高井几董とは? わかりやすく解説

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たかい‐きとう〔たかゐ‐〕【高井几董】

読み方:たかいきとう

[1741〜1789江戸中期俳人京都の人。名は小八郎別号、晋明・春など。与謝蕪村(よさぶそん)の高弟で、のち夜半亭3世継いだ編著其雪影」「あけ烏(がらす)」、句集「井(せいか)集」など。


高井几董

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/30 01:14 UTC 版)

高井 几董(たかい きとう、寛保元年〈1741年[1] - 寛政元年10月23日1789年12月9日[1])は、江戸時代中期の俳諧師。幼名は小八郎[1]、前号雷夫[1]、別号に晋明[1]・高子舎[1]・春夜楼[1]・塩山亭[1]・三世夜半亭[1]など。

経歴

京都の俳諧師・高井几圭の次男として生まれる[1]。几圭は早野巴人に入門し、京俳壇で名を馳せた人物だった[1]。幼少期から俳諧に親しみ、父の記念集『はなしあいて』に初入集[1]。父の死後、几の字を受け継いで「几董」と号した[1]

明和7年(1770年)30歳の時、与謝蕪村に入門した[1]。蕪村は夜半亭三世を継がせる意向だったとされる[1]。1772年(明和9年)初撰集『其雪影』刊行[1]、その後も久村暁台らと『あけ烏』『続明烏』を刊行し[1]、中興俳壇の絶頂期をもたらした[1]安永7年(1779年)には蕪村と二人で大坂摂津播磨瀬戸内方面に吟行の旅に出た[要出典]天明3年(1784年)の蕪村死後は追悼集『から楢葉』『蕪村句集』を編んだ[1]。天明5年(1785年)、早野巴人の『一夜松』の続編を編もうとした蕪村の遺志を継ぐために江戸に下向し[1]大島蓼太の推挙により三世夜半亭を継承した[1]。天明6年(1786年)に『続一夜松』前後集を刊行した[1]。天明8年(1788年)京都の大火に見舞われて以来、門人の間を転々とした[1]。寛政元年(1789年)歿、享年49。

作品

編著作集

  • 『日発句集』
  • 『初懐紙』
  • 『其雪影』
  • 『あけ烏』
  • 『井華集』
  • 『続一夜松』

図書

代表句

  • 水に落ちし椿の氷る余寒かな
  • 絵草紙に鎮おく店や春の風
  • むらさきに夜は明けかかる春の海
  • 明(あけ)いそぐ夜の美しき竹の月
  • 秋あつき日を追うて咲く木槿(むくげ)かな
  • 淋しさの年々高し花芒(すすき)
  • かなしさに魚喰ふ秋の夕べかな
  • やはらかに人わけゆくや勝角力
  • 年かくすやりてが豆を奪ひけり
  • 穢多村の裏を逃げ行く清水かな

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w 日本古典文学大辞典編集委員会 『日本古典文学大辞典第2巻』岩波書店、1984年1月、145頁。 

参考文献

  • 浅見美智子/編校 『几董発句全集』 八木書店 1997年

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