軍事的に不自然な点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 14:34 UTC 版)
軍事評論家の岡部いさくは雑誌『GON!』のなかで、「エンターテインメントではあるが」と前置きした上で、以下のような不自然な点を挙げている。 なぜか自衛隊がM16を持っている。 少しでも船殻に傷があれば、深海に於いての水圧で傷から艦体が圧潰する危険に晒される。潜水艦艦長である海江田がそれを知らない筈がないが、自ら船殻に「やまと」とナイフで刻んでいる。 潜水艦はアップトリム90はできない。それをする戦術的意味が無いため。 潜水艦は空を飛べない。作中で高度を読み上げているシーンがあるが、どうやって測っているのか不思議。 また、防衛庁広報誌連載を単行本化したオフィシャル分析本『「沈黙の艦隊」解体新書』(講談社)では、「やまと」の船体形状について戦略原潜「デルタIII型」級に似ているので高速が出せそうにない(艦橋横から始まる凸部が上に向かってテーパーになっているのも不自然)、という指摘をしている。ただし、艦橋横からの形状は違うものの、かつて旧ソ連の原子力潜水艦だった「パパ級」が最高時速44.7kt(82.8km)を記録しており、決して非現実的ではないと言える。また、アップトリム90度の件は同書の座談会で現役海自潜水艦乗員が同じく指摘している。一方、潜水艦である「やまと」が水上にジャンプする描写は、荒唐無稽ではあるが、潜水艦の回避運動の将来像として研究の余地はあるとしている。「実際の米国海軍兵力は作中以上に強大であり、作中程度で米国艦隊が壊滅するようなことは現実的ではない」ともしている。
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