走査型ソナー・ヘリコプター・短魚雷 (1940年代〜1970年代)
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「対潜戦」の記事における「走査型ソナー・ヘリコプター・短魚雷 (1940年代〜1970年代)」の解説
一方、第二次世界大戦末期より、センサーと武器システムの双方で、次世代への萌芽が出現しつつあった。 センサーとしては、従来用いられてきたサーチライト・ソナーにかわり、迅速に走査・モード変換できるスキャニング(走査型)・ソナーが主流となった。初めて実戦配備されたスキャニング・ソナーは1948年より艦隊配備されたアメリカ海軍のQHBで、これは後にAN/SQS-10/11と改称したのちにAN/SQS-4に発展し、護衛駆逐艦やフリゲートで広く用いられた。 対潜哨戒機においても、従来はレーダーと磁気探知機(MAD)が主なセンサーであったが、投棄式ソナーであるソノブイが用いられるようになった。また従来は固定翼機(陸上機・水上機)が用いられていたが、さらに回転翼機も登場してきた。アメリカ、ソ連、イギリスなどにおいて、空母の艦上機としては50年代から、またその他戦闘艦の艦載機としては60年代前半から配備されるようになった。 「対潜哨戒機#哨戒ヘリコプター」も参照 攻撃手段としては、対潜迫撃砲をロケット砲とすることで長射程化が志向されるとともに、誘導手段を備えた短魚雷が出現し、後には対潜ミサイルの弾頭ともなった。最初期の短魚雷(航空機用のMk.24、水上艦用のMk.32など)はいずれも19インチ(483mm)径であり、水上艦艇からの投射手段としては、現在主流となっている3連装発射管ではなく、短魚雷落射機が用いられた。これらは、対潜兵器としては初めて自律誘導を可能としたという点で画期的であったが、いずれも15ノット前後と低速であったために、実際の有効性は限定的なものであった。1960年より就役したMk.44は324mm径を採用し、航空魚雷として用いられたほか三連装発射管とともに水上艦艇に導入されて、まもなく西側諸国において標準となった。
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