車体外観・内装
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/30 18:56 UTC 版)
「琴平急行電鉄デ1形電車」の記事における「車体外観・内装」の解説
車体長11,035 mm・車体幅2,440 mmの、構体四周など一部を除いてリベットを廃した溶接工法によって製造された小型半鋼製車体を備える。 緩い円弧を描く丸妻形状の前後妻面にそれぞれ運転台を設けた両運転台仕様で、妻面には3枚の前面窓を均等配置し、貫通扉などを持たない非貫通構造とした。側面には乗務員扉を設置せず、乗務員スペースに相当する箇所に側窓を各1枚設け、1,000 mm幅の片開客用扉を片側2箇所、客用扉間には側窓8枚をそれぞれ配し、側面窓配置は1D8D1(D:客用扉)である。前面窓および戸袋窓を除く側窓はいずれも落とし窓方式の一段窓で、客用扉間の開閉可能な側窓の外部には保護棒を設置し、また側面腰板部には行先表示板掛(サボ掛)が設置された。車体塗装は濃茶色1色塗りである。屋根上の通風器(ベンチレーター)はガーランド式のものを左右2列配置し、左右4基ずつ1両あたり計8基搭載した。 なお、本形式の車体各部寸法など基本設計は、現在の西日本旅客鉄道可部線を敷設・運営した事業者である広浜鉄道が、1928年(昭和3年)に同じく日本車輌製造本店において新製した1形電車と同一である。ただし両者は細部には相違点を有し、たとえば前後妻面の前照灯の設置位置については、広浜鉄道1形が前面中央窓下の幕板部へ1灯設置していたのに対して、本形式は前面屋根部中央に取付ステーを介して1灯設置した点が異なる。 車内はロングシート仕様で、座席表皮(シートモケット)色は青色系とした。車内照明は白熱灯式で、客室スペースに4灯・乗務員スペースに前後各1灯ずつの計6灯設置した。車内天井部にはつり革を設け、客用扉間の側窓上部には荷棚を設置した。
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