長栄交通の「痛タク」
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長栄交通の運行する「痛タク」の特徴は、キャラクターの著作権者との間で著作権料や広告料のやり取りをしないことにより屋外広告物法並びに自治体の同種条例の規制を受けず一般の痛車同様に車体全面に渡る装飾を施す点と、車内にもキャラクターに関する物品を配置し乗務員にもそれについての知識教育を施す点にある。広告収入が無いので車両の意匠そのものは会社の収入に直結しないが、注目されるに従い運賃収入が増して乗務員にも評判が良いという。長栄交通においてはこうした車両を「痛タク」のほか「アートタクシー」と呼ぶ場合もある。 長栄交通が痛タク運行を始めたのは、2012年当時不況下にあった北海道の地域振興策としてタクシーの広告活用を提案しながらも小規模企業であるために地元企業の賛同を得られずにいた同社の営業企画課長(当時)が、有志による活動であるために広報に悩んでいた「TOYAKOマンガ・アニメフェスタ」の広告を自腹で引き受けたのが最初である。同課長自ら「札幌痛タク実行委員会」を組織し走行させた痛タクは、TwitterやFacebookで話題となり「さっぽろ村ラジオ」同年6月26日放送に同課長がゲストとして出演するなど地元メディアにも注目された。その後、認知されるにつれリトルベリーズ、藍井エイル、フランチェスカ、ClariS、北乃カムイといった当地ゆかりのキャラクターや人物、インターネットコミュニティのマスコットキャラクターである暮井慧(プロ生ちゃん)などのほか、『バイオハザード6』や『新世紀エヴァンゲリオン』、『魔法少女まどか☆マギカ』といった全国的に知られるキャラクターを使った車両も作られる。確認できる限りでは2012年12月時点で各種キャラクター合計11台を運行した。上田清司埼玉県知事は2013年10月24日付公式ブログにてこうした活動について関心を寄せた。 しかし、長栄交通は2014年10月30日に破産、運行中だった暮井慧(プロ生ちゃん)の痛タクは同月29日夜をもって終了している。
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