にひゃくねん‐じゅうたく〔‐ヂユウタク〕【二百年住宅】
２００年住宅
耐久性・耐震性・省エネ性などに優れ、長期にわたって使用することができる長期優良住宅（２００年住宅）の建築計画認定戸数が制度導入３カ月で１万戸を突破しました。２００９年６月４日施行の「長期優良住宅法」に基づき建築される住宅を地方自治体が認定しています。日本の住宅の平均寿命は３０年前後（国土交通省住宅局監修「長持ち住宅の手引き」）と言われています。対して英国は約７７年、米国は約５５年です。欧米の多くの都市が、落ち着いて歴史を感じさせる雰囲気に包まれているのは、こうした住宅の平均寿命の違いも一因かもしれません。
長期優良住宅制度は、住宅の長寿命化・高品質化により、資産・資源の保護・有効活用を図るとともに、解体・新築に伴う環境負荷を低減することなどが狙いです。メンテナンスもしっかり行って２００年もつようにしようというものです。かつてのような右肩上がりの社会から、環境重視の持続可能な成熟社会に向かいつつある現在、資産・資源を大切に使っていくことが求められているのです。
同制度に認定されると、住宅ローン減税や不動産取得税・固定資産税の軽減措置などの優遇制度が受けられます。また住宅金融支援機構や日本生命などは長期優良住宅に対するローン期間延長や金利優遇ローンなどの新商品を投入しています。マンション建設大手の長谷工コーポレーションは、埼玉県と大阪府で同制度の認定を受けたマンションを業界に先駆けて建設中です。
国土交通省が９月中旬に発表した８月までの累計認定数は１万１５８０戸です。今後も認定数が順調に増えていくには、優遇税制や関連業界の取り組みのいっそうの充実が求められます。
（掲載日：2009/10/25）
- ２００年住宅のページへのリンク
