都市化の問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/27 08:00 UTC 版)
イスタパラパを含むメキシコシティの東部は20世紀なかばまで貧しい農村だった。1950年代に大規模な都市化と工業化がはじまり、1970年代に大量の人口流入がはじまった。現在、高い人口密度と不十分な社会基盤、高い社会経済学的周縁化が起きている。社会問題にはホームレス、規制のない路上販売、違法建築、性風俗産業に関連する犯罪などがある。2010年の段階で、30%の建築物に1985年のメキシコ地震の被害がまだ残っていた。 イスタパラパの主要な問題に犯罪があり、とくに薬物の売買と盗んだ自動車部品の販売が問題になっている。イスタパラパは強姦、女性に対する暴力、家庭内暴力の率がメキシコシティでもっとも高い。2008年から2010年までにメキシコシティ全体の2割にあたる470件の殺人事件があり、2日に1件が起きていることになる。タクシーやバスの強盗の率ももっとも高い。メヒコ州ネサワルコヨトルに近いため、犯人が司法権から逃がれやすくなっている。ただし、2009年から2010年のあいだに犯罪率が5.41%低下したというレポートがある。 基本的なサービス、とくに飲料水の不足も大きな問題である。一部の地域では水道管が通っておらず、水はトラックで運ばれる。何時間もトラックを待たなければならないこともあり、トラックがハイジャックされることもある。イスタパラパの約96%の家には水道があるが、約50万の住人は供給が不足し、水圧が低く、多くの地域で水質が目に見えるほど悪い。汚染して茶色になった水は「タマリンド水」(agua de tamarindo)と呼ばれる。
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