1990年代末からの研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 09:30 UTC 版)
「黒田成幸」の記事における「1990年代末からの研究」の解説
連濁についての「頭清説」「頭清説」という呼称は早田輝洋による。古くは本居宣長の研究、最近ではIto and Mesterの最適性理論による研究など、多くは複合という語形成過程に伴う語頭分節音の有声化と捉えられることが多い現象である連濁について、これとは逆の音韻過程であるという理論を提示する。有声化に関わる浮遊素性'Γ'と「連濁不全性」(R-immunity)という分節音に指定された条件によって、「連濁説」より少ない過程で広範な現象を捉える。基本的な考え方は学生時代の歴史音韻論に関するペーパーで、マコーレー記念の日本語/韓国語言語学会において新たな枠組みで発表された。 空気力動的素性幾何音声器官のうち発声と共鳴に関わる器官と同型写像の関係にある素性幾何によって響き音階層を捉え、ケーススタディとしては日本語の音節末鼻音、韓国語の流音と鼻音の複雑な現象(響き音同化)を説明する。特に韓国語の響き音同化については見かけの複雑さに対して、インターフェイス条件への最適解となっている、という見解を示している。
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