常に多く場合数値表現するために膨大な桁数を必要とする。

2進数は、1つを0と1のみで表現できるため、電子回路などにおけるスイッチの入切、プラスマイナス反転などによって数値表現を行うことができる。このためコンピュータ内部におけるあらゆるデータは2進数の値として処理されている。コンピュータ直接読み書きしているデータを表す「バイナリ」という表現は、「2進数の」という意味の英語である。

コンピュータ上で数値を扱う形式としては、2進数の他に、8進数16進数などもある。2進数は処理上の都合はよいが、表現する上で桁数が非常に多くなるという難点があるため、2進数における3まとめて8進数表したり、同じく2進数における4桁まとめて16進数表したりするといった表現をとる場合もある。

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文字コード:  ANK  アスキー

二進法

(2進数 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/18 07:37 UTC 版)

二進法にしんほう: binary numeral system, base-2 numeral system)とは、底を2とする位取り記数法および命数法である。二進法によって表された数を二進数にしんすう: binary number)と呼ぶ。二進法において、位は順に底2の冪…, 1/4, 1/2, 1, 2, 4, …)ごとに取り、位の値は 0 または 1 を取る(例:十進数7 (= 4 + 2 + 1) は二進法で 1111.75 (= 1 + 0.5 + 0.25)1.11 と表される)。

記数法

二進法で表された数

を底とする位取り記数法二進記数法または単に二進法と呼ぶ。二進法による数の表示は、一の位を k = 0 とし添字 k で位の位置を表し、位の値を dk ∈ {0, 1} で表せば、以下のように書ける:

ライプニッツによる八卦と二進法の比較[5]

中国には古くから八卦六十四卦があり、それぞれ 3 ビットと 6 ビットに相当している。易経の六十四卦の配列は対応する整数の順になっていて、それらを 1→2→4→8→16→32→64 と進展させる「加一倍の法」を11世紀の儒学者邵雍が考案した。ただし、彼らがそれを整数(ないし、数)に対応するとして理解していたという証拠はない。その配列はそれぞれが二種類の値をとる要素の 6 タプル辞書式順序に並べたものと見ることもできる。

インドの学者ピンガラ (Pingala, 紀元前200年頃) は韻律を数学的に表現する方法を考案し、それが現在知られている最古の二進法の記述の一つとされている[6][7]

同様の二進法的組合せの使用は、アフリカのヨルバ人が行っていた占い Ifá にもあり、中世ヨーロッパやアフリカのジオマンシーにも見られる。2 を底とする体系はサハラ以南のアフリカでジオマンシーに長く使われていた。

1605年、フランシス・ベーコンはアルファベットの文字を2種の記号の列で表す体系を論じ、任意の無作為なテキストで微かに判別可能なフォントの変化に符号化できるとした。一般理論として彼が指摘した重要な点は、同じ方法をあらゆる物に適用できるという点であり、「2種類の異なる状態をそれらの物で表現できればよく、トランペット松明マスケット銃など同様の性質があればどんなものでもよい」とした[8]。これをベーコンの暗号英語版と呼ぶ。

数学的に二進法を確立したのは17世紀ゴットフリート・ライプニッツで、"Explication de l'Arithmétique Binaire" という論文も発表している。ライプニッツは現代の二進法と同じく、1 と 0 を使って二進法を表した。ライプニッツは中国愛好家でもあり、後に「易経」を知って、その八卦に 000 から 111 を対応させ、彼の賞賛してきた中国の哲学的数学の偉大な成果の証拠だとした[5]

1800年代中頃、イギリスの数学者ジョージ・ブールブール代数ブール論理)により、二進的な数(ここで言う「数」は、数学的な広義の意味であり、普通の二進法の対象である、数値という意味ではない)の代数による命題論理の形式化を示した。

1936-1937年の中嶋章と榛沢正男による「継電器回路に於ける単部分路の等価変換の理論」、1937年のクロード・シャノンによる "A Symbolic Analysis of Relay and Switching Circuits"英語版 [9] により相次いで、リレーのようなスイッチング素子による回路(ディジタル回路)の設計がブール代数によって行えることが示され、1940年代に始まり今日まで続くコンピュータの理論の基礎のひとつとなっている。

脚注

注釈

  1. ^ 量子化とも言うが、量子物理におけるいわゆる量子のような意味(重ね合わせ状態など)ではない。

出典

  1. ^ Gordon, Raymond G., Jr., ed. (2005), “Kiwai, Southern”, Ethnologue: Languages of the World (15 ed.), http://www.ethnologue.com/show_language.asp?code=kjd 2008年3月12日閲覧。 
  2. ^ Gordon, Raymond G., Jr., ed. (2005), “Sissano”, Ethnologue: Languages of the World (15 ed.), http://www.ethnologue.com/show_language.asp?code=sso 2008年3月12日閲覧。 
  3. ^ a b Lean, Glendon Angove (1992). “TALLIES AND 2-CYCLE SYSTEMS”. Counting Systems of Papua New Guinea and Oceania. Ph.D. thesis, Papua New Guinea University of Technology. オリジナルの2007年9月5日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160304132322/http://www.uog.ac.pg/glec/thesis/ch2web/ch2.htm 
  4. ^ Gordon, Raymond G., Jr., ed. (2005), “Melpa”, Ethnologue: Languages of the World (15 ed.), http://www.ethnologue.com/show_language.asp?code=med 2008年3月12日閲覧。 
  5. ^ a b ライプニッツ『ライプニッツ著作集 10 中国学・地質学・普遍学』下村寅太郎ほか 監修、工作舎、1991年、p12。
  6. ^ Sanchez, Julio; Canton, Maria P. (2007), Microcontroller programming : the microchip PIC, Boca Raton, Florida: CRC Press, p. 37, ISBN 0-8493-7189-9 
  7. ^ W. S. Anglin and J. Lambek, The Heritage of Thales, Springer, 1995, ISBN 0-387-94544-X
  8. ^ Bacon, Francis (1605), The Advancement of Learning (英語), vol. 6, London, Chapter 1
  9. ^ Claude E. Shanon (1937), A Symbolic Analysis of Relay and Switching Circuits, Massachusetts Institute of Technology, Dept. of Electrical Engineering, http://hdl.handle.net/1721.1/11173 

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