阪神・淡路大震災時
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/21 19:15 UTC 版)
「兵庫県鍼灸師会」の記事における「阪神・淡路大震災時」の解説
同会は阪神・淡路大震災 時に当時副会長であった佐伯正史(佐伯鍼灸科院長)を中心に鍼灸ボランティアを実施した。当初は被災者よりも避難所管理に当たる自治体職員やライフライン復旧のために全国から駆け付けた救援隊員らに向けたものであった。震災3日目の1月19日からは、会員有志の声を汲み、被災者らへの鍼灸ボランティアが本格化する。当初は避難所での張り紙による告知による通院方式であったが、多くの被災者に対応するために日本鍼灸師会や他府県の鍼灸師会らとともに各避難所を巡回訪問する「巡回方式」に切り替えられ、震災発生2ヶ月半後に当たる3月31日まで続けられた。その間、巡回方式で127避難所、延べ237回の訪問で受療者は巡回方式で6,250人、通院方式で14,253人であった。当時の避難所はプライバシーが十分に保全されておらず、それがかえって鍼灸の効果を多くの被災者へ伝える結果になり、受療者の6, 7割は鍼灸治療は初めてであったが鍼は痛い、灸は熱いといった負の先入観の払拭に役立ったという。これらの経験は、日本鍼灸師会に報告が上げられたほか、南海トラフを想定した和歌山県鍼灸師会の災害ボランティアマニュアル作成時に役立った。 同会では、当時の経験を生かし、スポーツ大会、乳児院の子供、介護従事者など災害以外の分野でのボランティア活動を強化している。
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