諸島返還交渉の停滞と挑発行為とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 諸島返還交渉の停滞と挑発行為の意味・解説 

諸島返還交渉の停滞と挑発行為

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 04:51 UTC 版)

フォークランド紛争」の記事における「諸島返還交渉の停滞と挑発行為」の解説

1975年キャラハン外相依頼受けてリオ・ティント社の重役でもあるエドワード・シャクルトン貴族院議員団長として、諸島経済状況に関する調査団派遣された。その報告書1976年6月提出されフォークランド諸島経済状況絶望的であることが確認された。アルゼンチンへの過度経済的依存はなく、自給自足近かったものの、逆にいえば、植民地時代からほとんど発展していないということでもあった。5年間で1,400ポンドという莫大な投資が必要であると見積もられたが、これはイギリス単独では実現困難であったイギリス政府はこの報告書公開しアルゼンチンからの経済的な協力促そうとしたが、アルゼンチン政府はこれを諸島経済的自立進めるものである誤解して危機感強めた。また島民は、この報告書によってイギリス本土からのさらなる投資呼び込まれるものと期待したシャクルトン議員調査進めていた1976年2月4日イギリス南極調査船シャクルトン」 (RRS Shackleton) が南緯60度線近くアルゼンチン排他的経済水域で、同国海軍による警告射撃受けて、数発を被弾するという事件が発生した2月19日国防省諸島防衛について検討したものの、当時、同諸島には軽武装氷海警備船エンデュアランス」 (HMS Endurance) と海兵隊員36名しか配備されておらず、侵攻阻止はほぼ絶望的であると見積もられ奪回作戦重点置かれた。 同年クーデター英語版)で権力を掌握したホルヘ・ラファエル・ビデラ大統領は、国民弾圧へのガス抜きのためにフォークランド問題解決への糸口探っており、交渉進めるための挑発行動として、12月には、50名のアルゼンチン軍部隊イギリス領サウスサンドウィッチ諸島南端無人島、南チューレ無断上陸しアルゼンチン国旗を掲げ事件発生したイギリス合同情報委員会JIC)は、これをアルゼンチン軍評議会において強硬派優勢になりつつある兆候分析した1977年11月JIC作成した情報見積もりによればアルゼンチン軍事行動含めたより強引な手段訴えてくる危険性があると指摘された。そのため、キャラハン首相は、11月21日原子力潜水艦ドレッドノート」とフリゲートアラクリティ」「フィービ」および支援艦艇派遣する (Operation Journeyman) ことを決定したキャラハン機動部隊派遣について秘密情報部長官話し、これがアメリカ合衆国経由して非公式にアルゼンチン通告されることを期待したアルゼンチンがこの艦隊派遣を知りえていたかどうか、またそのことアルゼンチン行動影響及ぼしたかどうかについては、不明である。一方イギリス側交戦規定策定など軍事行動シミュレート進めとともに、「エンデュアランス」も一時的に本国戻されて、レーダー探知機通信傍受装置など装備施された。

※この「諸島返還交渉の停滞と挑発行為」の解説は、「フォークランド紛争」の解説の一部です。
「諸島返還交渉の停滞と挑発行為」を含む「フォークランド紛争」の記事については、「フォークランド紛争」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「諸島返還交渉の停滞と挑発行為」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「諸島返還交渉の停滞と挑発行為」の関連用語

諸島返還交渉の停滞と挑発行為のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



諸島返還交渉の停滞と挑発行為のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのフォークランド紛争 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS