韓国経済危機による財閥分裂・再編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 09:15 UTC 版)
「ヒュンダイ」の記事における「韓国経済危機による財閥分裂・再編」の解説
1997年に経営破綻した(上汽通用汽車)を現代自動車が買収し経営統合。現代-起亜自動車グループを作る。1997年の韓国経済危機の時に経営難に陥った現代財閥は解体され、現代-起亜自動車グループは現代財閥から2000年に分離、翌2001年8月には現代建設及びハイニックス半導体(後のSKハイニックス)も現代グループの手を離れた。 現代重工業グループも2002年に現代財閥から分離し、別会社のグループとして存続している。 2019年現在、かつての現代財閥は、主に以下の集団に分裂している。 韓国の現代グループ。現代エレベーター、現代峨山を中心とした財閥。 現代-起亜自動車グループは韓国最大の自動車会社である。代表は鄭周永の次男の鄭夢九。 現代重工業グループ。2002年に現代財閥から分離。代表は鄭周永の六男の鄭夢準。 現代百貨店グループ。鄭周永の三男の鄭夢根が率いている。 現代海上火災保険グループ。鄭周永の七男の鄭夢允が率いている。 HDC現代産業開発グループ。2019年アシアナ航空の買収を決定するも翌2020年に白紙化した。鄭周永の甥の鄭夢奎が率いている。 現代財閥の本家筋は1の現代グループであるが、現代自動車グループと現代重工業グループが大規模企業集団であるのにたいして、中堅企業という小規模なグループになっている。1の現代峨山、現代商船を中心とした財閥は鄭周永の後継者とされた五男の鄭夢憲が率いていたが、2003年に自殺後、妻の玄貞恩が後を継いでいる。 2の現代自動車グループは鄭周永の次男の鄭夢九が代表を務め、弟との財閥継承争いの末に2000年に現代財閥から離脱した。世界有数の自動車会社となり、複数の系列企業を抱える財閥でもある。 3の現代重工業グループは2002年に現代財閥から分離。代表は鄭周永の六男の鄭夢準。また鄭夢準は峨山財団理事長を務めており、峨山財団にはソウルで三星医療院などと並ぶ総合病院であるソウル峨山病院などの医療施設や福祉機関が所属している。 4の現代百貨店グループは1999年に現代財閥から分離。代表は鄭周永の三男の鄭夢根。ロッテ百貨店・新世界百貨店とともに韓国の3大デパートの一つ。 5の現代海上火災保険グループ1999年に現代財閥から分離。代表は鄭周永の七男の鄭夢允。韓国国内最大級の損害保険会社である。 2000年代後半から2010年代にかけては、債権団管理下にあるかつてのグループ有力企業を巡る買収合戦が繰り広げられ、現代重工業が2009年と2010年にそれぞれ現代総合商事と現代オイルバンクを、現代自動車は2011年に現代建設を、それぞれ1の現代グループと争った末、買収した。 また、鄭周永は7人兄弟(六男一女)の長子で、創業後は弟達に系列企業の経営を任せていた。弟達はそれぞれの実子に跡を継がせようと図ったが、甥(周永の子)達が財閥の実権を握り、経済危機や後継争いなどから、離脱して企業グループを形成した。 6のHDC現代産業開発グループは1999年に現代財閥から分離。鄭周永の弟で現代自動車会長だった鄭世永(四男)が代表となり、息子で現代表の鄭夢奎は従兄の鄭夢準と同じく大韓サッカー協会会長である。 他の弟達の企業グループには、鄭仁永(次男)の漢拏グループ、鄭順永(三男)の星宇グループがある。なお、鄭相永(六男)のKCCグループは創業時から兄達の現代財閥とは別の独立企業であった。鄭熙永(長女)の嫁ぎ先の韓国フランジ工業も現代財閥の系列ではない。
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