阪神・淡路大震災発生時の状況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 17:13 UTC 版)
「尼崎市交通局」の記事における「阪神・淡路大震災発生時の状況」の解説
阪神・淡路大震災においては、尼崎市内の道路も道路陥没や山陽新幹線の高架橋崩落など地震による大きな被害を受け、付近の道路が渋滞や通行禁止の状態となった。また、神戸方面へ向かうことのできる国道2号線・国道43号線・国道171号線、および迂回路として利用可能な高速道路(中国自動車道/阪神高速5号湾岸線)に直結している尼宝線など幹線道路を中心に、停滞と言っても過言ではない大渋滞が軒並み発生した。 交通局では、震災直後から運行再開したものの、運転区間の短縮や通行止め箇所を迂回するなど、大きな影響があり、本来の正常運行には程遠い状態であった。震災発生から数ヶ月が経過するまで実際のバス停に「休止」の表示や迂回運行の案内がなされなかったり、震災復旧工事や道路渋滞の為に始点-終点間の運行を重視したことから数日で途中経路が変更されるなど、生の情報を利用者が現地で得ることは出来なかった。運行路線や休止バス停の情報は市報あまがさきなどにも掲載されたが、最新情報を提供しているとは言い難い状況であった。また交通局職員が鉄道駅を中心に配置され案内に当たったが、鉄道駅が利用されるのは主に復路であり、地域ごとの詳細な情報は得られる状況になかった。 これにより、多くの市バス利用者は通勤・通学にあたって市バスの利用に見切りをつけ、確実に移動時間の読める自転車など他の移動手段に変更した。 復旧工事の進展に伴い、次第に運行路線は元の様に復旧していったが、正常運行できない時期が続いた影響は殊の外大きく、震災を機に転居した人口の影響もあって、市バス利用者数は大幅に減少した。その結果、1998年には運行路線の見直しが行われた。また、これらの教訓をふまえて、2006年3月末よりバス運行情報案内システム「あまっこガイド」の運用が開始された。
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