軍事的な意味での縦深防御とは? わかりやすく解説

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軍事的な意味での縦深防御

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/03 07:02 UTC 版)

縦深防御」の記事における「軍事的な意味での縦深防御」の解説

従来防御戦略では、全ての軍事的なリソース前線配置していた。この場合、その前線攻撃側破られ場合残り防御側の部隊側面晒し包囲され、弱い補給線を敵にさらすという危険が存在していた。これに対し縦深防御では防御側がそのリソース広く展開する必要がある例えば、要塞防御拠点部隊は、前線その後方に配置される攻撃側は、防御強固でない前線容易に突破することができるが、前進するたびに抵抗遭遇する。より奥まで進軍するにつれ攻撃側側面弱体化しその結果前進停止し攻撃側防御側に包囲される危険が生ずる。 撤退先が既に準備されている防御側は、蹂躙されたり側面さらしたりする危険を避けつつ、前進してくる敵軍に高い犠牲払わせることが可能である。攻撃側前進遅らせることで、攻撃側奇襲効果軽減し防御部隊防御準備行い、更に反撃行なう時間を稼ぐことができる。縦深防御は特に、広がった防御線において、攻撃のために局所的に兵力集中している様な攻撃側に対して効果的である。 よく計画され縦深防御では、味方部隊お互いに支援行い適切な役割果たせるように戦力展開する例えば、十分に訓練されていない部隊は、前線における固定防衛戦力として配置され一方訓練されており装備十分な部隊機動予備として配置される連続した防衛線では、異なテクノロジー戦術併用する場合がある。例えば、ドラゴン・ティース(en)(道路障害物一種)は戦車にとって障害となるが、歩兵にとっては障害とならない一方鉄条網はその逆の効果がある。縦深防御は、自然の地形他の利点防御側の可能性として最大限活用することが可能である。 縦深防御不利な点として、攻撃側占領地与え計画であるため、防御側にとっては受け入れくいものである、という点がある。これは、重要な軍事的経済的な拠点前線近くにあったり、政治的・文化的な理由から敵に領土を譲ることが受け入れられないという場合もある。 縦深防御初期の例として、ヨーロッパにおける丘の上の砦(hill fort)や、何重もの壁で囲まれた城(concentric castle)を中心とした防衛あげられる。これらの例では、内部防衛線にいるものは、外側防衛線にいるものを弓矢火器支援する攻撃側多大な損害出しつつ、各防御線を順番に破る必要がある。その一方で防御側は、再戦のために後退する選択肢存在する最近の例は、第一次世界大戦での塹壕による前線であり、第二次世界大戦でのイギリスへドイツ国防軍侵攻アシカ作戦」における防御である。

※この「軍事的な意味での縦深防御」の解説は、「縦深防御」の解説の一部です。
「軍事的な意味での縦深防御」を含む「縦深防御」の記事については、「縦深防御」の概要を参照ください。

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