顔料を構成する元素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 16:00 UTC 版)
顔料を構成する元素は様々である。組成に着眼して分類する場合、有機顔料と無機顔料に分類する場合が有る。有機顔料は分子構造中に炭素を含む化合物で、無機顔料は分子構造中に炭素を含まない化合物である。ただし、炭素を含む化合物の内、炭酸塩とシアン化物は例外であり、有機化合物には含まない。鉛白、炭酸カルシウム、紺青などは無機顔料である。 有機顔料には非金属元素のみからなる物もあれば、金属元素を含む物もある。有機顔料を構成する元素は有機化合物一般と同様、水素、炭素、窒素、酸素が主である。これ以外に、ハロゲンつまり、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を分子構造中に含む有機顔料もある。硫黄を含む有機顔料もある。これらは全て非金属元素である。金属錯体顔料はこれら元素以外に、アルミニウム、ニッケル、銅などの金属元素を分子構造中に含む。 無機顔料は金属元素と非金属元素からなる。ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、カリウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、モリブデン、カドミウム、バリウム、水銀、鉛、ビスマスなどの金属元素と、酸素や硫黄、窒素、水素などの非金属元素からなる。 顔料の性質密度隠蔽力耐光性放射着色力鮮鋭性無機化合物大 大 大 小 小 小 有機化合物小 小 小 大 大 大
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