離れ家と大農園
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/29 10:22 UTC 版)
邸宅中心部は、北側と南側へ離れた小さな別棟で拡大されていた。南側付近には搾乳場、洗濯場、倉庫、釘工場、建具場など、機能的な建物群と共に、「マルベリー・ロウ」として知られる奴隷用の住居が置かれていた。現在では石職工の別棟、高い建具場の煙突、そして他の建造物の土台が残存している。長らく、マルベリー・ロウの一室にはジェファーソンの妻の死後に愛人となった奴隷サリー・ヘミングスも住んでいたが、後に彼女は中央棟の階下にあった部屋へと移動した。マルベリー・ロウの下の坂に、ジェファーソンは広大な菜園を保持していた。 モンティチェロの家屋は、20平方キロメートル(5000エーカー)ある農園の中心にあり、150人余の奴隷が仕えていた。 2004年、管財人はジェファーソンがモンタルト(Montalto、「高い山」)と呼び、シャーロッツビルの住民には「マウンテントップ・ファーム」として知られていたモンティチェロを見渡す唯一の地所である高い山岳を、俗にマクマンション(McMansion)と呼ばれる大型家屋の開発から守るために1500万ドルを費やして購入した。この地域はかつてジェファーソンの所有地であり、20世紀には農場家屋を改装し分割したアパートがバージニア大学の多くの学生に提供され、ジョージ・アレンもかつてここに住んでいた。かねてからモンティチェロの職員は住宅地がこの山の景観を損なっていると考えていたため、土地が売りに出されれば購入することを強く希望していた。山頂のアパートに住む住民の多くは管財人が土地を購入したことを喜ばしく思ったが、新たにアパートの所有者となったモンティチェロ側が、契約期間中に引っ越しをしなければならなくなった場合にも契約通りの家賃の完全払いを強制することについては失望した。ある住人は「モンティチェロがもう少し規則を緩めてくれればいいのにと思います。私たちは景観を守るとばっちりを受けているのです。」と述べている。現在モンティチェロはこの山頂の入場料として、大人13ドル・子供7ドルを課しており、5月から10月までの入場を許可している。その他の期間中この山頂は封鎖され、警備員により警備が行われている。
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