金本位制の再開と機能停止
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/23 07:38 UTC 版)
「近代から現代にかけての世界の一体化」の記事における「金本位制の再開と機能停止」の解説
詳細は「金本位制#歴史」、「金解禁」、および「en:Gold standard#History」を参照 政治面で、ヴェルサイユ体制・ワシントン体制によって、世界が一つにまとまっていく過程を追うことができるが、経済面でも世界が一つにまとまっていった。1816年のイギリスの貨幣法でソブリン金貨が発行されて以来、金と貨幣が兌換できる貨幣制度が全世界に波及していった。この制度を金本位制と呼ぶ。 イギリスで始まったこの貨幣制度に対しては、欧米各国(オランダは1818年、ポルトガルは1854年、ドイツは1871年、アメリカ合衆国、ベルギー、イタリア、スイス、フランスは1873年、デンマーク=ノルウェー、スウェーデンは1875年、スペインは1876年、オーストリアは1879年、ロシアは1893年)が追随した。日本は明治維新直後の1871年に新貨条例を定めて金本位制に参加しようとしたが、当時の経済基盤は貧弱であり、銀本位制に変更、日清戦争後にようやく、金本位制に復帰した。 世界を一つにまとめる貨幣制度として、金本位制は機能していたが、第一次世界大戦によって、各国は金本位制を中断する措置をとった。1919年、アメリカ合衆国を皮切りに各国が金と貨幣の兌換を再開するが、世界恐慌の発生により、金本位制から離脱する国々が相次いだ。金本位制を巡っては、関東大震災により復帰のタイミングを逸した日本が暗黒の木曜日直後に金輸出を再開したことから政変に発展する事態となった。
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